タイトル通り、生涯独身で家庭をもったことがない94歳になる詩人、長谷さんの物語。
確かに昭和の時代は「ホモ」「オカマ」と、同性愛は差別の対象だった。
そしてもうひとつ、女性同士より男性同士の方が風あたりは強かったと思う。
そんな時代に辛さや孤独に向かって走り抜けるような人生を送ってきた訳だが、差別をする方からするとなんでもいいわけで、障害者・外国人・貧困家庭も同じ。
そう考えると、今は理解が進んだ同性愛者は、まだマシな方じゃないかな?と思うけど。
若い頃、キタの飲み屋のバイトの面接に行って採用されたんだけど、店の雰囲気がモロにゲイで、帰ろうとすると客に股間を触られ、驚いたというより怖かったので、そのまま行かなかった。
この作品は同棲愛を切り口にしてるけど、月に12万円の年金をもらいながら94歳なんだが、見方によっちゃぁ、この人を支える現役世代はいないわけで、年金制度の盲点で生きている人とも言える。
「同性愛」は否定しないし認めるけど、この事はあまり語られないよね。
これはゲイ云々ではなく、独身の問題でもあるけどね。
と、ラジオで浜村淳が鈴木美智子に言ってたのを思い出した。
