三つの国が覇権を争って戦った三國志
多くの人が歴史書を見て、感じ、独自の解釈を持つ
その一つの解釈がコレだ!!
鑑賞日 2021年1月23日
映画館 ワンダーアティック
三國志、それは中国の歴史書にて後漢末期から三国時代を経て秦が統一するまでの話。
もっぱら、歴史書からインスパイアされた三國志演義の方が知名度が高く、横山光輝の三国志を始め真三國無双やレッドクリフなど、多くの作品の元となっています。
(蒼天航路は歴史書ベース)
本作はそんな三國志を勇者ヨシヒコシリーズでお馴染みの福田雄一監督が大胆アレンジした作品。
主演の大泉洋さんを始め超豪華俳優陣を実に無駄d・・ゲフンゲフン、起用した作品となっています。
福田組でお馴染みのムロツヨシさんが諸葛亮、佐藤二朗さんが董卓、そして山田孝之さんが黄巾党・・黄巾?
もとい!お馴染みの方々も出演しています。
本作のポイントは劉備の天下取り。
後漢末期、王朝の混乱に乗じて黄巾党が世の中を乱していた時代。
劉備は酔った勢いでの話で感銘を受けた関羽と張飛を従えて黄巾族の討伐に挑むも、当の本人は口先だけ。
その後の董卓討伐においても前線に出ないなど、歴史で語られていたよりもヘタレだったという。
しかし、伏龍と呼ばれていた諸葛亮を軍師として雇ったことで、ライバルの曹操に狙われることになるが、当の諸葛亮にもヘタレ疑惑が?
果たして劉備と諸葛亮は天下に名を馳せる事が出来るのか?
本作は三國志の話の中で最初の黄巾の乱から赤壁までの話のダイジェストとなっています。
映画にしても黄巾から董卓討伐をやるのは珍しいかと。
そして、登場するキャラも有名俳優たちが演じている事もあり、どのキャラも個性的。
絶世の美女と呼ばれた貂蝉がまさかのおデブ(渡辺直美さん)だったり、やけに鼻につくナルシストキャラとなった趙雲(岩田剛典さん)、呉の司令官ながら踊らされっぱなしで斬首大好きな周瑜(賀来賢人さん)など、劉備や諸葛亮の存在が霞みます。
個人的にですが、広瀬すずさんの使い方は割り切ってるなぁと思った次第です。
見どころは中盤、三顧の礼。
三國志でも有名なエピソードなのですが、その部分を大胆アレンジ!
三回出向くはずだけど、やけに自分を売り込む諸葛亮。
そして後ろからは罵声が・・
その後の諸葛亮の設定に繋がるシーンだったりします。
気になった点は呂布のエピソードが端折られている事。
三國志最強の武将である呂布、前半のキーキャラとして圧倒的な存在感があるのですが董卓を裏切った後は出番がありません。
本来は曹操と劉備連合軍と戦うのですが、エピソードが盛り込めただけに勿体ないかと。
内容としては三國志をあまり知らないかレッドクリフ程の知識がある人向けを対象としており、三國志大好き人間からすると色々物足りなさがある本作。
加えて言えば、ギャグがやや上滑り気味なので、ヨシヒコと比べると大爆笑はできないかと。
とはいえ、そこら辺を割り切って見ると発見のある本作。
本当なら本格的な三國志もやってほしいところですが、肩ひじ張らずに見れるのは悪くありません。
三國志の映画といえばコレ。
三國志で一番有名な闘いである赤壁の闘い(とその前哨戦である長坂の闘い)を舞台にした作品。
前後編ですが、どちらも面白いので一気に見れます。