一週間前になりますが、6月9日大阪城ホールで、新日本プロレスOSAKA DOMINIONが開催されました。
あいかわらずと言っていい、大阪のファンを舐めたストーリー作り、
アメリカのプロレスファンを意識した的外れな演出。。。
新日の糞詰まり現状を露呈した、それはもうひどい興行でありました。
蔵前国技館、両国国技館が最終戦の場合、その前週が大阪府立もしくは大阪城ホールというのが、新日のシリーズの昔からのパターン。
最終戦にNWFやIWGPのタイトルマッチが組まれていることが多いため、
当然、大阪での試合はその前哨戦となり、
両リン、乱入、反則・・・不透明決着のオンパレード。
大阪のプロレスファンは、常にフラストレーションを溜めて、
新日の会場を後にしたものです。
大阪といえば、大阪城ホールでの暴動が有名ですが、
あの事件にしても、当日の海賊男乱入にファンが怒ったわけではなく、
「またかよ!ええかげにせえ!」
と、それまで溜まりに溜まった堪忍袋の尾が切れた結果だと私は思っています。
今回は6月5日両国、6月9日大阪城ホールと、大阪が最終戦であったにも関わらず、
この結果。
なんだかなぁ。。。
アメリカのプロレスファンを意識した的外れな演出は、ますます加速をつけて進んでいるようです。
今、新日本プロレスが海外のファンに支持されているのは事実ですが、
これは、WWEの茶番プロレスに飽き飽きしたプロレスファンが、
シリアスで格闘技色の高い新日ストロングスタイルに飛びついた結果です。
ところが新日は何を勘違いしたのか、
アメリカチックな演出に舵を切り始めたのです。
今回の興行にも元ザ・シールドのアンブローズや、Y2Jことクリス・ジェリコが登場。
WWEチックな言動で観客を煽っていましたが、
あの演出がレンズの向こうにいる海外ファンを、
熱狂させたとは思えません。
むしろ
「こんなプロレスを求めてたんじゃないのに・・・」と、
がっかりさせたのではないでしょうか。
週刊ファイト 縮刷版
その昔、辛口な切り口と、猪木新日色一辺倒の偏った編集で、一部のプロレスファンを引きつけた専門紙。
その週刊ファイトのバックナンバーを集めたものです。
本社が大阪にあるため、
ゴングや週プロと違うコンセプトで勝負せざるを得なかったと言われていますが、
やはりI編集長こと井上義啓氏の活字プロレスと呼ばれる独特の感性で書かれた記事が
支持を得た要因であったと思います。
今週の週プロで愕然としたのは、OASAKA DOMINIONについての批判的な記事が一切ないこと。
あの会場にいた週プロ記者は、なにも感じることがなかったのか?
新日本プロレスの今のアングルに疑問を感じる記者は一人もいないのか?
今こそ、週刊ファイトのような骨のある専門紙の必要性を感じずにはおれません。
無理かなぁ。。。。
週刊ファイト縮刷版(新大阪新聞社 1982)