家に帰ってから、恵利華と四方山話をしていました。
その時に、雪女の話を恵利華が始めました。
そう言えば、今日の昼休み、婦長さんと一緒に食事をしていたんですよ。
偶然ですけど、婦長さんが雪女の伝説を話してくれました。
この地方の雪女は、霊感のある人にしか見えないし、ハンサムな男の前にしか現れないそうです。
しかも、性欲が強くて、床上手だから、男は精力を全て抜かれて死ぬそうです。
しかも、凍死しているけど、どの死体も満足そうな顔をしている特徴があると言ってました。
実際に、婦長さんは、その凍死した遺体を見たけど違和感があったと言ってました。
浩司は、霊感あるから見るかも知れないな。
その時は、それで話は終わりました。
翌日、浩司はガソリンスタンドで作業してからスキーに行きました。
それから、2日後に食堂に行ったら、浩司は少し窶れていました。
真田さん、スキーの帰り道、凄い拾い物をしたんですよ。
満面の笑みで言ってました。
しかし、浩司の背後には無気味な美女の影が見えて居ました
浩司の次の休みの日に、ガソリンスタンドによって給油している間に、浩司は中の自動販売機でコーヒーを2本買いました。
しかし、何故か一本はコールドでした。
それを見ていたスタッフが言いました。
浩司さん、一人でコーヒー2本、飲むんですかね?
スタッフには見えなかったけど、私には助手席にクールビューティーな女性が見えていました。
この世の者とは思えない妖しい美しさのある女性でした。
真田さん、この間のスキーの帰り道、歩いていたからナンパしました。
女子大生のゆきこちゃんです。
しかも、エッチが上手くて最高です。
浩司は、うれしそうに話して、満面の笑みでガソリンスタンドから出て行きました。
これが浩司を見た最後でした。
数日後、浩司は夜景の綺麗な駐車場で、死体で発見されました。
車内で全裸で凍死していました。
しかも、腎虚を起こしていて、腎臓にはたんぱく質が全く無かったらしい。
しかも、イッタ後のような満足そうな笑顔で発見されました。
浩司の葬式には、私も参列しました。
焼香を終えて、老夫婦と会話していたら、後ろに、ゆきこちゃんがいました。
秘密を守っていたら、こうならなかった。
ポツリと呟いて去りました。
それ以後、その地域でゆきこちゃんを見た人はいません。
女子大に、ゆきこと言う女性は在籍していない事も判明しました。
彼女は、やはり雪女だったのでしょうか?