サントリーホールでのコンサート前に、
どうせなら久しぶりの
TOHOシネマズ六本木へ
 
 正欲
 
 
重たいかな、長いかな、
近頃はそんなことがまず気になるが
始まったらまるで関係なく没入
むしろもっと観ていたかったな
 
地方都市の寝具売り場で働く夏月は
無気力で何事にも心を開かず、
ただ淡々と生きていた
偶然同窓会に行くことになり、
中学生の一時期心を通わせた佳道が気になる
 
横浜から戻った佳道も心を閉ざしていて
自分の存在する今の世界を認められない
 
一方で横浜で暮らす検事の啓喜は
10歳の息子が不登校であることを否定、
ましてやYouTuberだなんてあり得ない、
古い価値観で生きていて夫婦仲にも亀裂が入る
 
女子大生の八重子はトラウマを抱え、
男が怖くて近寄れないが
ダンスで表現する大也に惹かれていく
その大也は…
 
と、あちこちの一人ひとりの人生が
思わぬ形で交差していく話、
といえばありがちかもしれないが
これは原作力からの脚本力か、
じっくりとそれぞれの心のひだが描かれて
なかなかの説得力がある
 
特に序盤の新垣結衣の夏月、
この荒んだ表情に引き込まれて
どんどん話の中に入っていく
 
普通の人生を送れない自分達、
そんな思いを抱える一人ひとりが
実はフツーだということを
丁寧に見せている作品であって、
 
一般常識からは考えられないフェチとか、
心の発露とか趣味とかを否定できるか、
その一歩奥まったところをどう捉えるか
 
じゃあこれって、
反対から見るとか斜に構えて見ると
どうなんだろう、とかとか、
いろんなことを考えさせられる
 
もっと言っちゃえば、
これはもう下世話な話
吾郎ちゃんが取り調べる事件って、
あの〜〜、まさかとは思うが
ご自分も…なんてついつい(ゴメン)
 
とにかく、だね、
自由ってのが難しい世の中で
安心して生きるには
同じ価値観のものとの奇跡的出会い、
ってことに尽きるのね
 
で、大きく括っちゃえばだ、
みんな違ってみんないい、
そんな当たり前がさ、
当たり前に声高に言われながら
うまく伝わらない時代の難しさ
って話
 
あ〜〜ん、
もっと掘り下げたいんだが
語彙力不足痛感
でももうとにかく
ガッキーと磯村勇斗が良いので
すべてよしとしたいほどの作品、
っていう贔屓目でよろしく????
 

 
 

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