
抹茶です

今回は瓶花下垂型デス

器は昨日と同じ小原流基本瓶

花材は、蔓梅擬(つるうめもどき)・二輪菊・著莪(しゃが)の3種です

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【花材紹介】(二輪菊は省略)
◆蔓梅擬(つるうめもどき):ニシキギ科 (英名:Oriental Bittersweet)
別名:蔓落霜紅
つるうめもどきは、蔓性になったうめもどきという意味。
北海道から九州に至るまで、韓国~中国まで広く分布している。
日本では山麓、原野、湖畔などに自生している蔓性の落葉性低木で、他物に巻きついて生育する。
茎葉他物があれば、長く伸びて蔓性になるが、孤立するとある程度止まって潅木状になる。
根は橙黄色で、葉は互生し、有柄で楕円形~円状楕円形、葉先は急に尖り、葉脚は円い。
葉緑には鋸歯があり、葉には毛がない。
花は新枝に腋生して、集散花序に群生するが小形で黄緑色である。
雌雄異株で、雌花・雄花とも5枚の花弁があるが引き立たない。
花期は5月。
果実は球形で緑色、熟すと外皮は黄色となり、それが三裂して、中から黄紅色の仮種皮のある種子を現わす。
この果実は秋から冬にかけて美麗となるため、花材として広く使用されている。
つるうめもどきの仲間に、きみのつるうめもどき(黄実の蔓落霜紅)、てりはつるうめもどき(照葉蔓落霜紅)、おにつるうめもどき(鬼蔓落霜紅)、おおつるうめもどき(大蔓落霜紅)などがある。
花材の扱いとしては、実ものとして、また蔓ものとして、いけばなで非常に多く使われ、重要視している花材である。
これは、蔓性で枝が下垂するから、下垂型に生ける花材が少ないので、最も適しているものとして扱われる。
略してつるもどきともいう。
つるうめもどきの実の付いている蔓の面白さは、短く生けては効果がない。
かならず長く扱うべきである。
蔓が自然に絡み合っている状態も趣があるから、一本一本さばいて挿すのも良し、絡んでいるのを見せても良い。
造形挿花の中にも多量に蔓を固めて使うこともしばしばある。
つるうめもどきの本当の美しさ・面白さは、つぶらな実が並んでいるところである。
実が赤くはぜているのは品がなく、あしらった花の美しさが減じる。
◆著莪(しゃが):アヤメ科 (英名:Putchock または Fringed Iris)
和名は、ひおうぎ(同アヤメ科)の漢名の射干からとったものらしい。
別名:こちょうか(胡蝶花)は、花形を形容して、こう呼んだものである。
日本および中国中部にも分布している多年生常緑性宿根草本である。
日本では主に林地や丘陵地の湿地帯に、時に大群をなして自生している。
高さ50~60cm。
形態はあやめに似て、根茎は浅く地下を這っている。
葉は剣状葉(今回はこれを使います)で、鮮緑色、平行脈があり、光沢がある。
葉間から花茎を出し、数段に分岐し、その先端に開花する。
花径は5~6cmの白色花で、それに紫色の紋がぼかして入り、中央には黄色の斑点が入る。
外弁(花被片)の先端中央部は凹み、周囲には切れこみがある。
一花の寿命が短く一日でしぼむが、花が次から次へと咲き続けるため、この美観を形容して、胡蝶花というのである。
花期は4~5月で結実しない。
しゃがは草性が強健で、乾湿いずれの土地にも適し、広く庭園に植えこまれ、観賞用に栽培されている。
仲間にひめしゃが(姫著莪)があるが、これは前種の小形種と思えばよい。
花材の扱いとしては、しゃがは初夏の頃に花が咲くが、花の咲く時期には花を添えて使うという程度で常に葉の美しさを主眼として生ける花材である。
したがって、四季にわたって使われ、ことに花材の少ない季節には葉ものとしてよく取り上げられる。
瓶花の場合、しゃがはあしらいとしてよく使われるが、二種挿しの瓶花にしゃがを加えて三種挿しにすることが多い。(←今回これですね)
これは自然観や写景感を、しゃがを入れることによって表現することができるからである。
しゃがは、葉が美しいから洋種の花を組み合わせてもよく調和する。
例えば、
しゃが・チューリップ・らっぱ水仙
しゃが・バラ・デージー(和名:雛菊・イタリアの国花)などの取り合わせは、色彩的にも花材の出合い(出会い)ということでも破綻がない。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今回、二輪菊以外、かなり特徴のある花材なので、上の花材紹介の太字・下線部分を読んで頂ければ大体把握できると思います

さて、完成図、お待たせしました

完成図(正面から)↓
主枝は器の1.5倍以上で左に45度振り、前傾130度
副枝は標準寸法の1/2 左斜め奥 10時~11時の間くらいの方向へ
客枝は標準寸法の1/2で右に30度振り、前傾45度
中間高の蔓梅擬はかなり矯めて、変化を持たせ面白みを持たせる。
下垂型の主枝の長さは器の1.5倍以上なので、1.5倍以上であれば任意です。
ですので、人によって主枝の長さはまちまち。
ここが下垂型の一番の特徴ですね

下垂型は型も個性的だし、作者の個性も出易いので、変わり者好きの抹茶的には一番好きかもしれません

ただ、主枝は130度前傾させなければいけないので、かなり花材が限られてしまうのが唯一の難点ですが・・・

説明図↓
蔓梅擬は実がかなり多いので、半分まではいきませんが、4割減くらい落とします。
黄色でつやつやの実がとても綺麗なので、黄色をメインとしますが、黄色だけでは面白みがないので赤色の熟した実も少しだけ残してあげました。
二輪菊は表情をよく見て、客枝と中間低め、高めの計3本。
著莪の葉は3枚前後束になっていますので、そのまま使っても
ですし、分量が多い場合や変化をつけてあげたい場合はバラして使ってあげます。注意することは、方向が同じようにならないこと。
縦方向と横方向へ挿し分けてあげます。
著莪は花材紹介にも書いていますが、自然観を出すために挿していくわけですので、
『軽やかに』かつ『風を表現するするように』挿していきます。
二輪菊と二輪菊の間に曲線を描いて飛ばす時も、無理に折ることはしないでごく自然に曲げて流れを作るようにします

完成図(少し離れて左横から・奥に菊の三種挿し
)↓
奥に僕が生けた色彩盛花様式本位の菊の三種挿しがあります

二輪菊(菊全般)が来た時の処理を書いておきます

【菊が来た場合】
①小葉を取ってあげる
②水切りではなく、水の中で折って水揚げをする
③葉裏に水をつける(水道がある場合は、直接かけて
無い場合は霧吹き等で吹きかける)という感じで処理をしてあげます。
③の葉に水滴をかけると元気になる・・・というのは尾花(すすき関係)も同様です。
すすき関係は可能であれば、新聞紙などを濡らしておき、その濡れ新聞にくるんでおくと元気なまま生けることが出来て良いかもしれないですね

菊は家に帰って生け直しした後、数日すると葉が『ふにゃ~ん』『だら~ん』となる場合があります。
そういう時は水道で葉に水をかけてあげると元気になる可能性があるので、試してあげてください

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今回の蔓梅擬の下垂型ですが、准教授教本に竜胆との二種生けというかたちで載っているので、そちらもよろしければご参考になさって下さい

次は色彩盛花様式本位の谷渡りにいきます

ではでは抹茶でした(*^▽^*)ノシまたね
