公認会計士まーやんの「でっかい声で独り言!」 -52ページ目

【読了記録】すべての日本人のための日本一やさしくて使える税金の本

すべての日本人のための 日本一やさしくて使える税金の本 (ディスカヴァー携書)/久保 憂希也
¥1,050
Amazon.co.jp


読みました。

久保憂希也氏という、国税出身のコンサルの方が書いた本です。


早速書評をしてみたいと思いますが、

僕の中では、とても良い本だという印象を持っています。

(人によっては違うかもしれませんので、

 アマゾンのレビューなどを適宜ご参照ください)





【知らないことは「 」である】

税金や年金の本で良く見るのが
「知らないとソンする◎◎の本」という感じのタイトル。


確かに、税金については知らないことが「損」であることが多いですね。


本書を読んで、会計士として本来知らないことは限られているはずの僕も
恥ずかしながら「へぇ、そうなんだ」と思ってしまった点はいくつもあったし、
そう言う意味での役立ちも十分にある本だと思います。


いっぽうで、
「消費税増税反対!」「原発反対!」など、
政治の決断に対しての賛否両論がかなり色濃く対立し始めている今日の世の中で、
「知識が無いままに反対する/賛成する/無関心でいる」ということは、
損得を通り越して、ある意味で「罪」だということも知らなければいけないと思います。


例えば、
税制の知識が国民に十分普及しないままに将来に国債を溜め込んだことは、
借金の踏み倒しに限りなく近い行為だ。
だから、「罪」という側面は絶対にある。


そう、知らないことは「罪」である。


本書はそうならないための最低限の財政論というか租税政策の知識
(インプット課税とアウトプット課税、逆進性など)についても
さりげなく触れられているし、ためになるマクロデータも多かった。


「損」と「罪」。


個人的にはどちらかというと「損」より「罪」にウェイトの高い本だと思ったが、
それはそもそも確定申告の手順などを学んだことがある自分だからそう思ったのかもしれない。
普通のビジネスマンにとっては「損しないための本」としてもとても有用性は高いと思う。




【なぜこの本はバーを舞台にしてるのだろうか?】


この本はとあるバーのマスターが何故か税金に詳しいという設定で、
マスターとの会話の中で色々な税金の知識が得られるようになっています。


ストーリーや会話に載せると、

それだけで専門性の高い分野に対する敷居は下がるのですが、
本書でのこの設定はそれ以外にも効用があると思っている。


ふつう、税金の本というと、
先ほどの「損」に特化した「青色申告マニュアル」「節税ハンドブック」的なものと、
「罪」に特化した財政学の入門的な本とのいずれかに分けられるのだけど、
本書はそのどちらについてもエレメンタルな部分をカバーしている。


しかもそれをあえて両者を章分けせず、一緒に学べてしまう。


それはあたかも、飲み屋での会話で上司や先輩が何気なく話してくれた言葉たちが、
「ためになるんだけど、話題がコロコロ変わってしまう」アレにとても似ている。


いや、…飲み屋なら話題がコロコロしたときに話が良く分からなくなるが、
もちろん本書ではしっかり脈絡は保たれているし、
軽やかさだけが残っている状態だと思ってます。


あぁ、だから「バー」なのかなぁ、と勝手に想像しました。


先ほど僕が書いた「損」と「罪」のそれぞれについて、
まさに飲み屋での会話さながらに、アメンボのように軽やかに話題が移ろっていくから、
読者としてはストレス無く本書を読めると思います。


それでいて学べる量はそこそこ多く、
しかも本のサイズやページ数は普通よりむしろコンパクト。
…これはすげぇ本だ!と思いました。


自信をもってお勧めします。



【余談ですが】


僕も曲がりなりにも執筆をした経験があるから分かりますが、
「本を書く」ことと「本を批評すること」というのは
そりゃぁもう圧倒的に、後者のほうが楽です。


僕の書評では、
著者の方に対してイチャモンをつけるようなこともたまにはあるかも知れませんが、
それでも著者の方にはしっかりとした敬意を払いながら書くことにしています。


さもないと、不必要に「上から目線」が出来上がってしまう。


今回の書評の対象になった久保氏も、
前回雑誌のコメントを書かせていただいた山田真哉氏も、
さらには「心を整える」の長谷部誠選手に至るまで。


本や雑誌の原稿を書くというのは、
・その作業のボリュームという点でも、
・それ以前に出版という土俵に立つという段階でも
とても大変なことなのです。


ご飯を食べ終わったときに必ず「ごちそうさま」というように、
本を書く人に対する無条件の敬意も、しっかりと持ちたい!というのが僕の考えです。
(悪意のある本も無いわけではないので一概には言えませんが)



…という、決意表明で締めくくり。



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【スポーツニュース】スポーツとビジネスの共通点。

昨日はフィギュアスケートをテレビで観てました。
安藤美姫、前日のSPが本当に良い内容だったので期待していたが、
見事にやってくれましたね。


浅田真央も個人的にはそんなに悪くないと思っていたんだが、
やはり五輪イヤーほどの充実感ではないんでしょうね。
でもまあ、ソチ五輪に向けてしっかり調整すればそれで良いんだと思ってます。
といっても、僕の中では3位くらいの位置づけと思っていただけに、
フィギュアというスポーツの難しさを実感しました。


村上選手、SPの緊張が多少ほぐれてて良かったですね。
少しずつ大人になってきているので、来シーズンは多少色気のある選曲をして
新しい境地を見つけて欲しいというのが勝手な想いです。


スポーツというのはまじめにやると本当に奥深いもの。
だからこそ「スポーツ○○学科」のようなものが成立するわけで。
ただ、素人の僕なりにシンプリファイすると、
スポーツのパフォーマンスは、こんな式で表せると思っている。
「スポーツのパフォーマンス=事前の練習の積み重ね×当日の実力発揮度合い×個々のスポーツの事情」


そして、「事前の練習の積み重ね」をより効果的にするために、
運動生理学だったり栄養学だったりの分野が活用され、
2つ目の「実力の発揮」を可能にするために、
メンタルトレーニングなどの分野が活用される。

3つ目の「個々のスポーツの事情」というのは、
・レーザーレーサーなどの道具の進化
・スキージャンプ競技などで観られるルール改正
・採点協議での採点のバイアス
などを想定しています。


特にフィギュアスケートについては、
3つ目の「採点のバイアス」に関する黒い噂が絶えませんね。
ただ、ここではその真偽を考えても仕方がないので、
少し話を変えてみようかと思う。


ビジネスというと非常に間口の広い概念なのですが、
上に書いたスポーツのパフォーマンスを因数分解した式も、
ある程度ビジネスの世界には当てはまってきます。

「事前の積み重ね」は日頃のセミナー参加、読書など。
「当日の実力発揮」についても、
プレゼンや商談の際にはメンタルトレーニングが活用できるし、
それ以外の業務でも「場数」が影響を与えたり、色々です。


そして3つ目の「特有の事情」についてもそう。
フィギュアでは「黒い噂」として忌み嫌われるようなロビー活動や、
公職選挙では禁止されている事前運動などは、
ビジネスの世界ではむしろ「うまくやった」という賞賛の対象にすらなる。

フィギュア選手たちの努力をたたえ、
それが報われていないような気がするとき、
どうしても私たちの目は採点制の弱点に向いてしまいがちですが、

自分に置き換えて考えるとき、
それはある意味の教訓としても捉えることが出来るということですね。


ホリエモンが実刑確定したときの記者会見でも
「世界は不公平、だから仕方がない」という、半ばあきらめのようなコメントを残していました。
もし仮に、彼が主張する通りホリエモンが無実だったとするのなら、
あるいは実刑判決という量刑の重さが不条理だとするのなら、
それは確かに、検察や裁判所の事実解明の過程、量刑の手法などに問題があったのだろうと思う。

しかし、たいていの場合、他者のせいにしても状況は好転しない訳で、
ホリエモンがすべきだったことは、経営者としてしっかり監督責任を全うすることであったり、
あるいは日頃の言動で敵を作らないような配慮だったり、
やるべきことはたくさんあった、という結論も得ることが出来る。

裏を返せば、検察や裁判所についても、彼らなりの責任感で、
事実解明や量刑の精度を高めていく努力が必要ということでもあるが。


結果に対してオーナーシップを持つことはとても大事なのだということを、
フィギュアとホリエモンのニュースは教えてくれているのだと思います。


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【会計ネタ?】時計はデジタルか、アナログか。

デジタル時計とアナログ時計どっちが好き? ブログネタ:デジタル時計とアナログ時計どっちが好き? 参加中

私はアナログ時計派!

本文はここから



デジタル時計とアナログ時計どっちが好き?
  • デジタル時計
  • アナログ時計

気になる投票結果は!?


会計士の試験合格を目指す受験生と接する機会が多いまーやんは、
ごくたまに、こういう相談を受けたりします。

会計士試験は時間との戦いと言う側面が強いので、
時計は当然ながら必須アイテム。

腕時計をしている人は多いですが、
中には目覚まし時計のような大きめの時計を卓上において
時刻を見やすくしている工夫をしている受験生も本試験会場でたまに見かけます。
(個人的には大きすぎる時計は逆に邪魔だろうと思ってるのだが)

で、アナログか、デジタルか、どちらを勧めるかというと、
まーやんは「試験場に持っていくなら、アナログのほうが良いよ」と言います。
ただ、使い慣れたデジタル時計があるなら、そっちも良いと思ってますが。

理由は割とシンプルです。

試験場で受験生が時計から得ようとする情報は
厳密には「今、何時何分か?」ではなく、
「残り時間が、あと何分あるか?」ですよね。

今の時刻を知りたければ、デジタル時計は秒単位でビシっと教えてくれるが、
残り時間となると、頭の中で「引き算」をしないといけない。

しかしアナログ時計であれば、
残り時間の時刻と現時刻との差は、
「扇形」のような感じで視覚的に簡単に分かる。


でも、この差はそれほど大きなものではないので、
時計をわざわざ買い替える必要はないと思います。

ただ、これから何か時計を買おうと思っている会計士受験生が居るとしたら、
アナログを買っておいたほうが、良いのでは?というのが僕の意見です。



まぁ最近はアナログの針とデジタル表示が両方ある時計も多いですけどね(笑)


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