南青山のギャラリーでアラーキーこと荒木経惟さんの写真展「センチメンタルな旅」の猫版「春の旅」を見てきました。
「センチメンタルな旅 冬の旅」は愛妻ヨーコさんが亡くなるまでの最期の日々を綴った写真集でした。
ヨーコさんが貰ってきた白黒にゃんこのチロは、ヨーコさん亡き後20年もの間、アラーキーさんに寄り添い、共に生き、今年3月22才の生涯を閉じました。
荒木さんはチロのことを「一番俺を愛してくれた女」と言い、その予測される死を悼み、写真を撮り続け…横たわり見上げるチロの瞳がやがて光を失い死へと移行し…白く美しい骨になり…会場で映しだされていた映像はその後もチロが去った部屋から延々と空を映し続けます。
アラーキーさんに骨になるまで愛されたチロ。幸せでしたね。
レンズ越しに愛を交わし合い、フィルムの中に愛を封じ込めるアラーキーさんの哀惜の写真集。「センチメンタルな旅 春の旅」
やっぱり幸せだったね。チロ。

