昨日昼寝をしていった午後の使者の、
服から漂う柔軟剤のいい香りが、
枕に使っていたクッションに少し残っている。
私はそこに鼻をあてて思いっきり吸い込む。
そう、私は匂いフェチ。
その匂いに昨日の時間や空間が残っている気がして、
まぁ、そんなものはないのもわかってるんだけど、
ちょっとだけ浸るの。
そうすると胸がキュンてして、
お股がじんわり温かくなる。
だって、匂いフェチだから。
明日か明後日にはもう消えてしまうだろうその匂いを、
めいいっぱい、
気が済むまで吸い込んで、
そして、感じる。
じんわりと湧きあがる幸福感と、
切なさを。
それもね、また、いいの。
匂いってそういうものだから。