私は2年間の研修期間も含めて
22年間裁判所に在職して
速記官という仕事をしていました。
速記には手書きの速記と
機械速記(速記専用タイプを使用)
この2種類があり
手書き速記の中では種類があり、
中根式、早稲田式、
国会も以前は手書き速記で議事録を作成していましたが、
今は録画から文字起こしをしています。
衆議院と参議院は速記者の養成機関も別で
符号も別のようです。
海外では機械速記が主流ですが、
日本で機械速記を採用しているのは
裁判所だけです。
(昔は海難審判所でも機械速記で記録を取っていたらしいですが、研修を受けていた当時、すでに廃止されていた記憶です。)
この裁判所の速記官制度も
最高裁の方針が変わり
業者による録音反訳と
速記官が作成する速記録が併用されています。
そうそう
法廷の中でも、特に重要な証言は
一言一句、言葉を残し記録するために
速記官が立ち会い
その証言を速記録という調書にして
それが裁判の記録の一部になります。
速記官って実際に法廷に立ち会うんです。
法廷ドラマをご覧になった方もいらっしゃると思いますが、
その法廷で速記を打っていました。
役所を辞めて数年になりますけど
よく勤めていたなぁと
今更ながら感心します。
いろいろな人間模様ももちろん見たし
リアルな黒革の手帖も見てきました。
速記という技術は衰退の一途を辿っていますが、
私自身は
その時間で培った言葉への敏感さは
今のコーチングという仕事にも
役立っていますし
百戦錬磨とまではいかないけれど、
大概のことは驚きません（笑）
いろんなことを見聞きしてきて
法廷のお世話になる人の多くは
自分を騙して生きている人ばかり
法廷のお世話になる前に
お巡りさんのお世話になる前に
〜〜になる前に
言っても仕方がないんですけど
もっと自分の本音を大事にして
生きていれば
誰かに相談していれば
タイミングがずれていればと
思う人たちばかりでした。
ふっと
闇に足をとられて
穴に落ち込みそうになったら
あなたの本音を大事にしてください
心や気持ちを大事にしてください
奥底にある
希望や願いを思い出してください
ふっと誰か顔が浮んだ人に
会いに行ってみてください
誰かの顔色を伺った
自分を騙し騙し話すのはやめて
本音で
自分の心からの言葉を
話す時間を増やして
生きてください