確実になった日。 | makichantoshのブログ

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Yahoo!ブログから引っ越してきました。
子宮筋腫闘病記から始めたブログが、今ではただの徒然日記になっています(苦笑)

コア針生検から1週間後の2010年1月15日。

検査結果を聞きに行きました。





どうかどうか、癌細胞が見つかっていませんように・・・。





そして、4/5(ごぶんのよん)先生から告げられた言葉は・・・




















「4本の針のうち、1本から癌細胞が見つかりました。」





















私の中で、何かが崩れ落ちていく音が聞こえました。。。




















検査の結果、私の乳がんは
ステージ0(ゼロ)の 「非浸潤性乳管がん(DCIS:ductal carcinoma in situ)」 と言われるものでした。


【ステージ(病期)】

  乳がんの状態は下記の5期(0~4)に分類されています。

     0(ゼロ)期      →  がん細胞が乳腺の中にとどまっている、「非浸潤がん」。
     Ⅰ、ⅡA、ⅡB期  →  腫瘍の大きさが比較的小さい、「浸潤がん」。
     ⅢA期        →  腫瘍の大きさが比較的大きく、
                     脇の下や胸骨の内側のリンパ節に転移がある乳がん。
     ⅢB、ⅢC期     →  乳房表面の皮膚や胸壁にがんが及んでいる、
                     鎖骨上リンパ節に転移がある、局所進行乳がん。
     Ⅳ期         →  骨、肺、肝臓、脳などの遠隔転移を伴っている乳がん。





乳がんの中でも超初期だから良かったじゃん!と思われるかもしれませんが、
私の場合、その範囲が広範囲に広がっているという問題を抱えていました。

「超初期だけど癌が広範囲に広がっているってどういうこと?」 と思いませんか?
私も最初は理解できませんでした。

木の根を想像してみてください。

乳管が木の根だとすると、私の癌はその根っこの中に留まっている状態です。
根っこの中に留まっているので土の中には癌という毒が染み出ていない、
=他の臓器への転移は(今のところ)ない、ということになります。

ちなみに、根っこの皮を突き破って癌が土に染み出た状態をステージⅡの 「浸潤がん」 と言います。

乳管の本数は個人差があるものの15~20本くらいあるそうで、
私はそのうちの、約4分の1に石灰化(=がん)が見られる、という診断でした。

毒に犯された根っこの本数は多いけれど土には染み出ていない、そんな状態です。





で・・・。

先生は私に残酷な告知をしました。





「石灰化が広範囲にわたっているので、乳房温存手術は難しい。」






それは、乳房切除術(=全摘)を意味します。





想像できますか?

自分のオッパイが片方だけ無くなってしまう姿を。

貧乳になる、なんてもんじゃないのです。

“ 無乳 ” になるのです。

トップバストの位置とアンダーバストの位置がイコールになるのです。

それどころか、乳輪も乳頭も無くなって、ツルンツルンになるのです。

自慢するわけではありませんが、私、自他共に認める巨乳です。
それが、右の乳房はEカップ、左の乳房はノン・カップ、そんな状態になるのです。

そんなの、想像できますか?

受け入れられますか?





じつは、1週間前の初診のとき、先生に言われていたことがありました。





   乳房温存すれば、癌を取り残す可能性がほんのわずかでも出てくる。 =命にかかわってくる。

   乳房切除すれば、(今なら)100%完治できる。

   乳房温存しても、見た目の出来ばえにショックを受けるよ?

   乳房切除して、プロの美容整形外科で人工オッパイを作り直してもらったほうが、
   命も助かるし見た目にも満足すると思うよ?





「マキチャントッシュさん、僕はね・・・。」

アナタの乳房を助けたいんじゃない。

アナタの命を助けたいんです。


先生は、何度もそう言いました。





先生の言ってることは分かる。 分かるよ。

でもね、先生・・・。





私、3ヶ月ごとに契約更新している派遣社員なんです。

ボーナスも交通費も出ない、時給で働いているんです。

プロの美容整形外科にお願いしようと思ったら、東京や大阪まで行かないといけない。
その交通費と宿泊費だけで、どれだけかかる?

“ 美容整形 ” なんだから健康保険が効かない。 =何百万円もかかる費用を、どうやって捻出する?

人工オッパイを作ろうと思ったら、
乳房のふくらみを作るのに1回、乳輪を作るのに1回、乳頭を作るのに1回、
少なくとも3回の手術を受けなくちゃいけない。
「私、オッパイ作りに行くから10日間休みをください。」 って、何度も派遣先会社に言える?





「無理です、先生。 私には、無理。 どうしても受け入れられない。」

コア針生検の検査結果を聞いた私は、そう答えました。





「胸が無くなるくらいなら死んだほうがマシ!」
乳がんを告知された女性で、そう言って泣く人は少なくないそうです。

私は、「死んだほうがマシ。」 とは言いません。
自殺は私の主義ではないから。

でも、オッパイがなくなったら、私の存在の意味を見出せない。
生きている価値を見出せない。

だって、高校生のときに
「将来、何になりたい?」 と聞かれて、「いいお母さんになりたい。」 と答えていたくらい、
ずっと、結婚も妊娠も出産もしたいと思ってきたのに、
オッパイがなくなったら、その願いは叶えられなくなってしまう。

だから、乳房切除はどうしても受け入れられませんでした。





4/5先生は、「うん。うん。」 と聞いてくれました。

そして、
「もう一度2/5先生(←総合病院)のところへ行って、相談してみるといい。」
と言いました。

「そして、2/5先生に任せてもいいし、また僕のところへ戻ってくるのも一向に構わない。
 でも、僕は乳房切除をします。 それは僕の主義だから。」
とも言いました。





4日後、私は再び2/5先生を訪ねることになりました。。。






                   どうして、こんなことになっちゃったんだろう。

                         どうして、私なんだろう。