先日なーにゃんがあーちゃんに面会に行った時、スタッフルームの前でエレベーターを待っていると、おじいちゃんが話しかけてきた。
「下に行きたいそうなんです」
と、なーにゃんがスタッフさんに言うと、スタッフさんは
しかし、おじいちゃんがエレベーターを降りた階はあーちゃんの部屋と同じ階。
そして、エレベーターを降りてからもなーにゃんに訴えてくる。
困り果てているとあーちゃんが
自分の部屋へ向かって歩き出してしまった。
結果、なーにゃんはおじいちゃんをそのままにするしかなかった。
スタッフさんが一緒にエレベーターに乗って、おじいちゃんを落ちつかせて部屋に連れて行ってくれれば良かったのだが…。
ただの面会者としては一体、どうすべきだったのだろう。
そして、あーちゃんの上から目線の冷たい言い方。
あれは自分は決して認知症ではないという自信の上から目線なのか、或いは自分もああなってしまうかもしれないという不安から虚勢を張っているのか。
あーちゃんだって入居してしばらくは何とかかんとか言って外に出ようとしたのに。
そして、あーちゃんだって少なくとももう初期の認知症ではないのに。
あーちゃんがもしよそ様にあんな言い方をされたらすごく悲しいのに、それを認知症患者本人はよそ様にしちゃうんだね。
誰だって、あのおじいちゃんのように慣れない場所に不安を覚えて知っている場所に帰ろうとする可能性はある。
あのおじいちゃんの不安な気持ちを考えると、そしてもしあのおじいちゃんが身内だったらと考えると、とても人ごととは思えない切ない気持ちになった。
認知症の人はきっとみんな、不安と混乱の中「助けてほしい」と思っているんだね。
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