はい、ご紹介でございます。
我が母校、群馬大学の情報学部(私の頃は社会情報学部)にて、柴田博仁教授の下で学ぶ学生さんたちが「本づくりプロジェクト」にて執筆しました。で、それを頂きました。
柴田先生、学生の皆さん、ありがとうございます!
3篇が収録されており、中学生が主対象。ですので、とても読みやすくなっております。
ちょっとご紹介しますと、
『達磨寺の願い事』 著者:山田 怜佳
「人にも猫にもなれやしないんだ。だるまとして生きるのが、私の道なんだ……!」
周りと見た目が違うから。言葉が通じないから。湿気だるまとしていじめられていた葵(あおい)を救ってくれたのは、堅物だるまとして名高い、年長の仁(じん)さんだった。それでも、奔放な葵は仁さんが大事にしている規範を破り、達磨寺を出る。自分なりの「しあわせ」を探す葵は、仁さんの過去とそこに隠れた深い愛情を知り、声もなく涙する。
しあわせとは、家族とは、自分の帰る場所とは、どこにあるのか。雨空の下で、葵は決心する。
『グローイン・グレー』 著者:杉本 拓未
「色が見えなくても、輝きはわかるよ。きらきらを、見つけに行こ!」
世界が灰色に見えて生きることに希望なんてない。だけど、何かを始める勇気も、やめる勇気も湧かない。そんな灰色の暗闇をさまよっていたフユが出会ったのは、榛名湖畔のアトリエで絵を描くホノカであった。ホノカはフユに油絵を教え、自由に自分を表現する方法を伝えようとする。フユは戸惑いながらも、表現の楽しさと表現者のひとみの輝きに心を奪われていく。
『海が見たい』著者:山﨑 一樹
「誰が何と言ったって、海が見てえぇぇぇぇぇ」
海なし県の群馬県・草津で育った好奇心旺盛な小学生の大輔(だいすけ)。物静かで大人びた同級生の和真(かずま)と一緒に、群馬で海を見るために奔走する。「山の上からなら海が見えるかも」という情報を信じ、手当たり次第に倉庫を探検するふたりを見つけた大輔のおじいちゃんは、海が見える山への遠征隊を結成する。
山頂から見えた景色とは?山頂でふたりが気づいた、夢を実現する方法とは?大人になったふたりは、あのひと夏に思いをはせ、また新たな夢へのスタートを切る。
イラスト 西野広紀
これ以上はネタバレになるので、私の感想は載せませんがいずれも群馬が舞台です。なので、群馬の魅力も発信されています。
イラストの西野さんも含めて皆さん(執筆当時は)学生さんです。
いや、、自分を思い出すと大学3,4年のときにここまで描けません。というか、当時は執筆しておりません。
高校時代に少し描いたことがあるけど、本格的には25,6歳あありから描き始めたので。
粗削りなところも確かにありますが、努力と才能により輝き始めた珠玉の作品です。3篇とも、イラストも素晴らしいです。
↑……なにを先輩面で偉そうに
残念ながら非売品なのですが、群馬県内の図書館などに寄贈されるそうなので、是非ともお読みいただきたいと思います。
智本光隆