しんしんと落ちてくる雪を眺めながら背後から
抱きしめられる。
「寒いでしょう?」
あなたの声が私を包み、あなたの腕が私を暖める。
振り返り笑みを零すとあなたも私と同じように笑みを零して
繰り返しキスを与えてくれる。
「そんな瞳で見つめられたら抑えがききませんよ」
「かまわないわ」
私の言葉に、あなたは眼を細め深い笑顔を私に落とす。
そっと頬をなぞり私の顔を上げると
貪るように咥内を犯し始める。
立っていられないほどの口づけに、くらくらとめまいがする。
私の腰に手を回し倒れないようにあなたはしながら
それでもキスをとめることはなくて――。
「あなたは甘い」
少し唇を離して、吐息が触れるほど近くで告げられ
ぞくりと体が震える。
「あなたは全てが甘いから・・・。僕はいつも誘われる」
「・・・誘われているのは私だわ」
私の言葉に、あなたはにこりと笑顔を浮かべ
もう一度口付けを落とす。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
あとがき
今年最後の小説がこれでいいのでしょうか?
弁慶さんとって事で書いてみました。