『ラブリーボーン』 (評価:★★) | そんなことより恋をしろ

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※※※ 注意 ※※※
「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。





1.評価

大事なところを描ききれてない。故に全然まとめきれていない。

★★
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)


2.基本情報

そんなことより恋をしろ-ラブリーボーン



(2009年/アメリカ映画/135分/THE LOVELY BONES)

監督:ピーター・ジャクソン
原作:アリス・シーボルト
出演:マーク・ウォールバーグ
   レイチェル・ワイズ
   スーザン・サランドン
   スタンリー・トゥッチ
   マイケル・インペリオリ
   シアーシャ・ローナン


平穏な片田舎で家族たちと仲むつまじく暮らす、明るく活発な14歳のスージー。
しかしスージーは学校の帰り道、近所に住む変質者に殺されてしまう。
スージーの死をきっかけにバラバラになっていく家族、
それが気がかりで天国へ旅立つことができないスージー。
そんな中、再び家族にスージーを殺した男の魔の手が・・・


3.コメント

さあ、「ロード・オブ・ザ・リング」の監督ピーター・ジャクソン待望の新作!
いたいけな少女の死をきっかけにした家族との絆をファンタジックに描く感動作品!
原作未読!

スマン!俺、全然ダメだった!

おかしーなー隣に座ってた女の子ギャンギャン泣いてたんだけどな~
劇場からもすすり泣く声がけっこう聞こえてたんだけどな~

俺、全然泣けなかった

とにかく何がダメだったかって、物語を全然まとめきれていない
最初の30分くらいまではよかった。
オープニングから、スージーが変質者に地下に連れられて殺されるまでの部分。
そしてスージーが殺されたあと、一気に4つのストーリーに派生する。

スージーの死をきっかけに離散する家族、
なにくわぬ顔で平然と暮らす変質者の男、
互いに想いを寄せていた男の子の心境、
そして現世を断ち切れず天国の狭間で成仏しきれないスージー。

全部中途半端
この4つのストーリーを最後にひとつにまとめられていないように感じた。
唯一まともに消化しきれていたのは変態男ストーリーだけ。
ここだけ妙に力を入れて描かれていたが、にしても変態男の末路が間抜けすぎる。
というか、この映画の重要な部分ってそこじゃないんじゃないか?
スージーが現世の未練を断ち切れず苦悩する姿と
チリジリになってしまった家族がスージーの死を乗り越えて
再出発する姿を映し出すことにこそ力を注ぐべき
であって、
結局スージーの死体はあがらず、捕まらずに逃亡したまま
変態男が勝手に崖から転落して死んでしまうオチなのならば
あれほど時間を割いて描く必要性がなかったように感じる。

重要な部分であろう離散した家族の再生も唐突だったし、
なぜ最後に好きだった男の子の前だけに姿を現したのかも、
そして何をもってしてスージーが現世の未練を断ち切ることができたのかも、
まったくもって理解できなかった。
現世と天国の狭間の世界である幻想的な世界観と、
全編をとおした語り部であるスージーの詩のようなセリフが
さらに頭の中を混乱させてしまった。

でも観客泣いてるんだよな~
「考えるな、感じろ」ってことか。
14歳のピュアな心情は、汚れきったオッサンには伝わらなかった
ということでひとつ。


4.2010年度ランキング(1/31時点)

 本作は、本年度のワースト3中2位(暫定)にランクイン。

(1)ベスト10

  ① パラノーマル・アクティビティ
  ② 板尾創路の脱獄王
  ③ マッハ!弐
  ④ パーフェクト・ゲッタウェイ
  ⑤ サロゲート
  ⑥
  ⑦
  ⑧
  ⑨
  ⑩
  (次点)

(2)ワースト3

  ① 彼岸島
  ② ラブリーボーン
  ③