
昨日の祝日いかがお過ごしだったでしょうか


今回は瓶花傾斜型3種をお届けします

4級課程は48単位中、瓶花が10杯あります。
准教授に上がってからこの記事で10杯目なので、4級課程の瓶花は今回で最後になります


花材ですが、野茨・鶏頭・吾亦紅の3種デス

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
【花材紹介】
◆野茨(のいばら):バラ科 (英名:Japanese Rose)
別名:野薔薇とも
野生いばらの意味。
日本原産でいたる所の原野、河川、堤防、荒地などいたるところに自生している落葉性低木。
幹は直立または斜上して、やや蔓性でよく分枝し、細い枝は下垂する傾向がある。
高さは2m内外になる、平滑無毛、緑褐色~緑赤色を帯び、葉柄とともに鋭い鉤(かぎ)状の棘がある。
葉は互生し、奇数羽状複葉。
小葉は1~4対あり、楕円形~広卵形で、長さ2~3cm、葉先は尖り、無柄、葉縁に鋸歯がある。
葉面は濃緑色で、光沢はなく、葉裏には細毛を密布する、。
葉柄の下部に托葉があり、披針形で、鋭く切れこみ、軟毛があって下半分は葉柄につく。
花は、枝の先端に円錐花序になって、白色~淡紅色の小花を密集して咲かせる。
五弁花で一重咲き、花径2cm内外、芳香がある。
花心には、黄色の多数の雄蕊がある。
花期は5月。
果実は小形の球果で、多数ついており果穂になる。
秋に熟し、光沢のある赤色になり、美麗で、落葉後も残る。
これを営実(えいじ)といい、薬用になる。
また、幼葉は食用になる。
◆鶏頭:ヒユ科 (英名:Common Cockscomb)
けいとうは、花形が鶏の鶏冠(とさか)に似ていることにもとづく。
古名はからあい(韓藍)と書く。
熱帯アジア(インド)原産といわれるが不詳。
日本では一年草本となり、高さ30cm以上、種類により1m余りになる。
茎は太く直立し単茎、多肉質で硬い。
茎、葉とも無毛であるが、老茎には縦皺が出る。
葉は互生、有柄、卵形~卵状披針形、濃緑色~帯紅緑色、光沢がある。
葉先は尖り、葉緑は波状になり、葉脈は明瞭に入る。
夏から秋になるに従い、茎の上部は変化して帯化し、鶏冠状~円錐状となる。
その下部に小形の花を密生する。
花色は頂部の鶏冠と同色である。
鶏冠の色(花の色)には種々あり、赤色・紅色・黄色・白色などである。
中には紅色と黄色の斑入り種もあり、非常に美麗である。
花期は6~9月。
よく結実する。
種子は黒色で小粒である。
園芸種は多数あり、内外の種苗商は、それぞれ適当な名称をつけて販売している。
これを草性からみると鶏冠状のもの、丸形鶏冠のもの、槍状のものなどに区別され、それがまた、草丈の高低・早晩に分かれる。
その代表種は次の通り。
①ちゃぼけいとう(矮鶏鶏頭) (英名:Dwarf Cockscomb)
小形種で高さ15~20cmの矮性種である。
立派な鶏冠状をなし、花色はいろいろあり、もっぱら花壇の緑植、鉢づくりにされている。
黄色、赤色の咲き分けもある。
②まるがたけいとう(丸形鶏頭) (英名:Round shape Co-ckscomb)
鶏冠状のひだが多くできて、全体に丸形となる。
草丈は1m内外あり、花色も多い。
花期は7~8月。
③やりけいとう(槍鶏頭) (英名:Spear Cockscomb)
高さ1m内外になり、よく分茎する。
花は穂状花序で細長く、槍状になって直立する。
お盆の仏花によく用いる。
花材の扱いとしては、けいとうは、夏から秋にかけて鶏のとさかのような真赤な花をつけるので、他の花と比較するとボリューム感がある。
茎が丈夫でしっかりしているから、瓶花のあしらいとして、また盛花の中間の花として、よく使われる花材である。
けいとうは、出生をそこなわないため、直立挿しにすることが多い。
傾斜に使うと、花が倒れてみえるので面白くないのである。
非常にボリューム感があるので、マッスにして使うこともある。
その場合は葉を剪み取って、花だけを使うようにしている。
直上性であることを生かして、並列生けのように扱って琳派調いけばなにも使われる。
けいとうも、矮性種の矮鶏鶏頭、花形が異なる槍鶏頭、丸形鶏頭など普通の鶏頭と趣の違ったものがあるが、扱い方としては全て普通の鶏頭に準ずれば良い。
ひもけいとうなどは、花だけ用いることがある。
◆吾亦紅・吾亦香(われもこう):バラ科 (英名:Burnet)
吾亦香は茎葉にひそかな香気があるため名付けられたもの。
吾亦紅は、『吾(われ)また紅(あか)し』という言葉から付いたもの。
別名は、『地楡(じゆ)』といい、葉が楡(にれ)の葉に似ているところからきている。
団子花(だんごばな)という別名もある。
われもこうは、北海道、本州各地の山野に自生する多年生草本で、高さ70cm~1mになる。
全株無毛で、全体が弱々しく繊細で茎は直立し、上部は多少分枝する。
葉は下方に多く出て互生、奇数羽状複葉、小葉は2~6対ある。
各小葉は有柄、長楕円形~卵状長楕円形、葉先は鈍頭、基部はやや心臓形で、托葉がある。
葉縁には葉牙状の鋸歯がある。
9~10月になると、茎の先端が数段に分岐し、その先端に穂状花序に花をつける。
花は暗紅紫色、花弁はなく、花弁状の4個の萼片がある。
可憐な小花の集合体で、土筆のようである。
われもこうの早春の頃の幼葉はゆでて水に浸し、苦味を取って食用に供することができる。
また、葉をお茶として代用にすることがある。
われもこうは薬用植物でもあり、根にはサボニンの一種のサンギソルビンとタンニンを含んでいて、これを取って干したものを、止血収斂薬として煎用する。
慢性腸カタルにもよいという。
日本では古来から『秋の名草』としてその侘ある姿が愛されている。
花材の扱いとしては、われもこうは、秋の山草としていけばなの世界では非常に有名な花材である。
写景挿花全般に、秋草の中に取り合わされる。
われもこうは、あまり洋種の花とは出合わない。
あくまで秋の季節感を語り、日本の景観を連想させる作品に使う花材である
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
それでは完成図です

今回は比較的簡単に説明デス

一枚目の写真に大体のことを書いておきましたので、参考にどうぞ

完成図(まず説明から)↓
まず野茨から

主枝の向き(野茨の方向)を決め、野茨は実と実の距離を長く見せるようにかなり捌いてあげます。
副枝も主枝に負けない程度に捌いてあげます。
中間高は、『スラッ』と立ち上がるように、選んであげます。
細めでも
で、これも捌いてあげます。足元は鶏頭(一番下の大きい鶏頭)の下から出して器と花材の繋がりを持たせる意味合いで入れます。
付き枝ではなく、別枝の場合は鶏頭と器の間に挟んで重みで留めます。
完成図(正面から)↓
次に鶏頭です

鶏頭に限らず、花ものが3本来た場合は、大中小3本に分けてあげます

①一番大きい子を一番下に。
②一番小さいこを一番高めに。(中間高よりは低く)
③中の大きさの子を客枝に。(副枝は最後に入れても

根締まりは副枝が一番右にくるように
) ・・・という風に選別してあげます

完成図(正面上方から)↓
最後に吾亦紅ですが、葉がもし綺麗な場合は使ってあげます

たぶん来るのは1本なので、3本に分けてあげます。
捌いた後は、3段階に入れていきます。
①手前足元に1本。
②中間(低めの鶏頭と高めの鶏頭の間)に1本。
③後方(高めの鶏頭の後ろの背景、もしくは中間高の野茨と高めの鶏頭の間)に1本。
もし余るようであれば、客枝側(客枝右)に『空間を広げるという意味合いで』1本入れても
です
吾亦紅は線も細く、どうしてもスカスカするので、なかなか入れるのに悩んでしまうんですが・・・
先生曰く、『あまり難しく考えないで、やってみること
慣れだよ
』とのコト
完成図(右横から)↓あくまでもご参考に

今回葉モノがないので、横から見るとすっごくスカスカに見えます

ですのであまりお見せしたくないんですが、ご参考までに

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
【
補足:『く』の字・逆『く』の字・不等辺三角形について】前回の記事で、ちょっと触れたので、少しだけ説明を入れておきます

いけばな・華道経験者であれば、基礎的な話ですが、こちらもご参考までに


ご経験のない方でも、これを見れば、花展や外に展示してあるいけばなの世界が少し変わるかもしれません

ケース①-A(瓶花 傾斜型)『主・副・客の全体を不等辺三角形と見る考え方
』
ケース①-B(瓶花 直立型)『主・副・客の全体を不等辺三角形と見る考え方
』
ケース①-C(瓶花 下垂型)『主・副・客の全体を不等辺三角形と見る考え方
』
主・副・客の全体を不等辺三角形と見る考え方は、生ける構造上(型・寸法が決まっているので)自然と不等辺三角形になりますから、そこまで意識する必要はないですが・・・
主・副・客(この3つを『役枝』といいます)をベースにどういう空間が構成されているか(空間の幅など)を把握するのには役に立ちます

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
ケース②-A(盛花 直立型)『同じ花同士を『く』の字・逆『く』の字に生ける
』
ちなみに『く』の字・『逆く』の字も呼び方が違うだけで、不等辺三角形のことです
どういうことかというと↓
『く』の字・『逆く』に線を1本足すかどうかだけです

まとめると、こういうこと↓
役枝の大きな不等辺三角形の中に、同じ花同士の不等辺三角形があると考えたら
デス
ケース②-B(盛花 傾斜型)『同じ花同士を『く』の字・逆『く』の字に生ける
』
ケース②-C(盛花 観水型)『同じ花同士を『く』の字・逆『く』の字に生ける
』
つまり『同じ花同士を『く』の字・逆『く』の字に生ける』ということは、花の並びを『ずらしてあげて、変化をつける』ということです

同じ花が縦方向・横方向に並んでしまうと、どうしても『おもしろみが無くなって』
しまいます。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
花意匠でも同様です


ケース③-A(花意匠 ならぶかたち)『同じ花同士を『く』の字・逆『く』の字に生ける⇒不等辺三角形を作る
』
ケース③-B(花意匠 かたむけるかたち)『同じ花同士を『く』の字・逆『く』の字に生ける⇒不等辺三角形を作る
』
ケース③-B(花意匠 たてるかたち)『同じ花同士を『く』の字・逆『く』の字に生ける⇒不等辺三角形を作る
』
さきほど、『同種の花を縦方向・横方向の並列するのは面白くない』と書きましたが、さらに表現方法として加えるならば、
①『それぞれの花に高低差をつけてみる』
かつ
②『前に出す・奥に倒すなど前後の奥行きも使う』
とより立体的に空間を構築することができます



今回、ホント色々書きましたが、いけばなの花展やネットの記事で『綺麗だな~
』と思い楽しむことはもちろんですが、以上に書いた視点の一つでも思って見てみるとまた違った世界から観ることができるかもしれません
小原流の作品に限らず、他流派の作品でも色んな視点から観察してみると新しい発見があると思います

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
最後に・・・
今回も長い文章読んで頂きありがとうございました

少しでも皆さんのお役に立てれば光栄デス(_ _*)
次回ですが、今のところ何を更新するか未定です

少し期間が空いてしまうかもしれませんが、またちょっとずつ記事を書いていきます

ではでは、抹茶でした(*^▽^*)ノシまたねっ


)




)















