こんばんは。ルッタです![]()
帰省していた子供達が帰ってきました。
賑やかになりました![]()
やっぱりこれはこれでいいものですね。
さて、化学の計算 その5です。
今回は化学の重要な法則である質量保存の法則について。
先ほどまでは、レゴブロックを例に出して説明をしていましたが、この考えでは全てを説明することは残念ながらできません。
化合物は単一の元素だけで出来ているわけではないので、きちんと理解するためには化学反応式を勉強する必要があります。
が、中学受験ではそこまで必要なわけではありません。
今回は、その辺りについて簡単に説明してみます。
物質Aと物質Bが反応し物質Cができるとします。また、物質A2gと物質B1gが完全に反応するとします。そうすると、
物質A + 物質B → 物質C であり、
2g 1g 3g
という関係が成り立ちます。
単なる質量保存の法則ですね。で、中学受験でよく使われるのは、この関係式が比例関係にあるということです。
つまり、4g + 2g → 6g が成り立つということです。
当たり前に思われるかと思いますが、これが全てといっても差し支えないぐらい重要なことです。
例えば、物質A6gと物質B2gを反応させた時、どちらが何g残りますか。また、生じる物質Cは何gですか。
こんな問題があったとします。
物質A6gと完全に反応する物質Bは上記関係より3gですが、今物質Bは2gしかありません。ですので物質Aは完全に反応することができません。
一方、物質B2gと完全に反応する物質Aは4gとなるため、物質Bは完全に反応し、その際にできる物質Cは6gとなります。そして残る物質はAで2gとなるわけです。
多くの問題が、このパターンで出題されています。
次にこの質量保存の法則ですが、何も質量だけが比例するというわけではありません。
同じ物質同士の比較であれば、どんな単位でも比例関係が成り立ちます。
金属の反応でよくみられる例ですが、
物質A + 物質B → 物質C + 水素
1g 100ml 0.5L
こんな関係式が成り立つ場合とかですね。
こういった問題でも、まず初めに物質Aと物質Bがきっちり反応する量関係を見つけ出すことが肝心です。
問題1 物質A2gと物質B300mlを混ぜた時に生じる水素は何Lですか。
こんな感じの問題です。
解答
上記関係より、物質A2gと反応する物質Bは200mlですので、物質A2gは全て反応します。そして、その時発生する水素は、比例関係になるので1.0Lとなるわけです。
問題2 物質A3gをある量の物質Bと反応させたところ、水素が1.0L発生しました。この時の物質Bは何mlでしたか。
解答
上記関係より物質A3gが完全に反応すると水素は1.5L発生する。しかしながら、今発生した水素は1.0Lなので、物質Aは全て反応できるわけではない。
また、水素1.0L発生する時の物質Aは2g、物質Bは200mlとなるため。答えは200ml。
(この時物質Aは1g余ります。)
気体の反応でも同じです。
水素と酸素は反応して水を生じます。その時の関係は下記の通りになります。
水素 + 酸素 → 水(水蒸気)
2L 1L 2L
まず最初に、問題文からこういった関係性を導き出すのが大切です。
これさえできてしまえば、問題を解くこと自体は難しくないと思います。
問題1 水素10Lと酸素4Lの混合気体を反応させると、反応後には何が何L残りますか。
解答
上記関係より、水素10Lと反応する酸素は5L。酸素は4Lなので足りませんね。
逆に、酸素4Lと反応する水素は8L。こちらは足りています。
つまりこの場合、酸素が全て消費され、水素が2L残ることになります。水素8Lが反応した時、生じる水(水蒸気)は8Lです。
よって答えは、水素2L水(水蒸気)8Lとなります。
今回は、水を水蒸気(気体)として扱っていますが、もし液体として扱うなら、残る気体は水素2Lとなります。そこは問題に指示があります。
簡単に書くとこんな感じですが、結局一番大事なのは「きっちり反応する時の量関係」を掴むことです。大抵の問題は、この関係を利用して解いていくことになります。
この量関係については、実験結果の表とかから導き出すことも多いですが、結局のところきっちり反応するのであれば比例関係が成り立つ。
これを利用していくだけです。
逆に成り立たないところでは、何かが余っているor足りないということになります。
次回は、その辺りを例題で説明できればいいなと思います。
それが終わったら、気体の定性試験、個体の定性試験あたりについて書ければいいなと。
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