きょうの大谷選手は、本拠地でのブルージェイズ戦の試合前に、グラウンドに出てきて体を動かした。両手でバットを持って、素振りする制限を超えた行為まで、体がうずいていたようだ。そして、再検査の日程は、次週の木曜日、現地時間の6月28日に決まったようだ。肘の問題は短期的に解決する問題ではないと思うので、何とか打撃に関しては制限が出ない診断結果を期待したいものだ。きょうのエンゼルスは、ヒーニー投手の好投もあり、2対1で勝利し3連勝まで勝ち星を伸ばした。大谷選手が本拠地で合流してから、チームの運気も上昇気流にあるようだ。

 

 またきょうは土曜日だからか、週刊ポスト電子版、週刊朝日電子版、週刊新潮電子版、フライデー電子版等、数多くの一般メディアから大谷選手関連の記事も配信されていたが、特に注視するような新たな情報は無かった。

 

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 右肘内側側副靭帯損傷で戦列を離れているエンゼルスの大谷翔平投手が、22日(日本時間23日)の本拠地ブルージェイズ戦の試合前にブルペンの打席に立つ場面があった。マイク・ソーシア監督は「速度に対しての目の訓練」だと明かしている。

 大谷はこの日、グラウンドに出てきて体を動かした。バットを持ち、負傷している右手も使って、両手でスイングしてしまう場面も。まだやってはいけない行為だったようだが、バットを握って体がうずいたのかもしれない。

 その後、右腕フェリックス・ペーニャが投球練習を行うブルペンへ。打席に立つと、バットを持ち、球筋を見た。ソーシア監督はこれについて「何もしていない時に失くなっていくのが、速度に対しての目の訓練。これをすることによって、次の段階でまた戻れるように訓練している。打席に立ってボールを見ているだけ」と説明した。

 また、指揮官は「ショウヘイはまだスイングをすることができない。体幹や片手でスイングをすることはできる」と言及。現状については「走り込みや、リハビリ、足腰を鍛えている。また、ウェートルームでウェイトトレーニングをしている」と明かし、「打撃に関しては来週の木曜日に再検査をして、”セイゲンナシ(制限なし)”を期待している」と今後の見通しを明かした。

 大谷は負傷直後の7日(同8日)に多血小板血漿(PRP)注射と幹細胞注射を受け、そこから3週間後に再検査をして、その後の治療方針を決めるとされていた。予定通り28日(同29日)に復帰への見通しなどが明らかになってきそうだ。
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大谷翔平の食に関する豆知識 たんぱく質は一般人の3倍必要

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 今シーズン、米メジャーリーグのロサンゼルス・エンゼルスに移籍し、二刀流で大活躍を見せている大谷翔平選手。右肘靭帯損傷はショックだが、大谷の体や食に関する様々な豆知識を紹介しよう。

 ・193cm、97kg。日々の食事とトレーニングで筋力を増やし、北海道日本ハムファイターズ入団時から約10kgは体重が増えている。顔が小さくて、手足が長く、8頭身ともいわれる恵まれた体。幼少期はよく寝る子だったらしい。

  ・シーズン中は球場内の食堂で栄養管理された食事が提供されるため、自主トレ期間中の食事が課題だった。大谷選手は、牛や豚のももやヒレ、鶏胸肉、まぐろや鮭などを中心に献立を組み立てていた。

 ・体重90kg以上あるアスリートの大谷選手には、一般的な人の3倍にあたる1食60gのたんぱく質が必須。肉や魚だと約300gの量になる。

 ・一流のアスリートは栄養知識が不可欠。大谷選手は、腸内細菌の働きやたんぱく質のコラーゲン生成について詳しく調べ、知識を深めているという。

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 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が右肘を故障(内側側副靱帯損傷)……衝撃的なニュースが流れてから10日余り。日本ハム時代に取材した記者は「“二刀流”に求められるものが大きく変わって本人も力が入り、オーバーワークだったのでは?」と言う。

「日ハム時代は、ケガをさせたくない、ということで、打者としてはホームランだけを求められてました。極端に言うと栗山(英樹)監督は、3回バット振って帰って来い、という感じで大谷を打席に送り出してたんです。それで4打席に1本のホームランが出ればいい、という感じでね」(同前)

 ヒットで塁に出れば走塁でケガをするリスクがあるからで、日ハムは大谷に、内野ゴロで本気で走るな、と指導していたという。

「だけどメジャーはファンも日本と違い、見る目が厳しい。いつも160キロ投げることを期待されてるし、ホームランだけでなく全力疾走、全力プレーが求められる」(同前)

 米スポーツサイト「ジ・アスレチック」の6月11日付の記事によると、大谷は、スピードボールの最速と平均の球速差が全投手の平均より小さい、という。

「それだけ大谷は、全力で投げていた、ということなんです」(ベテラン記者)

 エンゼルスが7日(日本時間8日)に大谷の右肘にPRP注射(保存療法)を受けさせ、翌日故障者リスト(DL)入りさせて3週間以内に再検査して治療方針を決める、と報じたとき、多くのメディアは、靱帯再建手術を受ける可能性もある、と論じた。しかし、その後、エンゼルスのエプラーGMは手術の可能性を否定。ソーシア監督は先に打者として復帰させる青写真を示した。それで本当に大丈夫なのだろうか?

「ESPNなど、アメリカの名立たるメディアが手術必至と伝えたのが大勢になっていて、エンゼルス側はその打ち消しに必死、という感じです。3週間以内に再検査してから、と言ってたのに、そのすぐあとに手術の可能性を否定するってことは、手術はしない、という答えありき?と不信感が湧いてきますよね」

 こう語る前出ベテラン記者によると、3月と4月に大谷が先発登板したエンゼルスのホーム2試合の平均観客数は4万4782人で、ほぼ満員だった。

「もともと左の長距離砲がいないチームだから戦力的にも必要だし、これだけの動員力があるわけですから、使えるものなら使いたい、というのがエンゼルスの本音でしょう」(同前)

 エンゼルスは“天使”じゃない!?
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 開幕からおよそ3カ月、順風満帆で来ていただけに、あまりに残念な怪我であった。右肘靭帯の損傷で故障者リスト入りした大谷翔平のことだ。

 野球解説者の小宮山悟氏は、シーズン開幕前の2月下旬、筆者の取材に対してこの危険性をズバリと指摘していた。

 北海道日本ハム時代の大谷は、在籍した5年間でときおりマメができて降板したり、登板を回避したりするようなことがあり、16年のオールスターも同じ理由でマウンドには上がらず、野手としての出場にとどまったが、小宮山氏は別な“異変”を勘ぐっていた。

「日ハム時代にマメによって登板を回避した時、私の目には、マメだと嘘をついて、ヒジが張っているのを誤魔化しているように映った。しかしヒジが張るのは、160キロを投げられる投手の宿命のようにも思います。あれだけ力一杯に腕を振っていたら、そりゃあ、右腕のジョイント(関節)部分に過度のストレスがかかります。筋肉と骨をつなげる靱帯が劣化するのは、ある意味で仕方のないことなんです。もともと、自分自身の身体に神経質なほど気を遣っている彼ですが、DHとして打席に入ることによって、右ヒジのケアがおろそかにならないよう、彼をサポートするスタッフを含めて細心の注意を払って欲しいですね」

 4カ月後、この不安が現実となってしまったのだ。

 開幕前、小宮山氏が同様に懸念していたのが、二刀流を続けることによる身体の負担であり、打席に入った時のケガの心配だ。

「デッドボールを右腕にもらったりしたら、すべてが振り出しに戻りかねない。日本時代は、球界の宝に遠慮して、大谷のインコースを厳しく攻める投手はいなかった。自打球で足をケガするリスクもありますが、自打球を当てるのは下手くその証拠なので、自己責任です(笑)。落合博満さん(現野球解説者)が、『すね当てをしている選手は、“僕はインコースを打てません”と教えてくれているようなものだ』と話されていたことがありました。投手であった私から見ても、そのとおりですよね。自打球を当てるようなら、空振りしたほうがいい(笑)」

 
ロサンゼルス・エンゼルスのマイク・ソーシア監督は、先発投手としての大谷に対して球数を100球前後に限定し、さらに十分な登板間隔を空けるだけでなく、降雨中断となれば早々に降板させるなど、配慮を欠かさなかった。こうした“過保護”が他の選手や米メディアから許されるのも、あのベーブ・ルース以来とされる二刀流の本格挑戦の底知れない可能性を誰もが目の当たりにしていたからだろう。

 大谷は6月7日にPRP注射と呼ばれる治療を受け、現在は再検査の結果待ちの状態だが、仮に早期に復帰できたと仮定し、小宮山氏が期待するのは次のような成績だ。

「150イニングを投げて、15本塁打を放つような成績を残せれば、1年目の成績としては合格点。もちろん、200イニング以上を投げて、規定打席に達するぐらい、打席に入れればそれにこしたことはありませんが、現時点においては体力的・物理的に無理で、仮にそれができるのならスーパーマンです。2年後、3年後も二刀流を続けるために、手応えを掴む一年にして欲しい。もし、シーズンを通して10本いかないぐらいの本塁打しか打てなければ、“投げることに専念した方がいい”という意見が大半を占めることになるはずです」

 もちろん小宮山氏も、ケガばかりを案じているわけではない。二刀流という未知なる道に挑戦する大谷にはエールを贈る。

「アジア人特有のコントロールの良さを持ちながら、球の速さは特筆すべきものがある。メジャーでも1イニング、20球前後しか投げないクローザーなら、コンスタントに100マイル(160キロ)を投げる投手はいますが、大谷の場合は100球を投げても、160キロをコンスタントに叩き出すわけですから……」

 ファン心理としては、できるだけ長いイニングを投げてメジャー選手を翻弄する大谷が見たいし、できるだけ打席に立ってスタンドに叩き込む姿をみたい。一番望むことは、いつまでも二刀流という先人なき挑戦を続ける大谷の姿である。

柳川悠二(やながわ・ゆうじ)
1976年、宮崎県生まれ。出版社勤務を経て、フリーのノンフィクションライターとなる。高校野球や柔道など、主にスポーツノンフィクションの分野で活躍し、2016年、『永遠のPL学園』で小学館ノンフィクション大賞を受賞。
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 「大谷は体重移動のスムーズさに欠けています。メジャーに移籍して下半身をうまく使えず上半身の力に頼った投げ方になっているのが、右ヒジを痛めた原因でしょう。日本ハム時代からその兆候があったので、問題は根が深いと思います」

 こう語るのはスポーツ力学が専門の、筑波大学体育系准教授・川村卓(たかし)氏だ。

 二刀流でメジャーを席巻した大谷翔平(23)が、6月8日、右ヒジ内側側副靭帯損傷で故障者リスト入りした。6月下旬に受ける再検査次第では、早期復帰も期待されるが、油断は禁物だ。スポーツ専門局ESPNのペドロ・ゴメス記者は、テレビ番組でこう話している。

「大谷は、完治まで2年かかる靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受けることになる」
 
 前出の川村氏は、故障の原因はメジャー移籍後に顕著になった大谷のクセにあると分析する。

「もともとフォームを崩しがちでしたが、日ハム時代は始動してから股関節に上半身がうまく乗っていたため、右ヒザが折れていません。そのため両肩が平行で、下半身の力を利用できています。左足が着地してからも、身体の開きを抑えられている。その証拠にユニフォームにはシワができています。

 一方メジャーでは、始動後にヒザが折れ右肩が下がっています。左足が着地してからも身体の開きが早く、ユニフォームが伸びてシワができていません。これでは下半身の力が逃げてしまいます。それを補うには、上半身の力に頼らざるをえない。右ヒジに相当な負担がかかっているんです」

 大谷のフォームの変化には、メジャー特有の硬いマウンドが大きく影響している。川村氏が続ける。

「日本の軟らかいマウンドでは、左足を着地させてからも足の裏を回転させるように踏み込み体重移動ができます。しかしメジャーのマウンドは硬いので、着地した瞬間左足にブレーキがかかり体重移動ができません。
 大谷は硬いマウンドに合わせようと、早く上半身を回転させ身体が開いてしまっているのでしょう。日ハムに入団した当初から体重移動がうまくありませんでしたが、メジャーに行ってより顕著になっています」

 二刀流も、少なからず右ヒジにダメージを与えているという。

「大谷は左打ちなので、スイング時に最も力が入る右ヒジに負担がかかります。特に、ボールがバットに当たる瞬間、右ヒジにかかる衝撃は大きい」(川村氏)

 大谷が右ヒジを壊してしまった責任は、誰にあるのだろうか。スポーツジャーナリストの友成那智氏が話す。

「フォークを多投させた、エンゼルス首脳陣の責任です。手首を固定して投げるため、フォークが最もヒジに悪いというのは野球界の常識。田中将大も上原浩治も和田毅も、メジャー1年目でフォークを多投しヒジを故障しました。それでもエンゼルスは、大谷のフォークの落差が大きく有効なので多く投げさせたんです。ただトミー・ジョン手術が成功すれば、投手の能力が上がる例も多くあります。 
 田澤純一は術後、145km前後だった速球の球速が153kmまで伸びました。ダルビッシュ有もそうです。彼らに共通するのは、20代半ばまでに手術を受けたこと。長い目で見れば、大谷にとってもプラスになるかもしれません」

 不安要素を取り除き、さらに進化した大谷の復活が待たれる。
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