病院にいると、人の死を見る機会が増えます。

外科病棟には自分が死んだ事を分かっていない浮遊霊がいます。

その霊たちが成仏するのは難しいです。

見える人は見えても見えないふりをしています。

先日、外来でレントゲン検査を受けるために病棟から出かけました。

順番を待っていたら他の病棟の患者さんも来ました。

その患者さんが知り合いの人と会話を始めました。

私にはその女性が見えているけど付き添いのナースには見えていなかった。

わたしも会話がすこし聞こえました。

俺も近いうちに皆に会うのかな?

そう言って話が終わりました。

その3日ご、病院のコンビニに行く途中、遺体が運ばれて行くのが見えました。

風で顔の部分が見えました。

先日外来で見た老人でした。

穏やかな顔でした。

あの時の女性は死神だったかもしれない。

テレビのイメージの死神と現実の死神は違います。

現実の死神はその人の知り合いの故人や、普通の格好をしています。

独特の臭いがして、影がありません。

そう言えば、あの女性、不思議な臭いがしていたな。

部屋に帰ってから思い出しました。