松山英樹選手の世界的大活躍を目の前にして、今はすっかり忘れ去られようとしている石川遼選手。

石川遼と言えば、男子ツアー世界最年少優勝、日本での最年少賞金王記録保持者。飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃をした国民のアイドル的存在でしたが、それが今どうして優勝争いどころか予選落ちを繰り返しているのか不思議に思う方も多いと思います。

彼の年齢はまだ26歳です。歳で説明するのには無理があります。

 

廃用性委縮という言葉をご存知ですか?

人の全ての器官は、「使わなければ、使えなくなってしまう」性質を持っています。もちろん筋肉だけでなく骨も内臓も血管も神経や大脳もすべてが対象になります。これは遺伝子レベルで刻み込まれているものなので使わなければ衰えてしまうのです。年齢のせいではありません。

 

石川遼が廃用性委縮?怪訝に思う方もいられると思います。

スポーツ選手に良く起こりがちな現象ですが、肉体と精神面の両面に発現するよくある現象です。

プロ選手は我々素人と比べて格段にトレーニングをして非常に上手に運動動作を再現します。これが一つの落とし穴です。我々ならワンラウンドしたらぐったりするくらい疲れいろいろな筋肉を傷めますが、上手になればなるほど逆に無駄な筋肉を使わなくなります。上手な人ほどいくらトレーニングしてもメニュー以外の筋肉は休んでいます。人には400以上の筋肉がありますが、成長期の活発に動く子供は筋肉もバランスよく成長しますが、大人になると慣れた動作以外しなくなるために毎日廃用性委縮がカラダに引き起こされ、歳を感じたりするわけです。

プロ選手の戦いは熾烈ですが、僅かな狂いを修正する使わない部位の筋力が知らないうちに衰えてくることに気付きません。日本のゴルフ界に長い間君臨していたジャンボ尾崎が失速したのも歳のせいではなく、この廃用性委縮が原因と言われています。タイガーウッズもしかりです。

 

プロの世界では精神面の動揺や落ち込みも大いに影響を与えますが神経や大脳とて例外ではありません。勝てるイメージがなくなると不思議なくらい大脳も器官的な萎縮を生じます。カラダが萎えるとシンクロして大脳も萎えます。

もう歳だからという言い訳が増えたら、身も心も廃用性委縮に向かっていること間違いなしですが、勝てないと思った瞬間から全てが空回りしてしまうという話です。

 

サイヤングというメジャーの大投手は45歳まで現役で活躍し、511勝という偉業を達成しましたが投手という激務から考えるとゴルフ界なら60歳レベルまでトップを張れてもおかしくありません。

おそらくバランスのいい筋トレや生活習慣がよく、メンタルな勝利のイメージが強かったのだと思います。

 

一般の人にとって、熾烈なトレーニングは勿論不要です。肉体面・精神面両方でのケアをほどほどの運動と良い生活習慣で、健康長寿を自分のものにすることができます。それには大脳にくれぐれも歳のせいというシグナルを送ってはなりません。大脳は老化や死を意識した時から、遺伝子のプログラム通り廃用性委縮に向かって老化と死の時計を回し始めてしまいます。

 

いくつになっても若々しい人はセクシーです。性的な魅力も廃用性委縮と大いに関係あります。身も心も健康な人はセクシーであるということ、その逆説であるセクシーであると身も心も健康であるというのも真実の様な気がします。いつまでもいい男でいたい、いい女でいたいという思いを、良い生活習慣の中でより強く持って生きていきたいものです。