第1回は【基本】ということで、
スパゲッティの塩ゆでについて学びます!
パスタを茹でる時ってみなさん 「塩」 をどのくらい入れていますか?
最近は減塩の食事が基本の世の中ですが、
スパゲッティを茹でる際の塩が実際どのくらい吸収されているかってご存じですか?
私たち管理栄養士は献立を立てる時に、
スパゲッティを茹でる時に使う 「塩」 も塩分量として考えなければいけません。
①塩を加える理由?
→コシのある歯ごたえにする
→麺自体に薄い塩味をつけることで具やソースのなじみをよくする
という効果があるといわれています。
②茹で方
パスタの商品表示を見ると、
「パスタ100gなら、水1Lに対して塩適量や塩少しを加える。目安量は塩小さじ1(約5
g)」
つまり、、、
0.5%食塩水でゆでることを標準としている!
しかし、イタリア料理シェフの料理本では、
1.5%食塩水でゆでると指定されています。
また、塩を加えなくても良い!という意見もあります。
そこで、、、ある実験を紹介!
太さ1.6mmのスパゲッティを用い、熱湯1Lに対して
食塩添加量 0g(0%食塩水) 5g(0.5%食塩水) 10g(1.0%食塩水) 15g(1.5%食塩水)
の計4種類の茹で湯を用意し、商品表示に従って7分茹でた後、ザルにあけてから10秒間おいてサンプルとしました。
3回ずつ茹で、茹でた後のスパゲッティの重量を計測して重量変化率を求め、ナトリウム含有量を測定して食塩含有量を算出しました。
これを見ると、
☆塩を加えるほど、スパゲッティに吸収される水の量が減ることが分かります。
→麺がしまり、歯ごたえが良くなる!
☆塩を加えるほど、麺に吸収される塩の量が比例する!
→加える塩に対して約17%が麺に吸収される。
(パスタの献立で塩分計算するときに必要なので覚える!)
15g塩を加えると、それだけで2.3gも麺に吸収されるのにはびっくりしました。。。
パスタによって
「ソースをかけて食べるもの」・・・茹で塩は少なめにして塩分を抑える
「シンプルに具を活かすもの」・・・茹で塩をしっかりと加えた方がおいしい
など
作る献立によって、茹で塩の量も変えていくべきかもしれません。
(献立ごとの味つけに合う塩分量は第2段で詳しく学びます!)
1日塩分目標が8gなので、
1食約2.7gの内、スパゲッティに何グラム使えるのか。
そう考えると、スパゲッティってかなり塩分が多いメニューだと分かりますね。
外食の際は、かなり塩分量が多いことが予想されますので
スパゲッティを食べた日の夜は塩分を控える食事にするという調整を行うことが必要!
~まとめ~
・スパゲッティを茹でる際は塩を入れた方が麺がしまりお店の味に近づく!
・麺に吸収される塩分は、加えた塩の約17%である!
・献立を考える時には、吸収された塩分も考えること!