ボディというのはマネキンのことなんです。
試行錯誤中の「Illustrator型紙+ハーフスケール仮縫い」の為にハーフスケールのボディを購入しました。
一般的にはマネキンと言いますが、その中でもディスプレイ用のものはトルソー、服飾用の人体はボディと呼んだりします。明確な呼び方があるわけではないですが。
トルソーはディスプレイ用なので、サイズはシビアには作られてません。
ボディは仮縫いや立体裁断に使ったり、サンプルのチェックなどに使ったりしますので、サイズはJIS規格にそって厳密に作られています。
実寸のボディというのは安いものでも3~4万円はします。
私が買ったのはボディのトップメーカーであるキイヤ製の2分の1スケールのものです。
現在ハーフスケールのボディはキイヤから2種類発売されてます。
一つは2万円くらいするのですが、私は改造前提なので安い方にしました。
このままでも使えるのですが、トップスとスカートしか着せることが出来ないんです。
パンツ対応のボディは支柱が左右どちらかに寄っているか、吊り下げ式になってます。
支柱がセンターに付いてる時点で、パンツは着せれないということになります。
到着してすぐの新品をいきなり改造するというのは、何かもったいない気もしましたが、かまわず作業にとりかかることにしました。
もしかしたら支柱の付け替えだけで済むかも、などと淡い期待をしながら、テープで体形線をマークしていきます。
見た時に予想はしてましたが、やはり股下から7cmほどありました。
この7cm部分を二つに割らないとパンツを履かせることが出来ません。
まずは支柱を取り外して、裏の生地を剥がしました。
今回使う道具は発泡スチロールカッターです。
細い電熱線が発熱して、発泡スチロールを溶かしながらカットします。
失敗した時の補修用に、足の太さくらいの発泡スチロールも用意しときました。
次に支柱のパーツをネジ止めする為の木製部分を取り外し、貼ってある芯地をヒップ辺り迄剥がしたところです。
まず段差部分を発泡スチロールカッターでカット。
微妙な段差を修正しようとしたんですが、何しろ始めて使うので、やればやるほどガタガタになりました。
諦めて股の部分のカットに移り増すます。
1cmくらい空ければいいかなと思って、赤ペンでカットラインを入れました。
何とか無事カットも出来て、更に発泡スチロールカッターとカッターナイフで少し足の丸みをつける。
この丸みは無くても仮縫いには支障ないのですが、最後の布張りの為に少し削りました。
次に、最初にカットした段差部分を使って、取り外した木製部分のパーツを作成。
もう少し綺麗に外しておけばよかったなと思いました。
隙間には発泡スチロール用ボンドを流し込んで補正。
木枠部分をボンドで接着した後、剥がした芯地を再び貼っていきます。
足の内側は生地が足りないので、適当な生地を貼りました。
もともとされてたように、工業用ホッチキスで生地を留めます。
マスクを作った残りのエナメル生地で、これも最初にされてたようにボンドで接着。
今回は接着する素材によって2種類のボンドを使いました。
生地端のほつれ止めにはピケを使用。
最後に支柱用のパーツをネジ止めして終了です。
仕事は荒いですが、足付きのボディに改造出来ました。
最近は、自分で何でも出来るような気になってしまってますので、そのうち大失敗しそうで怖いです。
チャレンジ精神は忘れず、でもおごらず慎重に。