こんにちは! 
 
Machinakaです!! 
 
今回批評する映画はこちら!
 
 
ザ・スクエア 思いやりの聖域
 
 
 
カンヌでパルムドールを獲得
 
最高に前衛的にで最高に変な映画に送られることが多い賞ですw
 
果たして、今回はどんな変な映画を見せてくれるのか?
 
アメブロで売れそうな「夫婦と家族モノ」の映画の金字塔である「フレンチアルプスで起きたこと」の監督のリューベン・オストルド監督の新作と聞いて、見ないわけありません!
 
と言っても公開からしばらく経っての鑑賞ですいません笑
 
 
 

それではザ・スクエア 思いやりの聖域」批評、行ってみよーー!!!

 
 
 

 

 

[あらすじ]

 

・「フレンチアルプスで起きたこと」で注目されたスウェーデンのリューベン・オストルンド監督が、2017年・第70回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞したヒューマンドラマ。

・アート界で成功を収めた男性がさまざまなトラブルに見舞われる様子をエレガントかつ痛烈な笑いを込めて描き、他者への無関心や欺瞞、階層間の断絶といった現代社会の問題を浮き彫りにした。

・現代アート美術館のキュレーターとして周囲から尊敬を集めるクリスティアンは、離婚歴があるものの2人の娘の良き父親で、電気自動車に乗り、慈善活動を支援している。彼が次に手がける展示「ザ・スクエア」は、通りかかる人々を利他主義へと導くインスタレーションで、他人を思いやる人間としての役割を訴えかけるものだ。

・そんなある日、携帯電話と財布を盗まれたクリスティアンは、その犯人に対して取った愚かな行動によって予想外の状況に陥ってしまう。出演にテレビシリーズ「マッドメン」のエリザベス・モス、「300 スリーハンドレッド」のドミニク・ウェスト。

 

http://eiga.com/movie/88313/

 

 

 

 

 

 

 

美術館で人を試す四角形という装置。なんとヘンテコな設定なのだ。

 

監督の前作「フレンチアルプスで起きたこと」でも、もし家族を災害が襲った時、父親はどうするのか? という設定を作り、人間のモラルを問いてました。

 

まるでリアリティショーのような企画趣旨ですが、この人は映画描写が巧みで、直接セリフで言わなくても映画的に伝える表現が上手いんですよね。

 

例えば、前作では夫婦仲の悪さを表すために、最初から最後まで歯磨きのシーンを欠かさなかったんですよ!! 意味わかります?

 

家族で一緒に横並びになって歯磨きをするシーンを何度も写すんですけど、仲の良い時は夫と妻が近くに寄り添って歯磨きをする。でも、仲が悪くなるとだんだん離れて歯磨きをしていくんですよねww

 

このように、ありふれた日常描写でキャラクターの関係を表し、日常の描写に自分の表現を求める人なんですね。

 

なので、監督のアートワークは極めて地味で、今作でもスクエア=正方形、四角という漠然とした図形をテーマにしてますよね。

 

しかも、このスクエアに対して「これは思いやりの聖域です」ってコメントを添えて、、、本当に意味不明だっちゅうのwwww

 

映画を見ないと真の意味がわからなそうです。。

 

 

 
 
それでは映画の感想でっす!!!
 
 
 

[映画の感想]

 
こんなの見たことねぇぇぇぇ!!! ただの四角がこんなにもアートになるなんて!!
 
人を信じること、人を助けること、人に無関心なことをあくまでも映画的に描いた、映画自体が現代美術の塊だ!!
 
そして、スクエア=四角に隠された意味を徹底解説!!!
 
 
 

 

 

 

[前作と比べてテーマ広がったなぁ、、]

 
はい、鑑賞直後のMachinakaでございます。。
 
もっと早くから見ておけばよかった!!! すっごく面白かったですよーーー!!!!
 
カンヌのパルムドール受賞ということで、これまでにない映画的表現を、新規性を打ち出した作品であることは予想してましたけど、まさかここまでヘンテコな映画だとは!!!!
 
 
メインテーマとしてはですね、大きく言って「他人への無関心」を描いた作品だと思います。
 
同じくパルムドールを獲得した2016年の「私はダニエル、ブレイク」のテーマと照らし合わせると、貧困層・民族への偏見や差別、その他社会的弱者の弱さを描いてるという点で、すごく今作と似てるテーマだと思いました。
 
パルムドールが目指しているテーマ、社会的メッセージがなんとなく分かったような気がしました。
 
美術館に展示した「ザ・スクエア」というただの四角の図形。
 
この四角を展示してから主人公の中年男性のチーフ・キュレーター(美術館の企画責任者)の人生が少しずつほつれていく。
 
前作の「フレンチアルプス・・・」でも同じでしたが、中年男性が苦悩し葛藤し、そして後悔をするという描写は監督の作家性なんでしょうかね笑 もしくは彼自身を投影しているのか?
 
今作では主人公が起こした様々な「思いやりのなさ」が、不幸な結果をもたらしていく話になってます。
 
冒頭でまず主人公と財布と携帯が盗まれるのですが、GPSでスマホを探し、おおよその位置情報を特定する。特定した結果、とあるボロい集合住宅に自分のスマホがあると分かる。
 
怒った主人公は脅迫文をマンションの全ポストに「早く返せ、さもないと痛めつけてやる」的な文章を投げ入れるんですけど、マンション住民の全員を「犯人」だと勝手に決め付けてしまったことで、取り返しのつかないことが起きてしまう、という話なんです。
 
彼は脅迫文を送ってしまったが故に起こったとある出来事について、囚われて後悔を繰り返します。。 あとは映画をご覧になってくださいねw
 
 
「他人への無関心」→「思いやりに欠けた行動、あるいは無視」→「それがもたらす皮肉な結末」という3部構成となっていて、話自体はスマートな運びでした。
 
ただ、いかんせん「他人への無関心」という広いテーマのため、無関心が引き起こすそれぞれのイベントが非常に断片的であったなぁと感じてしまいました。
 
例えば、街中で女性が「助けて!」と騒いでるのに無関心でシカトするというエピソードを入れてきたり、肉体関係を持った女性がやたらと「私と○○○したこと覚えてる!?」と聞いてくる面倒臭いエピソードを入れてきたりする。ちなみに、これらのエピソードが全て最後で結びつく!という作りにはなってないw非常に断片的なんですよね笑
 
監督自身が言っていたことなんですけど、「自分に起こった体験や友人の体験談を映画の中に入れた」ということで、本筋には関係ない話が多く入っていたのでしょう。そんなんことするから時間が長くなるんだよwww
 
私としては、少しまとまりがないような印象を受けました。前作の「フレンチアルプス」の方が非常にまとまっていて、ブラックコメディとしての完成度が高かったような、、、
 
ともかく!一度見ただけでは簡単に消化できないくらい、複数のエピソードが散りばめられていて、人によって印象に残ったエピソードが違ったり、多様性があったりして面白いとは思います。ただ、どう考えてもセックス論争は関係ないwwwww
 
 
前作と比べて、非常にテーマが広がったなぁと思いました。
 
 
 
 
 
 
 
 

[笑えるシーン多数]

 
2時間半の大作を、しかもスカッとしない断片的なエピソードを多く入れてるにもかかわらず、最後まで飽きずに見れるのは、笑えるシーンが多く含まれていたことが大きいと思います。
 
決して派手なアクションだったり言葉の面白さではなく、「間」を使った笑いだったりロングショットを巧みに使った笑いが秀逸だったと思います。
 
主人公が部屋でぼうっとしていると、いきなりゴリラが通り過ぎるシーンであったり、コンドーム論争するシーンだったり、SFではないにしろ日常描写の延長線上で起こりうる「少し変な描写」を入れることで笑いが成立する。
 
決して笑わせようとしてるのではなく、ふとした日常のほつれで笑わせるのが上手いなぁと。。。
 
不思議なのは、なんでゴリラが通り過ぎたのか一切説明がないんですよねwwww 映画には直接関係ない描写をあえて入れる(深読みすれば、人間の本能という象徴なのかもしれないけど)ことにより、観客をリラックスさせるというか、休憩時間を入れてくるというか、長い時間集中してもらえるように工夫をしていたのがとても良かったですね。
 
 
 
 
 

[四角の意味とは?]

 
今作のタイトルにもなった「スクエア」=四角ですけども、映画の中にもたくさん出てきましたね。
例えば、主人公の部屋に飾られた絵画は四角のマトリョーシカみたいな、小さい四角から大きな四角にだんだん広がっていくようなデザインの絵画があったり、、、
 
また、マンションの階段が吹き抜けになっていて、真ん中にぽっかり四角が空いてるとか、、、
 
あえて四角を強調する描写が多かったですね。そもそも、四角は何を表しているのか?
 
考察してみました。
 
 
 
・額縁の四角
 
これは劇中でも言ってましたが、何でもない日常のモノが、額縁に収めることで芸術に昇華できるのか?
単に額縁をつけることでモノが違って見えるのか?
額縁は基本的に四角が多いため、スクエアは芸術作品を風刺するようなメタファーであると思います。
 
 
・スマホの四角
 
今作でもスマホが最初に盗難されたり、スマホのせいでとんでもない結末を迎えたり、スマホがとにかく絡んできますよね。
スマホの画面は四角。スマホ自体が現代を写す鏡のようになってると思いました。
 
 
・スクリーンの四角
 
最後に、映画館のスクリーンとしての四角。人間の思いやりや良心を試すかのような描写が間接的に表現され、この作品自体がまるで「ザ・スクエア」のアートのような作りなんですよね。
作中で主人公が言ってるんですが、現代美術というのは「日常生活では顧みないような対象に目を向けること」だと定義してますよね。
 
これ、どう考えてもコンドームですよ。
 
 
すいません、ぼうっとしながら書いてたら間違えましたw
 
 
これ、どう考えても監督の作風と一致しますよ。監督自身の日常の描写にフォーカスを当てて、映画で強調している。前作の歯磨きシーンとかそうですけども。
 
街中での女性の叫び、寄付金の呼びかけ、日常では通り過ぎてしまいそうな一瞬の出来事を、映画では何分にも引き伸ばして強調するのが監督の作風なんですけど、これ、単なる図形を4m×4mに引き伸ばした今作の展示物「ザ・スクエア」と一緒ですよ!
 
何てことないことが、時間や空間を引き伸ばしてみることで強調される点で、監督の作風とザ・スクエアは一緒なんです。
 
つまり、このスクエアこそ監督の作風、つまりスクエアは映画のメタファーであり、映画館のスクリーンというメタファーだったんじゃないかと思うのです。。。
 
皆さんはどう思いましたか?
 
ご意見お待ちしております!!
 
 
 
 

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