こんにちは!

町田福祉園スタッフMです。

 

今回ブログ担当ということで何を書こうかと考えていたのですが、

ひさびさに面白かった本について紹介させていただくことにしました。

 

 

『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書)

      

 

 

SNSで題名を見かけて最近本読んでないな~~

と思って手を出してみました。

学生の頃はいろいろと読んでいたのですが、

いまはSNSやらネット配信やらゲームやらと、

いろいろなコンテンツがありすぎて

なかなか本を読む機会がなくなってしまっていたので。

読んでみたら、とても面白くて腑に落ちる内容でした!

 

 

明治時代から遡って読書の歴史を綴りながら

解説されているのですが、

どの時代にも当てはまるのが

労働と読書の相関関係のところで、

その時代の働き方が読書の仕方に繋がっている点が

年代ごとに描かれていて、

その説明のところがとてもわかりやすくて

興味深いポイントのひとつでした。

 

その中で日本人の働き方について

”全身全霊を求める”という傾向があること、

また読書についてはインターネットが発達した

今の時代では”ノイズ”として扱われがちなこと

という点がそうだよな・・・と納得。

たしかに働くことに一生懸命であることが

美徳である価値観の強い社会であって、

必要な情報はインターネットですぐに

手に入れられる時代になっているので、

読書のように読んでみないとわからないようなものは

手を出しにくくなっているなとあせる

 

簡単に情報を手に入れられてそれをすぐに仕事にも

繋げられるという意味では便利な時代ですが、

特に福祉のような仕事では、趣味なども含めて

蓄積してきた経験が活きるようなことも多いので、

必ずしも無駄をそぎ落とすような働き方よりも、

無駄も含めて仕事に活かせるといいなぁと。

 

 

この本の最後に「全身全霊」に対して

「半身」の働き方を提唱していて、

要するに”余裕”を持っていられることが大事なのかなと。

自分が真面目すぎると他の人にも真面目さを

押し付けてしまうようなこともあり、

そうなってしまうことで

お互いに苦しくなってしまうかもしれなくて。

そうならないためにも、”心のゆとり”みたいなものを

自覚して持っていられるようでありたいなと思いました。