あたしが幸せそうにしてると、
幸せなの?って聞く。
うん。って答えると、
よしよし、って頭を撫でてくれた。
あの一連の二人のやり取りがたまらなく好きだった。
あたしがあの人を愛していることがあの人の幸せの一部になっていたんだと、今ならわかる。
一人が気楽だと言いながら、本当は孤独なひと。
子供好きだし、ガンダム好きだし、お城も戦国時代も好きだし、トンカツとカレーとカルボナーラが好きで、
ハンバーグはあたしの作ったホワイトソースで食べるのが好きで、
辛いものと酸っぱいものが苦手で、
中谷美紀が大好きで、長渕の花菱にてが好きで、
車が好きでドライブが好きで、カメラが好きでゲームが好きで、本も映画も好きで、
何もなければずっと寝てるのが好きで、
お母さんの作る餃子が好きで、月餅が好きで、コーラよりドクターペッパーが好きで、
エビとカニが嫌いで、デブが大嫌いで、
まだ思いだせば沢山ある、あの人のこと。
あたしはそーいう人を愛して、その人の人生の一部に参加した。
それだけで本当は幸せなんだ。
あんなに愛しい人に出会えたこと、死ぬ時に魂に刻むべき思い出。