褒めることは技術が必要 | 作業療法士 佐藤明子のブログ 宮城県仙台市より

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ま~ぶる(株) (体と遊びと暮らしにアプローチ)

こんばんわ。現場×発達支援 ま~ぶる 作業療法士 佐藤明子です。

 

本日は「褒めること」について書きます。

 

子育てや、支援の現場では「褒めて伸ばせ」と言われることがあります。

さて、皆様は子どもを褒める言葉、どんな言葉を使っていますか?

 

先日保育園にお邪魔しました。

先生方は子ども達、特に支援が必要な子どもの自己肯定感を上げるために、できた、出来そうなことを

褒めて伸ばそうとしてくれていました。

さて、どんな言葉が多いでしょうか?

 

1番は「すごいね」です。

「すごいね」「よくできたねー」「頑張ったねー」が断トツに多い誉め言葉です。

私自身も意識しないと、この3つの言葉だけが、多くなります。

 

褒め言葉は、この3つしかないのでしょうか?

「さすがだね~」「かっこいいね~」「素敵だよ」「やるね」「ぐっとだね」などなど。

多分、褒め言葉はまだまだ、沢山あります。

 

支援の必要、特にダウン症のある子ども達を褒めて伸ばすことを意識するあまり、

支援者はやたらと「すごいね~」ばかり連呼する姿を見かけます。

 

そうすると、ダウン症のある子どもは「すごいね~」という言葉慣れして、

褒められても納得しなくなります。同じ言葉は飽きるのです。

 

ダウン症のある子ども達は、言葉の発達はゆっくり進みます。

語彙を獲得し、自分の言葉として使うためには、モニタリング(観察)して、真似ていきます。

モニタリングする相手が同じような言葉しか使わなかったら、

ダウン症のこども達の同じような言葉しか身につかない子になります。

 

褒め言葉、どのくらいの数を知って、使っていますか?

行動を褒め、その行動を定着して欲しい時には、褒め言葉は、行動してから3秒以内で、伝えることが大切となります。

 

そのことで、良い行動が強化されます。

 

褒め言葉の種類、そして褒めるタイミングを大人が自分の中に落とし込むのは、「練習が必要」なんです。

 

私の尊敬する小児科医は、毎日20分犬の散歩中に独り言として褒め言葉を声に出して練習をしているそうです。

頭で考えるのではなく、声に出して言うことが、その場面が来た時にスムーズに使える方法です。

 

子どもを変える前に、まず、自分がどんな言葉を使っているか。

そして、その言葉は意味は同じでも、違う表現をするならば、

どんな言葉があるのか?と考え、使ってみることが大切になります。

 

支援は、知識も必要ですが、練習も必要です。

一緒に練習していきましょうね♪