この年になって思う。
我が子に、何を教えたらよかったのか
子育ての最中では
そんなこと考えることもなかった。
毎日必死で
1日を生き抜くだけで精一杯だった。
人が困っているときに声を掛けるとか
人が大変な思いをしているときに気づくとか
自分が困っているときに助けを求めるとか
自分が大変な思いをしているときに
大変だから手伝って欲しいと言えるとか
人を助けるよりも
自分が大変なとき
「助けて」
そう言える大人は少ないと思う。
親が言葉で伝えて、分かることは数少ない
古臭い言い方かもしれないけど
やはり「親の背中」なのか
この間、娘と出かけたとき
終点の駅なのに、寝入ってしまった人がいた。
私がその人に声を掛けようとしたら
娘が私よりすーっと前に出て
「終点ですよ」
その人の肩をトントンして声を掛けていた。
娘は
「私の背中」
を見て育っていたんだな。
そんなことをふと思って
ちょっとニヤニヤしてしまった。