あらざらむ この世のほかの 思ひ出に いまひとたびの 逢ふこともがな
                                  (和泉式部)
   ↓

あらざらん 汝との別れの 思い出に いまひとたびと 思いけるかな
                             (ⓒMaKi(20150304))




(03604)
滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞えけれ
                                  (大納言公任)
   ↓

逢うことも 絶えて久しく なりぬれど 残る汝の声 なお聞こえけれ
                             (ⓒMaKi(20150212))







(03595)
忘れじの 行末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな
                                  (儀同三司母)
   ↓

忘れまじ 行末までも かたけれと 今日も思いて 君と逢いなん
                             (ⓒMaKi(20150116))







(03580)
嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る
                                  (右大将道綱母)
   ↓

抱きあいて ふたりで寝る夜の 明くる間は いかに短き ものとかは知る
                             (ⓒMaKi(20150115))






(03579)
明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき 朝ぼらけかな
                            (藤原道信朝臣)
      ↓

明けぬれど 暮るる時まで 待てぬ君 なおなまめきて 我を見るかな
                            (ⓒMaKi(20150112))




(03576)
かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしもしらじな 燃ゆる思ひを
                                  (藤原実方朝臣)
    ↓

なに見ても 君の面影 浮かび来る さしもしらじな 燃ゆる思ひを
                             (ⓒMaKi(20150111)) 



(03574)
君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな
                                  (藤原義孝)

    ↓

君がため 惜しくはなけれ 命でも 今の世憂い 長くもとぞ思う
                             (ⓒMaKi(20150110)) 



(03573)
名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな
                               (三条右大臣)

    ↓

なにしても また合うところ さねのたま 人に知られで めでふれもがな
                             (ⓒMaKi(20150109)) 



(03571)
みかきもり 衛士のたく火の 夜はもえ 昼は消えつつ 物をこそ思へ
                              (大中臣能宣)
    ↓

耳掻きを しあった後の 夜は燃え 昼も名残りの 気持ちよさかな 
                             (ⓒMaKi(20150108))




(03570) 
風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけて物を 思ふころかな
                              (源重之)
    ↓

風邪をひいて 胸打つ咳は おのれのみ くるしく君を 思いけるかな 
                             (ⓒMaKi(20150103))




(03566)