まだ私が20代の血気盛んな頃でした。
ゴールデンウィークは、交代で勤務する事になりましたから、私は4.5日を休む事にしました。
当時のガソリンスタンドは、下り車線にあったから、上り車線の混む4.5日は暇になりました。
それに、そのガソリンスタンドは商社がメインだから一般車輌が少なくてゴールデンウィークは、どちらかと言えば暇です。
私は、当時の彼女と仲間と一緒に湘南に行きました。
まだ当時の私には霊感が強くなかった。
霊の気配は、強い者だけは感じる程度でした。
流石にゴールデンウィークだから観光地は混んでいました。
湘南に住んでる同期の親が経営している民宿に一泊しました。
4日の夜、皆で胆試しをしました。
そこは、テレビでも数回撮られた有名な心霊スポットでした。
薄気味悪い建物の中を二人一組で入って行きました。
メンバーは、くじ引きで決めました。
私は、走り屋仲間の彼女と一緒になり、私の彼女は、同期の友人とコンビになりました。
明るい時に、1キロ先の神社にステッカーを軽く貼って来ました。
簡単に剥がせるようにして有りました。
真夜中の12時に開始しました。
4組のコンビが5分間隔でスタートしました。
私は、3番目にスタートしました。
自分の彼女なら、弱い姿を見せられるけど、友達の彼女には弱い所を見せられない。
だから、カップルでは無いコンビにしたらしい。
私達は、冗談を言いながら歩いて行きました。
片道7分くらいだから、途中で折り返して来た仲間とすれ違うはずが、すれ違わない。
嫌な予感がしました。
神社の手前で悲鳴が聞こえました。
真田、逃げろ。
仲間が走って来ました。
後ろから落武者の霊が追って来ました。
私達は、一目散にスタート地点に戻りました。
6人は、車に戻りました。
ただ、仲間の一人と私の彼女が戻って無い事に気付いたのは、同期の民宿に着いてからです。
私は、彼女が心配だから捜しに行く事にしました。
しかし、落武者が襲って来ました。
民宿の中には入って来なかったけど、車はボディを刀で傷付けられ、タイヤは刀で斬られました。
今回だけは、命は助けてやるが、二度と悪さをしたら殺す。
落武者は、そう言って去って行きました。
仲間と彼女は、翌朝発見されました。
神社の下の川沿いで傷だらけで発見されました。
ただ、この二人は落武者に襲われた訳ではなく、仲間が私の彼女をレイプしようとして川沿いまで転落しました。
しかし、仲間が言うには、急に犯したくなった。
何者かに操られていた。
そう発言していました。
彼女も、普段の仲間を知っているから信じられないと言っていました。
きっと悪霊が仲間に憑依したのでしょう。
これが原因かは分からないけど、この事件の後、1ヶ月以内に私を含め、全員が全損事故か、病気で入院しました。
お祓いに行って、名付け親の大僧正に一時間説教されました。
この時に付き合っていた彼女とは、この時以降連絡を取らなくなり、自然消滅しました。
特に理由は無いけど、会いたく無いと言う気持ちが強くなりました。
これも一種の天罰かも知れない。