「リベンジ・リスト」　★★★～思ったより軽快なバディ・ムービー

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2017』の掲載にあたって」

思ったより軽快なバディ・ムービー ★★★

【　出演　】ジョン・トラボルタクリストファー・メローニアマンダ・シュルサム・トラメルパトリック・セント・エスプリト

【あらすじ】

　愛する妻と幸福な日々を過ごすスタンリー・ヒル。ところがある日、目の前で妻が強盗に殺されてしまう。

　容疑者は捕まったものの、裏社会“レミ・K”のメンバーであることが分かると、刑事は容疑者を釈放してしまう。刑事とレミ・Kは裏でつながっていたのだった。

　怒りに満ちたスタンリーは、かつて特殊工作員だった過去を呼び覚まし、情報屋デニスとともにレミ・Kに復讐を開始する。

　しかし、レミ・Kの背後にはさらに巨大な権力が待ち構えていた―

【コメント】

　さて、今回レンタルで見つけたのは、久々ジョン・トラボルタの復讐アクションもの。リーアム・ニーソンの「96時間」シリーズや、キアヌ・リーブスの「ジョン・ウィック」シリーズに肩を並べるかのような宣伝をしていたので気になっていた映画だったので、今回手に取った次第です。

　うーん、なるほど。なんか復讐ものという割には意外と軽いノリのバディ・ムービーでしたな。午後ローで放映されそうなB級アクションでした。

　しょっぱなから早々に愛する奥さんがチンピラに殺され、警察も頼りにならないと自らが動き出す。愛する妻を無慈悲に殺されているにもかかわらず主人公スタンリーは随分と落ち着いていて、怒りのリベンジのような感じがしない。それどころか、徐々に相棒である情報屋デニスと軽快なやり取りをしながらアクションする方向に変わっていく。どうにも哀しみ深みというのが感じられなかったですかね。

　バディ・ムービーとしたのはおそらく、「96時間」シリーズや「ジョン・ウィック」シリーズとの差別化を図ったものだと思いますが、せめてトラボルタもあれくらい無双してほしかったところ。正直さほどアクションに燃えませんでした。情報屋デニスもめっぽう強くて、ちょっと無双するシーンがあったり、スタンリー大ピンチのところでさっそうと登場するシーンは良かったですが、むしろデニスのほうが美味しいところを持っていっている感じがします。

　そんなわけで、あわよくば最近あまりパッとしないジョン・トラボルタの復活作として「96時間」シリーズや「ジョン・ウィック」シリーズのようにシリーズ化を目論んでいたのかもしれませんが、残念ながら本作での復活は難しいでしょうね。