2023年9月22日

 

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 ■ 今日の大谷翔平(関連NEWS)

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◯ FOXスポーツ(電子版)は21日、大谷が短期契約を選ぶ可能性に言及した。「大谷は来季投球しないことで、オープンマーケット(FA市場)に戻る前に自分の価値を高めるために短期契約を好む可能性がある。具体的には選手のオプトアウト付きで3年2億ドル(約295億円)を希望するかもしれない。ホームランを打ちやすい球場を選ぶことで、エリートの打撃の才能を強調することもできる。大谷の負傷により、多くのチームが入札に参加する可能性がある」と指摘。たしかに3年2億ドルなら米メディアが本命に挙げているドジャース、メッツ、ヤンキースなどに限らず、財政面で余裕がない球団にもチャンスが生まれるかもしれない。

 

◯ 敵地レイズ戦の取材に来た番記者は、オレンジカウンティ・レジスター紙のジェフ・フレッチャー記者だけ。レポーターのエリカ・ウエストンさん、名物実況マーク・グビザ氏ら地元放送局バリースポーツ・ウエストに、日本メディアを含めて10人ほどしかいなかった。これが大谷のいない現実。記者たちは球団関係者から「今日は何しに来たの?」と冗談気味に問われていた。試合前のネビン監督の囲み取材で、大谷に関する質問はゼロ。「ここ最近で初めてショウヘイの質問が出なかったな」。指揮官は苦笑いを浮かべた。

 

◯ 落合博満氏が22日に自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル #オレ流トレンド」を更新。大谷について言及。

 

「しょうがないね。こればっかりは。1回手術すると、やる可能性は多分にあったんだろうとは思う。何回か手術するというのは結構あるんでね。まさかこんなに早くなるとは思ってなかったけどね」

 

「(自分に)経験ないから分からないんだよ。まして右投げ左打ちでしょ。それがどこまで肘に負担がかかるのかというのは皆目見当がつかない。投げられないけども打てるっていうんだから、そんなに影響はないんだろうなと思うけどね」

 

「本当は14、15勝いっててもおかしくないようなピッチング内容なんだと思う。(打撃では)ホームラン王を獲れるだけの数字は残して、あとは誰が追っかけるかというだけのことであってね。よくやりましたね、ということじゃないのかな。もっと高みを目指してやっているはずなんだけれども、志半ばにしてこういう結果になったということは、本人が一番残念なんだろうと思う」

 

「来年は投げられないにしても、投げることに希望を持って、また復活してくるんじゃないですか?それが彼の野球スタイルなんでね。今年のシーズンが終わったんだから、来シーズン以降のことに切り替えてやっているんだろうと思いますよ」

 

 

◯ 大谷“コーチ”がエンゼルスの若手に好結果をもたらした。故障により今季終了が決まった16日から、2試合続けてベンチで観戦した大谷は、真剣なまなざしで打撃の助言を送った。その相手が新人遊撃手のネト。4月からレギュラー格だが、けがでの離脱を経て8、9月は打率1割台前半と苦しんでいた。17日の試合中、大谷から身ぶり手ぶりを交え「フォームを安定させ、速球に振り負けないように」との趣旨を熱心に伝えられたという。ネトは「少しいらだち、基本を忘れていた」と気付かされた。それだけで終わらない。移動日だった翌日、ヒントになり得る動画が大谷から大量に送られてきた。「そこまでやる必要は彼にないのに、感謝しかない」と頭を下げる。くしくも大谷が右肘手術を受けた19日、ネトは約2カ月ぶりの本塁打を放った。20日は2安打1打点、21日も安打を記録した

 

 

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 ■ ロサンゼルス・エンゼルス情報

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◯ エンゼルスは1点リードで迎えた9回裏にクローザーのカルロス・エステベスが4安打を浴びて2点を失い、4対5で逆転サヨナラ負け。敵地でのレイズ3連戦を1勝2敗の負け越しで終えた。勝利したレイズはこの試合が終了した時点で首位オリオールズとのゲーム差を2に縮め、5番手のアンドリュー・キトレッジが2勝目(0敗)をマーク。エステベスは2/3回を投げて被安打4、与四球1、失点2と精彩を欠き、5敗目(5勝)を喫した。

 

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 ■ 注目記事&コラム

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◆ エンゼルスの大谷翔平が2度目の手術。トミー・ジョン手術ではなく、ショーヘイ・オータニ手術か。

谷口輝世子氏/情報:スポナビ)

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 エンゼルスの大谷翔平選手が19日に右肘の手術を受けた。大谷は2018年にトミー・ジョン手術と呼ばれる右肘の側副靱帯再建術を受けており、今回の手術も前回と同じニール・エラトロッシュ氏が執刀した。

 エラトロッシュ氏は「ショーヘイと熟考した結果、今後も長い年数、肘を使えるようにするために、手の問題を修復して、生存可能な組織を足して、健康的な靭帯を強化することを最終的に決定した。私は完全なリカバリーを期待している。彼は制限なしに打てる状態で2024年の開幕戦を迎えることができ、2025年の開幕戦は二刀流で迎えることができると思っている」と声明を出した。

 大谷の受けた手術の術式は明らかになっていないが、これまで行われてきたトミー・ジョン手術と完全に同じものではないと見られている。インターナル・ブレースと呼ばれる人工靭帯を使っているかもしれないし、そうではない術式で行っている可能性もある。

 2021年9月に右肘を手術したツインズの前田健太投手は、トミー・ジョン手術とインターナル・ブレースを組み合わせた手術を行った。前田はこの手術を受けた日本人選手の第1号ではないかと言われているが、自身の受けた手術を振り返り「もう、普通のトミー・ジョン手術をする人はいなくなっていくと思う」と話した。

 トミー・ジョン手術はよく知られているようにフランク・ジョーブ博士によって考案されたもので、自身の体から腱を取り出し、上腕骨と尺骨に作った孔の中に通し、両端を引っ張った状態で固定するという移植手術だ。1974年に、最初にこの手術を受けたのがトミー・ジョン投手であったことから、トミー・ジョン手術と呼ばれることが多い。

 ニューヨーク・ヤンキースのチームドクターであるクリストファー・アマド氏によると、ジョーブ博士は手術の結果が完全に分かるまで、同じ術式の新たな手術を行わないことにしていた。トミー・ジョン投手が2年後の1976年に再びマウンドへ戻って復帰に成功すると、そこから、ジョーブ博士は靭帯を損傷した選手への手術を行うようになった。ジョーブ博士はこの手術を1986年の『The Journal of Bone and Joint Surgery』誌に発表し、積極的に他の整形外科医に教えた。

 アマド氏のブログには「ジョーブ博士はこの手術を『同側長掌筋腱移植を用いた肘尺側側副靭帯再建術』と呼んでいた。彼はこの言いにくい言葉を頻繁に使って説明を繰り返していたが、やがて単純化して、"トミー・ジョンに行った手術 "と言うようになった。そこからトミー・ジョン手術と呼ばれるようになった」とある。

 ジョーブ博士がスポーツ医学に与えた影響はとてつもなく大きい。また、前例のない手術を受けることを決断し、成功率は極めて小さいといわれていたなかで、全くの手探り状態で復帰までの道を歩んだトミー・ジョン投手の名前は決して忘れられることはない。トミー・ジョン手術という名前はスポーツ史と医学の歴史にしっかりと刻まれている。

 ジョーブ博士がトミー・ジョン投手の靭帯を再建した手術から49年が経過し、医学は進歩した。今では、トミー・ジョン手術と人工靭帯との組み合わせも出てきた。これまでのトミー・ジョン手術を土台にした新しい術式が主流になっていくだろう。

 今回の大谷の手術は恐らくこれまでのトミー・ジョン手術と呼ばれるものとは全く同じではないだろう。大谷が投手として復帰するであろう2025年までには、手術の詳しい内容が明らかになるかもしれない。大谷はその術式の第1号選手とは考えにくいが、舌を噛まずにわかりやすく説明するため、ショーヘイ・オータニ手術と呼ばれる可能性もあるのではないか。

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◆ 大谷翔平は「何を教えてくれたんだ?」 手術前日に新人へ打撃助言…衝撃行動の舞台裏

小谷真弥氏/情報:フルカウント)

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 エンゼルスが21日(日本時間22日)にレイズと対戦した敵地トロピカーナ・フィールド。エンゼルス側三塁内野席の一部を真っ赤に染めたのが、ザック・ネト内野手の家族や親戚、友人が集った「ネト一族」だ。ネトの出身地・フロリダ州マイアミだけでなく、アラバマ州、テキサス州などから計52人が集結。ネトやチームに熱い声援を送った。

 

「本当にいい活躍をしています。メジャーで持ちこたえていると思います。毎日試合に出て、経験を積んで。ザックの持ち味でもある、楽しみながらプレーすることができていると思います」

 

 こう語ってくれたのが、ネトの父・ホアキンさん。「ザックは小さい頃から野球を愛していて、野球に全てをかけています。いつもフィールドに立っているような子どもで……。兄がいるんですが、兄も野球をしていたので、ザックはいつも一緒についていっていたんですよ」とネトの少年時代を明かしてくれた。

 

 昨年のドラフト1巡目でエンゼルス入りしたネトは、10日(同11日)に腰痛からメジャー復帰した。11日(同12日)の復帰戦からの6試合は23打数1安打。極度の不振に苦しんだが、救ってくれたのが“大谷翔平コーチ”だった。17日(同18日)の敵地・タイガース戦では身振り手振りで打撃のアドバイス。その様子を映像で見た父・ホアキンさんは、どんなアドバイスだったか気になったようだ。

 

「実はその夜に、ザックに『ショウヘイは何を教えてくれたんだ?』と電話したんです。ショウヘイはいくつか打席を見た上で、『間違ったことをしていると指摘してくれた』と言ってました。そして、ショウヘイの目にはザックが怖気づいていたように見えたそうで、『落ち着いて打席に立つように』とアドバイスをくれたようです」

 

大谷の助言から復活アーチ、父ホアキンさん「私の息子にしてショウヘイの偉業を味わいたい」

 

 その後も大谷コーチの“指導”は続く。休養日だった18日(同19日)。ネトは右肘手術を翌日に控えた大谷から「何本も動画が届いた」という。

 

「ショウヘイからスイングに関するアドバイスをもらったことを教えてくれました。(大谷から)課題をもらったそうなので、次の日にザックは取り組んだそうですよ」

 

 その効果は抜群。ネトはオフ明けの19日(同20日)の試合で左越え9号ソロ。その日から14打数4安打、3試合連続安打と復調した。「父としてホッとしています。ショウヘイは素晴らしい。グレートですね」。ホアキンさんも大谷コーチに感謝していた。

 

 大谷は今オフにFAとなる。ホアキンさんは「100%残留してほしいです。選手だけでなく、チームやファンも彼が戻ってきてくれることを願っているはずです」と契約延長を望んだ。「ショウヘイはユニコーン。メジャーで投打で活躍することは、とても難しいこと。信じられないことです。私の息子にして、ショウヘイの偉業を味わいたいですね」。ネト一族の“頭首”は,飛びっきりの笑顔を浮かべていた。

 

小谷真弥 / Masaya Kotani

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◆ 大谷翔平に“740億円の価値ない” 炎上司会者に同僚アデル猛反論「球界を変えた男だ」

小谷真弥氏/情報:フルカウント)

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 エンゼルスの大谷翔平投手を巡って、米国の名物テレビコメンテーターの発言が大きな物議を呼んでいる。スティーブン・A・スミス氏が米スポーツ局「ESPN」で「オオタニがチームにいてもエンゼルスは勝てなかったし、客席も埋められない。5億ドル(約740億円)の価値はない」と発言。この発言に対して、日頃から大谷の凄さを知るチームメートも黙っていられなかった。

 怒りの反論をしたのは、“未完の大器”ジョー・アデル外野手だ。20日(同21日)に自身のX(旧ツイッター)に「ショウヘイはそれだけ価値がある選手だ。スティーブン・A・スミスは何が言いたいのか分からない」と投稿。一夜明けた21日(同22日)の敵地・レイズ戦前も憤ったままだった。熱い口調で切り出した。

「ショウヘイは特別な才能を持っている。選手の価値を語る時は、どれだけ野球界に貢献しているかを考えないといけない。ショウヘイが球界を変えた男だと認めなければいけないんだ。怪我をしても、その度にカムバックしてきた。スティーブンにショウヘイの価値を知らせたかったんだ」

 今季は終了となった大谷だが、今季はリーグ最多44本塁打を放ち、打率.304、95打点、20盗塁をマーク。投手でも10勝5敗、防御率3.14。ベーブ・ルースもできなかった2年連続の2桁本塁打&2桁勝利を達成し、日本人初の本塁打王、2年ぶりのMVP受賞を確実視されている。アデルの興奮は収まらなかった。

「こんな活躍を見たことない。慣れてしまって錯覚する時があるからクレイジーなことだ。毎日見ていると、どうしても毎回の活躍を期待してしまう。でも、そんな活躍をすることはクレイジーなことなんだ。6回2失点以下の投球をして、本塁打を2本打つ。クレイジーなことだ。信じられない1年だ」

 24歳のアデルは2017年ドラフト1巡目(全体10位)でエンゼルス入り。若手有望株と期待されたが、鳴かず飛ばずの状態が続いている。今季もメジャーとマイナーを行ったり来たり。7月のオールスター休み前には左脇腹痛で戦線離脱し、18日(同19日)に復帰したばかりだ。

「ショウヘイのような活躍をする選手から学べることがあるとすれば、それは継続性だ。そして、自分に合った形で調整する。エンゼルスの選手たちは、球界最高の選手から学ぶことができる。だから、このチームにいてハッピーだよ。彼は、継続的に自分の調整を続けているから、成功をつかんでいる」

 ホントに二刀流の凄さを分かってほしい――。身振り手振りで激白するアデルの言葉の1つ1つに、二刀流へのリスペクトの思いがこもっていた。

小谷真弥 / Masaya Kotani

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