ザンビ2 〜番外編〜 | あやっちのブログ(AKB48&欅坂・櫻坂46&乃木坂46妄想小説)

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夢小説書いてます‼︎
投稿は不定期なので気長に待って頂けたらと思います^ ^





楓「ッ…」


長い戦いが終わったのに涙が止まらない

倒れていた実乃梨もいない…


楓「みんな…ごめん…」

もみじさん…良くないよ…

だって私だけ生き残ったって生きている意味がないもの…

すると…遠くの方から楓を呼ぶ声が聞こえて来た。


?「楓ー!!!」

楓「…………え…?」


声がする方へ振り返るとそこに居たのは笑って手を振る『実乃梨』の姿がいた。



楓「みのり…?…実乃梨ー!!」


楓は実乃梨のもとへ走った。


バサッギュー!!



楓「よかった…生きてたんだね…」


実乃梨「うん!!楓も無事そうで良かった!」


楓「うん…けどどうして…?」


そう言うと実乃梨は嬉しそうに楓の手を引いた。


楓「え?…なに?」

実乃梨「ふふっいいから来て?」


実乃梨が連れて来た場所は摩耶と杏奈が最後に別れた場所だった。


そこには元気そうな2人が手を振っていた。



摩耶「楓ー!!あぁ良かった!!」

杏奈「うぅ…良かった…みんな無事みたい…」

楓「摩耶…杏奈…」


噛まれていた摩耶や杏奈が元気そうに笑っている。


そんな2人の姿を見て泣きそうになる楓。


実乃梨「泣くのはまだ早いよ?」

楓「え…?」


実乃梨は楓の手を引く

今度はみこ達と別れた池の場所に着いた。


そのにはみこの姿があった。

みこは泉を眺めながら座っていた。


楓「みこっ!!みこも無事だったんだね!!」

みこ「楓…うん。」


喜ぶ楓だが、みこの表情が暗い

みこの表情を見て察する楓。


この場に『ゆずき』の姿がない。


もしかすると…ゆずきはもみじさんと一緒に…



楓「ッ…そんな……」


ゆずきを…救うことが出来なかったのか…

悲しむ楓に実乃梨が池の方に指をさす。


実乃梨「ん?……あれは…」


?「ゲホッ…ゲホッ…」


みこ「ッ…⁉︎」


水の中から出てくる1人の少女。

その少女を見るや否やみこはその少女のもとへ走り出す。


ガバッギュー!!!


?「ちょっと……みこ…苦しいよ…」


みこ「ゆずき…ゆずき!!!」



楓「うそ…」


その少女の姿は紛れもなく『ゆずき』だった。

楓達はゆずきのもとへ駆け寄る。


ゆずき「あれ…ここは…どこ?」


楓「…ゆずき生きてたんだね!!良かった…本当に良かった…!」


ゆずきの手を握り、嬉しがる楓だがゆずきの顔が険しくなる。



ゆずき「えっと…あっそっか!!あなたが楓だよね?」

楓「え?…そうだけど?」

ゆずきの言い方だと初めてあったような言い方だ。


ゆずき「あはは笑。ごめんね?ずっと何かに取り憑られてたみたいで、てっきり夢なんだと思ってた笑。…改めまして葉山ゆずきといいます!よろしくね?」


そう言って楓の手を取る


楓「あー…う、うん」


戸惑う楓に対してみこは嬉しそうにゆずきを眺める


みこ「ッ…いつものゆずきだ…」


みこは目に涙を溜めながら言った。



楓「…ん…?つまり…どういうこと??」




照れながら話すゆずきや涙ぐむみこについていけてない楓だった。



ゆずき「あーいや、みこに噛まれてからずっと何かに取り憑かれていたような感じがしてたんだよね。」


ゆずきが言うにはゆずきの人格であったものの、ゆずきではなかった…?

…と言うことらしい。



ゆずき「ずっと夢の中にいた感覚だったんだよね。…でもね‼︎楓達といた記憶はちゃんと覚えてるよ!!」


実乃梨「あ〜なるほど。つまり、本当のゆずきに戻ったってことだよね?」


ゆずき「うん!そういうことになるかな?」


その証拠としてゆずきの目は黒く透き通った目をしていた。


みこ「ゆずき…目が!?」

ゆずき「へ?…あっ‼︎」


ゆずきは自分の目を見て驚いた。


ゆずき「うそ…医者からも治せないって言ってたのに…なんで…」



そういえば、ゆずきの目は生まれつきザンビのような目をしていたって言ってたっけ。

ゆずきはそれがずっとコンプレックスだった。


だからなのか、自分の目を見て嬉しそうに泣いていた。


もしかしたら、もみじさんがゆずきの目を治してくれたのかもしれない…


楓「…じゃ…あの赤ちゃんは、もみじさんと一緒に…」

ゆずき「へ?」


楓「あ…ううん。何でもない。」


そっか…そうだよね…。


あの子にお別れを言えなかったのは残念だな…。

少しだけ寂しい感じがしたが、それよりもゆずきが生きていた事が1番良かった。


摩耶「ザンビの元凶がいなくなったという事は…」

杏奈「ザンビの呪いが解けたって事だよね?」


楓「それじゃやっぱり実乃梨…!!」


実乃梨「うん笑。ザンビの呪いは消えたよ。」


実乃梨の言葉に楓は実乃梨を抱きしめ、楓の瞳から涙が溢れ出た。


実乃梨を抱きしめる手が強くなる。



楓「よかった…本当によかった…!!」


実乃梨は私の頭を優しく撫で、何度も『ありがとう。楓。』そう言ったんだ。



楓達の活躍により、ザンビの呪いは消え去った。

ザンビの姿へとなった人達は元の人間に戻り、少しずつだが平和な日常へ戻りつつあった。


その喜びを楓達は噛み締めあった。

次の日、楓達は荷物をまとめザンビ村を出た。


摩耶「じゃ…私達はここで」

楓「え?…あっそっか。みんな元いた場所に帰るんだよね」

杏奈「うん。私達はちょっと寄り道してから帰るよ」


たぶん、杏奈達はずっと約束していた念願の『海』に行くのだろう。


寂しくなるけど摩耶達とはここでお別れか…。


楓「そっか…。気をつけてね。」


杏奈「大丈夫だよ‼︎もうザンビはいないんだし、それに私には摩耶がついているから!摩耶はそこら辺にいる男よりも強いんだから笑」

摩耶「あ、あんな…」

杏奈「楓達と出会えて良かった。本当にありがとうね」


楓「ううん。こちらこそありがとう。」


杏奈の言う通り、ザンビはもういないみたいだし、それに摩耶もついているから帰り道の心配は無さそうだね笑


実乃梨「ゆずきやみこも帰るの?」


ゆずき「うん。まぁ…まだやる事があるからね」

実乃梨「やる事?」

みこ「私達で今まで起こったザンビの真実をみんなに伝えようと思うの。とりあえず、学校に戻って落ち着いてから各地に回るつもりだよ」


楓「そっか…。」

このザンビ村で起きた悲劇を2度と起こさぬようにゆずき達は働きかけるみたいだ。

楓「私達に出来ることがあったら言って?」


ゆずき「ありがとう。落ち着いたらまた楓達に会いに行くね」

摩耶「私達も行くね」


楓「うん…。みんな。本当にありがとう」



私達はそれぞれの道を歩む事にした。



実乃梨「私達も帰ろっか」

楓「うん」


私と実乃梨はフリージア学園へと戻った。


そこには数人の生徒達がいた。

その生徒達は元々ザンビとなった人達だった。


実乃梨「ザンビの呪いが消えたお陰で元の姿に戻れたみたいだね!」


とても喜ぶべき事だった。

だが……



楓「聖…」

実乃梨「ッ…」


この場には聖の姿がない。

一度でも死んだ人間や人間の中で最も大事な身体の一部に破損があった者は、、、


もう…2度と息を吹き返す事はなかった…。


実乃梨の場合、屋上から飛び降りる前にもう既にザンビであった為、ザンビの再生力によって死ぬ事が無かったのが唯一の救いだ。


それにゆずきの力によってザンビ化を遅らせ、完全なザンビにならなかったのも一つの理由なのだろう。


ザンビの呪いによって世界の人口は半分…いやそれ以上に減った。

私達が思っている以上にザンビの呪いはとても恐ろしいものだった。


だが、神様は楓達を見捨ててはなかった。


その証拠に楓達の方へ走って来る少女がいた。



?「楓ー!!!実乃梨ー!!!」


楓「…え…ひじり…?」



楓達を呼ぶ声…それは間違いなく『聖』の姿だった。


目の前にいるのは聖…なのか?

それとも摩耶…?

聖だったとしてもこれは夢ではないのだろうか…?



聖「もぉ…楓達、今までどこにいたの?ずっと探してたんだよ?」


摩耶…ではなさそうだけど…


実乃梨「本当に…聖なの?」

聖「当たり前じゃん‼︎なに?もしかして私と似ている人がいたとか?笑」


前に会った時よりも少し雰囲気が明るくなっている聖


楓「え…まぁ…いたのはいたけど…そんな事より!!」


聖「えっ!!凄い⁉︎…一度でもいいから会ってみたかったなぁ…似ている人が世界に3人いるって話、本当だったんだ…うーん。。」


この感じ…やっぱり聖だ。


楓「ザンビだった時の記憶…覚えてる?」

聖「え?あー…うん…少しだけ覚えてるよ」


楓の問いに少し気まずそうに答える聖


ザンビの呪いの影響ではあるものの、一度は楓を襲ったのは確かなのだから…

それを聖は気にしていた。


実乃梨「ザンビの呪いが解けた後の話、詳しく聞いてもいい?」


聖「…あっ、うん。」


聖からザンビの呪いが解けた後の話を聞いた。



楓「…そっか…やっぱりみんな助けられなかったんだね…」


聖「けど‼︎楓達のお陰で助かった人も沢山いるんだよ!!」


暗い顔をする楓に慰めようと聖は精一杯だった



すると、実乃梨はある疑問が浮かんだ。


実乃梨「それより聖…あなたあの爆発で死んだんじゃないの…?」

聖「へ?…あぁ〜それが死んでなかったの笑」

楓「はぃ?」

聖「ふふっ笑。まぁザンビだった時の記憶は曖昧だけど、爆発から楓を守ろうと必死だったのは覚えてるよ」


楓「……」

聖「あの爆発で背中に少し火傷は残ったけど、まぁなんとか生きてたよ笑」

幸いだったのはあの時、聖がザンビだったからあの爆発も死なずに済んだんだ。


実乃梨「けど…あの爆発の後、学校中探したけど聖の姿は見てなかったんだよ?」


聖「それは…多分、爆発の威力が強すぎて学校の外まで吹き飛んだんだよね。運良く木の上に落ちたのが幸いだったよ笑。だから、気づいた時はびっくりしたよ!降りようにも高いし…」


実乃梨「あー…そういえば聖って高所恐怖症って言ってたね笑」

聖「そうなの!!だから大変だったん…ッ⁉︎」


ガバッ!!!



ずっと黙っていた楓が突然、聖を抱きしめた。


楓の目には涙が流れていた。


聖「かえで…?」


楓「あの時…助けてくれてありがとう…聖が…本当に…本当に生きててよかった…」


すると聖は優しく微笑んだ。


聖「私の方こそ…助けてくれてありがとう」




抱きしめている手が強くなる。


実乃梨もまた、涙を流しながら2人のことを抱きしめる。











この先の未来に何が待ち受けているかわからない





またザンビのようは悲劇が待っているかもしれない





けど……






もみじさん…







これで良かったんですね…。


















          ーおわりー