りょうきです。おはようございます。
私の春休みも、いよいよ終わりに近い。あっという間です。
思いつきのプロ論、その5。またランダムに思いつきました。
「自分に酔わないこと」ですかね。これ、結構難しい。そして怖い。
例えばね、ある時帰りの飛行機で、機長がアナウンスしてくれたんです。
会社がバレちゃうけど、スターウォーズとコラボしてる会社でした。
その機長さん、まずは日本語でアナウンスをなさる。
ご搭乗ありがとうございます、からの、現在の高度はどうのこうの。
そこから、こうして空を飛べることは、昔からの夢でございましたナントカカントカ。
それだけでも結構長かったんですが、ここからがまた長かった。
次は英語でアナウンスを始めました。ここまではよくある話。
ところがね、よーく聞いてみると、スターウォーズがどうのこうの。
当機のチューバッカは誰某ですが、ハン・ソロも乗ってるとか乗ってないとか。
ご搭乗のお子様たちは、どうぞスターウォーズのキャラのごとくナントカカントカ。
声から雰囲気を察するに、大変ご機嫌にアナウンスをされているご様子で。
しかし、なんとなく周囲を見ると、しかめっ面のお客さんが多くて。
その飛行機、ビジネス客が多かったわけでもなくて、確かにお子様もいたんですけど。
まずね、長い。そして、声がでかい。
そして何よりも、おそらく英語を喋りたいだけに近いような気もする(笑)。
だって、ご搭乗のお子様に語りかけるならば、なぜ英語?
少なくとも、私の周囲に座っていたちびっ子達は、日本人でした。
ところで、アナウンス中は機内オーディオが止まるんです。
だから、ひょっとしたらお気に入りの曲のサビ手前でおあずけのお客もいたりして。
あるいは、単純に寝ているところを起こされちゃったお客もいたりして。
機長のアナウンスは、会社では奨励されているようです。
何をしゃべるかは、機長次第だそうですが。
で、不思議なもので、長く喋っても聞き入ってしまう機長さんもいれば。
稀にですが、さっさと終われよと客が思う機長さんもいるもので(笑)。
なんなんでしょうね、この違いって。
考えた結果、「なんかズレている」が原因として近いのかなと思いました。
つまり客室の空気や、CA達の空気と、なんか合ってない。だから違和感がすごい。
で、その「なんかズレている」のそのまた原因を考えてみると。
言葉がアレですけど、「独りよがり」というかね。自分に酔っている。
自分の行動に、自分で悦に入っている。だから周囲となんかズレる。
これ、怖いですよ。すごく。
自分は気分良くやってるつもりが、実は逆効果だったみたいな。
そして何が怖いって、どの職業にも言えると思うんです。業務上過失不徳です。
私だって、きっとやらかしてるんですよ。しかし自分で気づかない。おぉ怖い(笑)。
私が中学生の時、教育実習の先生で、こういう人いました。
なんというか、「理想の教育のために生きる!」みたいな人だったんですけど。
大変ご立派だったとは思うんです。しかし、熱い眼差しと熱いお言葉の向かう先は、実はあまり誰も聞いてなくてね。
全校朝礼で滔々とご自身の演説をなさいましたが、その日が貧血で倒れる子が最多だったような(笑)。
悪いことではないと思うんですよ。それは間違いないとして。
ただ、始末が悪い。本人はやる気満々なわけだし。しかし噛み合ってない。
これはね、上からも言いにくいんです。仕事への情熱は、ある意味高いわけだから。
この類は、どうやらある程度の真理があるようです。
誤解を恐れずに言えば、「なりたくてなりたくてその職業に就いた人」が、こうなってしまうパターンが見受けられます。
パイロットになることが長年の夢だった人が本当にパイロットになると、こうなりやすい。
パイロットに限らず、どの職業もそうですけどね。
だからかどうか、パイロットの試験は「パイロットが長年の夢でした!」みたいな人から順に落とされます。
自衛官もそうでした。「自衛官として、私は全力で国防に!」な人ほど、真っ先に落とされます。
航空会社の自社養成パイロットだと、「よくわかんないけど、受けたら受かった」が大半です。
自衛隊のパイロットだって、民間に行きそこなって入ってきた(少なくとも一般大卒幹部候補生は)とか、消極的な経緯が多い。
意外ですか。
これね、結局さっきの「自分に酔う」につながるからなんですよ。
まずね、とある職業にずっと就きたかった場合、それはいいことでもあるけれど、なりたいと思い続けているうちに副作用が一つ出ます。
それは、「妄想」です。
パイロットのことを何も知らないうちから、パイロット人生にあれこれ勝手に想いを馳せてしまう。
その結果、自分の中だけで自分だけの都合のいい「パイロット理想像」が出来上がる。
ところがそれはその人の勝手な妄想であって、現実は違うわけです。
しかしそのまま首尾よくパイロットになったとして、現実が異なる様を自分の目で見てしまうと、「話が違うじゃないか!」と一人相撲になってしまう。
つまり勝手に色々期待して、勝手に裏切られて、勝手に怒っている。
あるいは、現実が異なる様すら見えてないと、自分の思い描く理想像の中だけで生き続けてしまう。
実は周囲は冷めていても、それに気づかずに生き続けてしまう。自分酔いから醒めない。
ね、意外といいことないでしょう。
だから、動機は大切ではありますが、それだけに邁進してきた場合は、ちょっとね。
それが証拠か、私は自社養成は片っ端から落ちましたが、自衛隊は受かりました。
自衛隊そのものに、いい意味で興味がなかったからだと思います。つまり、私の中で勝手な自衛官像などがなかった。
だから、吸収が早かったのかもしれません。こうだよと言われたら、へーそうなんだと学ぶ。
でもまぁ、やはりいましたね。2人ほど。
「こんなの自衛隊じゃねぇ!」と言って、入隊したそばから一人で怒っている男。
「この国のあるべき姿は!」と言って、キラキラと遠い目をしている男。
怒る男はすぐに辞めてしまい、遠い目の男も気づいたらいませんでした。
特に遠い目男は、いなくなってて同期たちが安堵していたように思います(笑)。
だいたいね、パイロットになる前から、パイロットのことなんかわからないはずですよ。
わかるとしてせいぜい採用パンフレットの情報くらいだし、先輩に聞いたとしても、かなり限られています。
それだけしか情報を持っていない中で、うっかりすると自分の都合のいい理想像を作ってしまう。
そうすると現実はきっと違うはずで、つまり自分で作り出した妄想と現実のギャップに、自分一人で腹をたてるという有様になります。
あるいはずっとキラキラ遠い目をするか。どちらも、誰かと一緒に働くには不向きです。
もしも今の職場が、あなたが永らく望んでやっと手に入れた居場所なら。
大変素晴らしいことです。ぜひ大切にしたらいいと思います。
しかし、誰かしら相手がいる以上、自分の都合では物事は回りません。
特に自分の勝手な妄想に起因するものは、回るどころかそもそも存在すらしないと思います。
苦労して手に入れた場所ならば、なおさらちゃんと輝くことが望ましいじゃないですか。
ならば、酔い冷ましに冷静さと素直さが加われば、もう究極の理想だと思います。
そして、もしもその職場が、居場所として不本意だったならば。
つまり永らく望んでいたのとは違う場所に、今自分がいると思われるならば。
それ、むしろ出世しやすいですよ。余計な妄想が何もないから。
ご心配なく。あなたがもともとなりたかった職業に対してあなたが当時抱いていたイメージは、ほぼ100%あなたの勝手な妄想です。つまり、あなたが昔思い描き望んでいたことは、そもそも現実に存在していないと思います。
わずかな1面だけを見て、そこから勝手な妄想を膨らませて、しかし現実は知らないくせに、というかその1面以外の面は何一つ知らないくせに、それで時々一人で勝手に怒ったり後悔したり、時には泣いたりとか、ちょっとアレでしょう?
あるいは、望んでいた場所をめでたく手に入れたとして、しかしその後自分に酔い続けて生きて、実は周囲が辟易している中で自分の理想しか見えてない職業人生を続けるのも、自分の信じる先以外は一切眼中に入らないで行動する世界の一部の連中に近いというか、つまりもっとアレでしょう?(笑)。
プロだなぁと感じる人って、やはりね、冷静なんです。
そして何にも酔ってない。むしろ淡々としている。
その職業に就くまでの経緯は、それはそれぞれ。ただ、現状が上記の通り共通してる。
俺はお前の友達だ!とか熱く語ってくる人ほど、友達じゃないし。
ずっと友達になりたかった!と言われても、逆に友達になりたくなくなるし。
仕方なく友達になったとして、いきなり「そんな奴だったとは!」とか言われたり。
「俺の中で、お前はこうなのだ!」とか遠い目をされても、困るでしょう。
変な例えだけど、お仕事においても近い気はします。
お仕事をお友達だとすると、長く付き合わないといけないからね。
ちょうどいい距離感って、あるものです。人でも、仕事でも。
望んでいた仕事であろうと、そうでなかろうと。
その距離感を的確にとることができれば、仕事ができる人にぐっと近づくと思います。
えらい長くなった。このシリーズ、後少しだけ。
良き週末をどうぞ(^^)