即興小説 題名「未定1」 | 人生を変える小説 by 魔法のネコ

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即興小説を書いています。是非ご覧下さい

本小説は、Catherine FisherさんのRelic MasterDial社出版) を著者が読んで上、感じたことを引用して書いています。またすべては日々の直感と思いつきで話を進めておりますので、著者も結末を全く分かりません。一緒に読者の方と楽しんでいきたいと思っておりますので、更新も不定期で、時間が許すときにだけアップさせていただきます。どうぞ宜しくお願い致します。

 

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佐藤淳はある会社を経営している。年齢は40歳だ。そして社員は1人
名前は里中三郎と言う。

ちょうどその日は満月の夜だった。
上を見上げると、そこには
7つのビルがそびえたっていた。その中に小さなビルが1つある。そこがお気に入りのビルなのだ。


他の
6つのビルが最新の施設であるならば、最後の1つのビルはレンガ造りのビルだからだ。この新しい群れの中の古いものが不思議な調和を
生んでいた。

後ろからは、新入社員の里中三郎が、両手いっぱい荷物を持って
佐藤を追いかけていた。佐藤は後ろから来る、里中の気配を感じながらも、そのまま空を見上げて、新しいものと古いものの調和を感じていた。


里中は佐藤をちらみすると、携帯に目を追いやった。佐藤はどうやら機嫌がよくないことが見て分かったからだ。こういう時は関わらないほうが良いとさすが新人でも入社して3日で理解した。

鞄の荷物のひもでさすがに手がじんじんしてきた。


ビルのジャングルは夜もふけておりシーンとしていた。そろそろ家に戻って暖かいお風呂に入りたいと里中は考えていた。すると、そこで、妄想が止まった。後ろから何かの手配を感じたのだ。

どこか遠くの方から感じる何か大きなものが近づいている、そう里中には感じたのだ。


「どうした、お化けでも見たような顔してるぞ」佐藤が声をかけた。

 

「何か遠くから嫌な気配を感じたもので」里中は答えた。


すると、佐藤が大きな声を出した。


「おい、俺はどこへも逃げはしないぞ、さあ出てこい」


「や、やめて下さい。そんな挑発したらどんなことが起きるのかわかりゃし

ない」

「大丈夫だ。そんな奴らには俺は負けんぞ。さあ、どこからでもかかってこ

い」佐藤はあくまでも強気だった。


「で、どこから感じるんだ。その嫌な気配は」


「あちらのビルです」


「きっとどこかの酔っぱらいだろう」


「だと良いんですが。。。」心配そうに里中は答えた。


「ところで、俺の例の青い袋は持ってるんだろうな」


「も、もちろんですよ」


「いいか、もし俺に危険が及んだら、必ず使えよ。いいな?」


「分かってますよ。でも、社長に危険が及んだら、どうすればいいんです

か?」


そこで、カランカランと闇の中から、音が反響した。


里中の心臓はバクバクしていた。


「さあ、そろそろ音が近づいてきたぞ。準備はいいか?」


「は、はい。」


「大丈夫だ。心配するな、お前に危険は及ばないようにしてやるから」


里中は青い袋に手を入れた。


すると物音はとうとうすぐ後ろまでやってきた。それは男だった。


身長は
190cmぐらいあるだろうか、黒いコートを来ていた。


「どうも」軽く会釈をしてきた。知り合いだろうか。


佐藤も答えている。


佐藤は、まあ、一杯どうだと行って、袋から缶ビールを取り出した。


「いいや、おれはいい」男は断った。


「心配するな、危害は加えない」男は答えた。


そういって、男はポケットから手を出した。


「人を探している。佐藤淳という男だ」男は聞いた


里中はドキッとした。


「そして新人の里中という男も探している」


里中はそれを聞いて心臓が止まりそうになった。相手は自分のことを知らな


わけだから、知らぬふりをしてしまえば良いととっさに思い付いた。


「なぜそいつらを探している」佐藤はヒゲを触りながら聞いた。


その時、里中は気づいた。佐藤がヒゲを触るという意味は「警戒しろ」とい

サインだった。


「伝言がある。この先の三丁目と四丁目のビルで、奴らに会いたいといって

いる人がいる。



「しかしそんな怪しい場所へわざわざいく奴がいるか?」佐藤が聞いた


「大丈夫だ。彼らは怪しいものではない。安心してもいい」


「とにかく、佐藤と里中の力が必要なんだ」


里中は、袋のなかのものに手を入れて準備をした。


まだ使ったことがない、このものに。

つづく