(東宝のPVより)

 

(さっぽろ雪まつりの雪像、毎日新聞より)

 

(昔自分で描きました)

 

 

 

(注意)以下の話題は、ネタバレを含みます。

 

「ゴールデンカムイ」は現在上映中の映画ですが、原作は同名の漫画で最近まで8年にわたって連載された長編であり、その後アニメにもなっています。私は昔に漫画を少しかじっただけで、先日公開すぐに映画を見てきました。

 

原作漫画は全314話で31巻という長編です。もちろんこれら全部を1回の映画に収めるのは不可能ですが、今回の映画化ではほぼ、「漫画の最初の3巻まで(部分的には4,5巻も)を丁寧に描く」という選択を取っています。そのために今回の映画は、物語の「ほんの出だしの紹介」といった感じになっていますが、口コミの評判は上々です。噂によると興行成績次第で続編も、そのうち制作されるのではないかと言う話です。確かに主要俳優陣も、そう言った豪華な揃えでした。

 

映画は概略、①主要登場人物たちの紹介と顔見せ、②物語の展開の「今後に期待」的な部分、それに③北海道の自然や動物及びアイヌの文化や言葉の描写の、3要素が主になっています。主要な登場人物は、①不死身の杉元(山崎賢人)、②アイヌ少女のアシリパ(山田杏奈)、③第7師団の鶴見中尉(玉木宏)、④新選組副長の土方歳三(舘ひろし)です。ほかにアシリパの父(回想、井浦新)と金塊を教える脱獄囚の1人目(マキタスポーツ)が居ます。時代背景は今より100年以上前の、日露戦争直後です。

 

ストーリーは、かつてアイヌ有志が集めた砂金2万貫をめぐって、①杉元アシリパ組、②鶴見中尉と第7師団、③土方と旧新選組の生き残りの、3組が三つ巴で取り合う、推理・冒険・アクション物語です。映画は原作に比べて、①日露戦争の戦闘シーンと、②アイヌの言葉や風俗それに狩りの知恵と工夫が、特に詳しく描かれています。

 

金塊探しの動機はそれぞれ、①不死身の杉本は昔好きだった女性の治療費稼ぎ、②アシリパは金塊輸送中に襲われて死んだ父の敵討ち、③鶴見中尉は日本を乗っ取る陰謀の資金稼ぎ、④土方はかつて官軍に潰された「蝦夷共和国」の復活と武士道の再興でした。

 

ここで金塊のありかは、網走監獄につながれている「のっぺらぼう」だけが知っており、彼がそのありかを外部の仲間に教えるために、脱獄囚24人にヒントの刺青を施し、「それら刺青の全部繋げるとありかが分かる」という仕組みになっています。そこで先の3組はそれぞれ、基本的には対立ですが時には取引もして、離散集合で24人の脱獄囚を見つけ出し、その皮を剥ぐ競争を繰り広げます。

 

映画公開記念として、漫画サイトの「ピッコマ」では、「期間限定全巻無料購読サービス」をやっていたのですが、私が漫画サイトになれていないせいか、100話を超えたあたりで1日に数話しか読めなくなってしまいました。そのために私は、第110話から280話までの情報が抜けています。ただ流布している解説サイトの情報によると、この部分は、①残りの囚人探しと刺青人皮集め、②集めた皮の解読と金塊発見プロセスに、充てられているようです。漫画サイトのほかに現在ユーチューブで週替わりに、かつてのアニメを限定無料再放送しています。

 

先の3組はそれぞれ、小樽をスタートして網走に向かう道中に、順次徐々に目的を達して行きます。そしてその行程は脱獄囚の原住地に振り回されて、結局北海道全域と樺太にまで及びます。この個々の探索プロセスも、多くのからくりと意外さとスリルとアクションに満ちていて、決して「コマ数稼ぎ」ではないのですが、もし続編を映画化する際には、映画全体があまり長くなっても飽きられるでしょうから、ある程度短縮するのではないでしょうか。

 

そして最後の場面。まず隠し場所が五稜郭であることが、集めた刺青人皮約10枚弱をつなげることで、その形が浮き上がりました。ただこの事実は三つ巴3組が、ほぼ同時に気づきました。続いてその五稜郭内のより詳しい場所が、かつて馬小屋があった井戸の底であることを、昔の函館戦争の関係で五稜郭に詳しかった土方が、重要脱獄囚(実は刑務所長)の門倉の刺青により閃きます。そしてアシリパ組と土方組は協力して、土地の権利書と金塊を発見します。

 

さて、謎を解き五稜郭で金塊と権利書を見つけたのちも、先の3組によるこれらの争奪戦は続きます。そして最後は暴走列車の中での決闘となり、結局「無敗の牛山」(勝矢)は大乱闘の後に倒れ、土方も散々切ったのちに無念の討ち死に、また第7師団の花沢元師団長の隠し子の尾形百之助(眞栄田郷敦)も列車から転落して死亡、そして鶴見中尉は最後までしぶとく残るものの、暴走列車と運命を共にします。

 

<大円団>それから半年後、生き残った面々は東京にいました。初心を果たした杉本とアシリパは、北海道に帰ります。彼らの事実上のサポート役になった、映画では道化役の脱獄囚の白石(矢本悠馬)は、金塊のほとんどをもらって海外に渡り藩王になります。マタギ出身で鶴見の部下だった谷垣は、アイヌ出身の謎の占い女のインカラマッと一緒に故郷に帰って、大勢の子をもうけます。艦と運命を共にした海軍中将の息子で、鶴見の忠実な部下で薩摩隼人でもある鯉登少尉は、最終的に第7師団の師団長まで上り詰めます。

 

原作の漫画の全体に手に汗握る展開、長編の波乱万丈加減、及び計算しつくされた構成は、かつての古典名作である、インドのマハーバーラタ、ペルシャのシャーナーメ、北欧のビンサーガ等に匹敵するほどの出来栄えに、また三島由紀夫の遺作である「豊饒の海」に匹敵する現代的な作品に仕上がっています。なお題名の「ゴールデンカムイ」の意味は、「金が人を悪にするウェンカムイ(悪い神)だ」と、物語終盤で鶴見中尉の口で説明されています。

 

以上が私の理解した話のあらすじです。主要な不明部分は人工知能に聞きましたので、以下に掲示しておきます。ただ原作が漫画であって文章ではないために、人工知能の回答もところどころ不正確がありますで、その点は了承してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(以上です)