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鼻息荒く先生の作品をほめたたえる私に
照れながらも作品の裏話をしてくれる先生。
興奮しっぱなしの私でしたが、
店員さんがフルーツサンドを
運んできたタイミングで一息つくと
「作品作る時ってどうしても頭使うから
糖分を欲してしまうんですよね。
アイディアが出ないなってときは
いつも決まってここで
フルーツサンドとコーヒー頼むんです」
そう言ってフルーツサンドを
思いっきりほおばる先生。
私も先生に倣って
フルーツサンドを食べると
とても甘くておいしくて
脳の中が活性化するように感じました。
先生が作品と向き合いながら
フルーツサンドを食べる様子を
思い浮かべる…
先生のこんなプライベートの情報を
知っているのはきっと私だけかもしれない。
そう思うと胸がきゅんとします。
ちらりと先生のほうを見る。
さっきまでこんな人、
絶対に嫌だって思ってたのに
脳内フィルターがかかったのか
すごく素敵に見えるから人間って不思議。
「この後、どうしましょうか？」
「え？」
先生に見惚れてしまっていた私は
すぐに反応できずに聞き返してしまいました。
「近くにショッピングセンターがあるので
少しぶらつきますか？
買いたい本もありますので」
私はうなずきました。
カフェをしてショッピングして…
これってまるでデートみたい。
なんだか夢を見ている気持ちでした。
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