2011年3月11日14時46分~Silent Scream~ | Life of Sound

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5年前の今この瞬間に、
突然に未曾有の東日本大震災が起きた。
当時、自分は岩手で高校生活を送っていた。
何事もなく過ごせていたはずだった。
春休みの部活動が終わり、
自分が家に帰った途端に自然は突如として牙を向いた。
あと1本電車に乗り遅れていたら、
家に帰れず、死んでいたかもしれない。
そう思うと今でも怖くて仕方がない。
物凄い轟音と共に、地面が大きく揺れた。
何が起きたかわからなかった。
咄嗟にお金と通帳、ケータイを握りしめ外に出た。
幸いにも高台に家があったから、
津波も、土砂崩れも大丈夫だった。
しかしながら、問題はここからだった。
ケータイは圏外、電気の停電、そして断水。
終わったと思った。食料と燃料がなくなりかけていたから、
買い物にいかなければと思っていたところだった。
だから尚更終わったと思った。
どうやってこれから生きていこうと思った。
生きる希望をなくしそうになった。
水だけは井戸水があるからいつでも摂取できる状態にあった。
でも当時はとても寒く毛布にくるまっていても凍える状態だった。
2日目になっても電気は復旧せず、
ほんとにダメなのかと思っていたところだった。
なるはずのないケータイが鳴った。
アラームだった。
発売前のgirl next doorのSilent Screamという曲だった。
閉ざされた心に、一つの希望がわいた。
諦めたら終わりだ、と。
この曲が唯一の希望になった。
ケータイの電池が切れるまでずっとこの曲を聞いていた。

歌詞の一部、
大事にしたい、私にしかわからない私。
大事にしたい、あなたにしかわからないあなた。

くじけそうな自分を許したとき、
何もかもが不安に飲み込まれる。
小さな声じゃうまく伝わらない、
ならば強く、そう強く、
叫んでいたい、叫んでいたい。

くじけそうな自分を支えながら
胸を張っていつでも歩いてたい
たとえ絵空事だと言われていい、
だから希望の言葉、
叫び続ける、叫び続ける

この歌詞にすべて救われた。
心の底でずっと、負けたくない、
生きたい、まだやりたいことがある。
そう強く願っていた。
3日目の夜体を少しでも温めるために、
ランニングに出た。
20時40分頃だったろうか。
街の電灯が急に点いた。

ついにこのときが来た。

でもはじまりはここからだった。

テレビをつけたら、
青森、岩手、福島、宮城。
各地の悲惨な沿岸部の状況を目の当たりにした。
なぜだろう。涙が出てきた。
見ず知らずの人達のことなのに、
自分だけが助かってる、
自分だけが暖をとっている。

悲しい気持ちがあふれでた。

夜が明け気がついたら、
自転車をこいで、すぐボランティアに参加していた。
街の沿岸部の家はすべて津波に流され、
防波堤も粉々になっていた。
同時に流された家の片付けをする住人と一緒に自分も片付けをした。

流された家にすんでいた人達は悲しさに満ち溢れていた。
ボランティアに来てよかったと思った。
少しでも助けられるのならそれが今の幸せだ、と当時思っていたから。

それより、
何もなかった空白の3日間、girl next doorに、girl next doorの曲に支えられた。
だから、自分も今誰かを支えたい。
そう思った。

ボランティア2日目、
テレビ局の人達がボランティアセンターに来た。
何故かインタビューをされた。
その模様は岩手県内全土に放送されていたそうだ。
学校の先生たちはそれをみて、
自分の安否を確認してくれていた。

それから一週間ボランティアに通い続けた。
とりあえず落ち着いたからということで、
それ以降は参加しなかった。

当時仲間の高校生たちと一緒にボランティアしたこと、今でも覚えてる。
忘れない。

5年たった今、そろそろ人々の記憶から薄れていくんだろなこの大震災。
そう感じている。
だからこそ伝えたい。。

まだ仮設住宅で過ごしてる人がいること、
原発の問題に必死に立ち向かう作業員がいること、
復興に向け、力を合わせて立ち上がる被災者がいること。
忘れないでほしい。

今みんなが生きていること、幸せに思ってほしい。
でもいつか自分の身にこのようなこと起こるかもしれないと思っていてほしい。

だから、なにか困ってる人いたら見捨てるんじゃなくてたすけてあげてほしい。
笑顔が周りから消えるのはもうこりごり。

自分は一生忘れない。
あの時の気持ち。
あの時の苦しさ。
あの時の悲しさ。
あの時の辛さ。
あの時の希望。
あの時の絶望。

いろんな気持ちを忘れずにこれからも、
誰かのために生きていきたい。
誰かのためにできることをやっていきたい。
この体で、この声で、この歌で。

まだ終わらせない。

5年たったけど、皆にこの出来事忘れないでほしい心から。



笑っていこう、これからもずっと。