RICOH PXが到着した当日の試写。
WBは全てデフォルトのマルチパターンオート。車窓画像は風景モード。そのためか、WBは若干太陽光のようで、本来のAutoではなかったみたいだ。一番下の画像は同行させた初代GRD(WB=Auto)
いずれの画像も、リサイズ・アンシャープマスク以外何の後処理もしていない。
さて、PXの第一印象だが、レンズが全く出ないコンデジは、昔から、ある種願望のようなものがあり、加えてレンズキャップやレンズバリアすらない潔さが特に気に入っていた。
惜し気の無いコンデジだから、液晶保護フィルムすら貼らず、もちろん裸でポケットに突っ込んで出かけた。
持ち出す前から室内で試写していて気づいたが、GRD3をAutoHi1600(ISO1600まで自動で感度を上げる設定)時よりもためらいなくどんどん感度を上げて手ブレ・被写体ブレを防ごうとしているようで、個人的にはいいと思った。
画質は、予想よりは良いと思う。初代GRDと比較撮影したら、さすがにGRDほどのリアリティーはないものの、CanonIXY30sなどのような実質的にはPXよりもやや上位の機種と比べたら、決して悪くはないと思う。むしろCanonよりも絵のリアリティー感は強いRICOHゆえ、個人的にはこのPXのほうにより好感を持てる。
全般的な操作性や素人にとっての写し易さもまあこんなものだろうなと思う。

シーン:風景 ISO383 F5.3 1/68sec 12.48mm(70mm相当)

シーン:風景 ISO644 F5.4 1/133sec 25mm(140mm相当)
この画角で軽1BOXの助手席で走行中に撮影してブレ止めが効いている。正直驚く。

シーン:風景(直し忘れ) ISO109 F3.9 1/32sec 5mm(28mm相当)
やはり風景モードでは同じWBオートであっても実質的には太陽光に固定されているようだ。

シーン:標準 ISO100 F3.9 1/32sec 5mm(28mm相当)
Exifのシーンは標準となっているが、ここから3枚はグルメモードで撮っている。

シーン:標準 ISO119 F3.9 1/32sec 5mm(28mm相当)

シーン:標準 ISO119 F3.9 1/32sec 5mm(28mm相当)

シーン:夜景 ISO418 F4.6 1/90sec 16.72mm(93.6mm相当)

比較参考用GRD(初代) ISO64 F3.5 1/68sec 5.9mm(28mm相当)
本日の室温は14℃前後。PXが宅配便で到着してからすぐに充電し、そこから使い始めて70枚目あたりで電池メーターが1目盛り減ったが、上着のポケットに入れて使っているうちにカメラの温度が上がったせいか、残量メーターが復活し満タンに戻り、200枚あたりでまた1目盛り減った状態になった。
GRD3の経験から推測すれば、PXの電池はGRD3の1/3程度かも知れないが、このまま5~600枚はいけそうな気がする。もちろん継ぎ足し充電せず、動かなくなるまでテストを続ける。
ホワイトバランスはPモード時にはGRDと同じようにマニュアル設定ができる。
GRDとの違いは色温度での手動設定ができないこと。素人用のPXにしては手が込んでいると思う。
近代的な薄いコンデジはGRDシリーズしか使ったことがないので、
『プレミアムショット』と称する所謂シーンセレクトモード機能を始めて使ってみたが、けっこう使えそうな気がした。
ハードモノクロームとかクロスプロセスなど、GRDからのフィードバックもあるが、ペットモード、グルメモードなど、素人用らしい機能が面白い。さらにオークションモードという一枚の画像に最大3カットを組みつけられるのは、いくらPhotoshopをちゃんと使いこなせる人間でも、あれば使ってしまいそうなほど便利で楽しい。なぜなら、最初から組み枠の比率でフレーミングさせてもらえるので、構図で迷うことがない。
普段、GRDしか使ってない私の手であるが、PXは見た目ほどホールディングに困らない。とはいうものの、見た目ほどは…というだけでGRDとは比べ物にならない。
カタログスペックではGRDの220gに対して156gとなっているが、GRDのホールディングは抜群にて、車の助手席でカメラを構え続けるとGRDよりもPXのほうが手だけでなく、腕までもが疲労が来る。GRDは実際1時間や2時間構え続けてもなんともない。しかし、より軽いPXのほうが30分くらいで腕が張ってきた。
総評として言えることは、GRDを5年半、加えてGRD3を2年使ってきてその消耗が激しいため、メモとしての撮影は、もっと安い下位機種に担当させなければとても持たない。さりとて、吐き出す画がいただけないと撮る価値もないのでそのあたりが難しいところだが、PXはメモカメラとしては十分な及第点を与えられると思う。実質的に1万円で買えるならば、間違いなくお買い得なカメラだと思う。耐衝撃・防水カメラとして、らしくない控えめな外観がいい。GRDもだが、被写体にカメラを意識させない外観は大切なのだ。あの綺麗な塗装の白いGRDがお買い得であるにもかかわらず思ったほど売れないのもそのせいだ。