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甲状腺乳頭がんと闘うアラサー女子の日記

紹介状を書いて頂いたおかげで、4、5日後には都内の大学病院で診てもらえることになった。



紹介してくれたのは耳鼻咽喉科だった。



そして、当日。


案内されて、先生のいる部屋に入った。



狭くて、何も「色」がなくて、とても無機質で、病院が生きる事と死ぬ事に冷静に向き合っているというような、ある意味「冷たさ」を持った部屋に、逆にちょっとテンションが高い40歳くらいの男性が笑顔で迎えてくれた。




まず、触診。

それから、鼻から内視鏡。

これが、シュシュとかけた液体スプレーのようなものが効いていないのか、すごく鼻が痛く、涙目になりながら必死にこらえたが、とてつもない痛さだった。



次に、首の腫れている部分に注射針をさして、中の液体を採取。



鼻からの内視鏡も初めてだったけど、首への注射針も初めてで、かなりドキドキした。



でも、実際にはそこまで痛くはなくあっという間に終わってしまった。



で、採取した液体を見て、ビックリ!!!



茶褐色の液体が出てきたのだ。



コーヒーのような色だけど、実際にはもっとくすんでいて、なんだか不気味な色。


自分の体から出てくる液体って、血液の赤やよだれの透明、白濁色だったけど、初めてみた色。


つい、



「そんな色体から出てくるもんなのですか?」


と聞いてしまった。



「人間の体からは色んな色が出てくるんだよ。」


と先生の回答。



色んな色。




先生はたくさんの色んな色を見てきて、たくさんの経験があるんだろう。




すると、先生が、



「おそらく、人間が水の中で生活していた時はエラ呼吸をしていたのだけれども、たまに大人になってもその組織が体の中に残ってしまう人もいるんだけど・・・・・だぶん、それだと思う。」



エラ?



「ただ、医者として判断するにはもっと検査した結果が欲しいので、今日は血液検査とCTを撮ってもらいたい」




なるほど、その「エラ」と判断するには情報が足りないんだ、と単純に理解し、その日に血液検査とCTで首の部分を撮影することにした。




血液を採取をする場所に行くと、何人もの女性が並んでいて、血液を採取される人間が順番にたくさんならんでいて、とても機械的な様子だった。



母が通っている病院とはなんとなく雰囲気が違うなぁ、と思った。


実は、母も病院に定期的に通っている。


4年前に皮膚がんになって、都内のがん専門の病院で手術をし、その後も定期的に通っていたのだ。





そんなことを考えながら、あっという間に自分の順番が呼ばれた。


担当の女性は、お子さんがいるだろうなぁっと感じるとても優しい感じの方だけど、顔立ちがとてもシャープ。

なぜか、そのお顔が記憶に残った。



血液を採取した後は、CT。


閉所恐怖症の私は不安で仕方なかったが。目を閉じている間にあっという間に終わってしまった。



検査結果は、一週間後。



特に不安を持たず、病院を出た。


外は、本格的な夏に向けて、雲ひとつない青い空だった。






ところでエラの病気って何なんだろう。