昨日の夕方、JR大阪環状線で起きたことです。
大阪に向かう電車に乗っていた私は、扉付近に立っていました。
電車が大阪駅の2つ手前の桜ノ宮駅に到着したときのこと。扉が開き、若い女性が電車を降りようとしているのが目の端に入りました。何か変な動きだなあと思う間もなく、その女性は前のめりにホームに倒れ込みました。
慌てて電車を降りて女性のもとに駆け寄った私と数人の乗客。彼女は意識を失っているようでした。
ホームに駅係員の姿はありません。この駅で降りる乗客はあまり多くなく、満員の車内とは対照的にホームには人影が疎(まば)ら。突然の事態に戸惑い彼女の周りに立ちすくむ私たち数人を残して電車の扉が閉まりました。まだ彼女の片足が車内にあるというのに・・・。
えっ?・・・車掌が駆け寄って来てくれるものと期待していた私には信じられない光景でした。何事もなかったかのように大勢の乗客を乗せた電車は目の前を通り過ぎて行ってしまいました。
その駅のホームは少しカーブしていて見通しが悪いので車掌には見えなかったのでしょうか?・・・ちょっと待ってよ!発車の合図は安全確認してからが前提でしょ!!
仕方なく駅の係員に連絡しようとインターホンなどの連絡手段を探しましたが何処にも見当たりません。普段降りることのない駅ですから、係員が詰めている場所もわからない状態。駅の出口はホームの両端にあるようです。8両編成?の前から3両目あたりに乗っていたので、付き添ってくれている人を残して、取りあえず距離が短いだろうと大阪方向に走りました。
大阪環状線は高架ですから、階段を下りなければなりません。30段以上はあったと思いますが、下りたところからまた階段を上がらなければならないようでした。見通しが利かない構造でその先に係員がいるかどうかも分からない状況。焦っていた私はUターンして今度はホームの逆方向に走りました。階段を駆け上がってホームで倒れ込んだままの女性と付き添っている同年輩の若い女性に声を掛けてから大阪駅と反対方向に走って階段を駆け下りる。
息が上がりそうになりましたが、駅員室を見つけて係員に状況を伝えました。白髪頭の係員男性の緩慢な動きにイライラしましたが、どうにか倒れている現場に連れて行きました。
女性は意識を取り戻して、付き添っていた女性とともに覚束ない足どりで出口に向かおうとしているところでした。どうやら付き添っていたのは倒れた女性の知人のようで、原因は貧血だろうとのことでした。
貧血ではないかなと私も思ってはいましたが、目の前で意識を失って反応がない人を見ると重篤な事態に陥ることも考えられるので体が動いてしまいました。
8両編成、1両当たりの長さが20mあるとして、全長160mの電車が停まるのですから、ホームの端から端までは160m以上あるということになります。
そのホームを1往復(ということは320m)プラス30段以上?の階段を2往復した私の方が息が上がり意識を失いそうでした(笑)
今回は大したことにならなくて良かったですが、無人のホームで緊急事態が発生した場合の駅の危機管理体制には不安を覚えました。
「緩慢な動きの」初老の駅員に訊ねたところ「お客さんから要請があれば救急車を呼びます」との何ともお寒い反応が返ってきました。
インターホンも設置されていないのに、どんな手段でその要請をせよというのか!
他に誰もいなかったらどうするのか?
たとえ誰かいたとしても1人しかいなかったら、倒れている人を置き去りにしてホームを走れというのか?
「意識を失いそうになっていた」私にはそれ以上突っ込む気力は残っていなかったので、そのままホームのベンチにへたり込んで、その駅員の後ろ姿を見送るしかありませんでした。
それにしてもJRさん!合理化でプラットホームの無人化は致し方ないとしても、危機管理対策は大丈夫ですか?鉄道会社にとって、乗客の安全第一が基本ではないのですか?
3日前の朝には京都府京田辺市のJR学研都市線の踏切で、電車の接近でいったん下りた遮断棒が突然上がり、複数の車両が踏切を渡った直後に再び遮断棒が下り、ほぼ同時に電車が通過するという、紙一重で大事故につながりかねない出来事があったと新聞で読んだばかり。
踏切の約150メートル手前でトラック2台、バイク2台が踏切を渡るのに気づいた運転士が非常ブレーキをかけたが、上がっていた4本の遮断棒のうち左右各1本が再び下りた時点で電車は踏切に到達し、先頭車両が約40メートル通過して停止したそうです。
踏切手前にある検知装置の誤信号によるもので、地中に埋設した絶縁ビニール製信号ケーブルがネズミにかじられショートしていたのが原因のようですが、現場は片側1車線の道路。幸い大事には至らなかったものの、危機一髪の事態を目撃した人は、電車が近づいているのに遮断棒が上がり車が通るのを見て、「大事故になった可能性がある」と声を震わせていたといいます。
JR西日本は「事態を重く受け止め、原因を徹底して調査し、再発防止に努めます」とコメントしたようですが、お決まりのコメントを何回聞かされたことでしょう。
8年前に乗客と運転士合わせて107名の犠牲者を出したJR福知山線での電車脱線事故の教訓が生かされているのか、甚だ疑問。大丈夫ですか?JRさん!