「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。
宮崎吐夢
ヒコロヒー
加藤雅也
北村一輝
【あらすじ】
中学校で合唱部の部長を務める岡聡実は、合唱コンクールの帰り道で突然ヤクザの成田狂児からカラオケに誘われ、歌のレッスンをしてほしいと懇願される。
狂児は、組長が主催するカラオケ大会で最下位になった者に待ち受ける恐怖の罰ゲームを免れるため、どうしても歌がうまくならなければならないのだという。
嫌々ながらも歌唱指導をする羽目になってしまった聡実だったが、次第に狂児と奇妙な友情で結ばれていく―
【コメント】
年末年始開けも相変わらずの業務多忙の中、ほっと一息の週末。今回劇場で鑑賞したのが、漫画原作である本作です。
本作はちょいと前に話題になった漫画家・和山やま先生原作の実写映画化で、普段マンガ読まない僕が単行本を買ってしまった作品でもあるため、本作の実写化は非常に楽しみにしていました。
まあ原作既読ということで、鑑賞のポイントは原作との比較というところになってしまうわけですが、ともあれ楽しみにしていた本作、金曜の仕事帰りにさっそく「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。
(C)2024「カラオケ行こ!」製作委員会
いやー良かった!面白かった!笑えて泣けてほっこりさせてくれる。原作に多少の肉付けはしつつも原作本来の味は決して壊さず、しっかりと青春ドラマとして仕上がってましたね。実写化は見事成功といったところでしょう。原作も泣かせてくれますが、本作もしっかり泣かせてくれました。ありがとうございます。
そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。
1.肉付けしつつも原作に忠実
2.「紅」はやっぱり名曲
3.続編「ファミレス行こ。」の実写化も期待
多感な思春期真っ盛りの合唱部部長・聡実君が、ひょんなことからヤクザの狂児に歌の指南をするはめに。バリバリのヤクザということで最初は戸惑う聡実君だったが、見かけによらず人懐っこい狂児とカラオケに入り浸っているうちに、徐々に絆が結ばれていく。
聡実君は中学最後の合唱コンクール、同じ日に狂児は組長の誕生日でのカラオケ大会があり、互いにその日に向かって歌に精を出すも、声変わりで悩む多感な聡実君は狂児とケンカ別れしてしまう。
そして当日、狂児が交通事故に遭ってしまったところを目撃、合唱コンクールをブッチして一人単身ヤクザのカラオケ大会に向かう。
単なる青春友情ものではなく、思春期の男の子とヤクザというアンバランスな二人の関係を小ネタを挟みつつ描いているのでクスリと笑わせてくれるし、クライマックスのカラオケ大会での「紅」の熱傷は胸を熱くさせてくれる。そしてラストはほっこりとさせてくれて、原作の味がそのまんま出ていて、とても良かったと思います。
狂児役の綾野剛、最初はえー綾野剛かーとも思っていたんですが、話が進むにつれて愛着が湧いてくるし、何より聡実君役の斎藤潤君のキャラがとても素晴らしい。思春期特有の多感な状態を見事に演じていたと思いますね。
本作のメインテーマともなっている曲「紅」は、言わずもがな日本のロックバンドX JAPANのデビュー曲であり代表曲でもある名曲中の名曲。僕がまだ高校のときに発表された曲で、当時かなりセンセーショナルなデビューを飾ったX JAPANですが、改めて聴いてもやっぱり「紅」って名曲だなーと感じましたね。
エンドロールのLittle Gree Monsterによる合唱版「紅」も最高のアレンジで良かったです。
(C)2024「カラオケ行こ!」製作委員会
つい最近に、聡実君&狂児による「カラオケ行こ!」の続編「ファミレス行こ。」の単行本が発売されましたが、本作の面白さの惰性で思わず買って帰ってしまいました。
願わくば、この「ファミレス行こ。」の綾野剛&斎藤潤による実写化にも期待したいところ。奇妙な絆で結ばれたふたりの行く末を、また劇場で観たいですね。
【2024年度 Myランキング】(1/12時点)
本作は、本年度のベスト1位(暫定)にランクイン。
東京初雪で寒い。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
1位:カラオケ行こ! ★★★☆
2位:
3位:
4位:
5位:
6位:
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:
2位:
3位:
<その他ランク外一覧>