多分百人一首の中でも、一二を争うわかりやすい歌なんでは・・・
あひみての のちの心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけり 権中納言敦忠
まさしくそのまんまなので、意味もとってもわかりやすいんですが。
敢てわかりづらいかもというのは「あひみての」でしょうか。
ひらがなで書くとわかりづらいかもしれませんが、漢字だと「逢ひ見ての」となります。
つまり、この場合は逢って一夜をともにした後、ということなんですね。
あなたと会い、一夜を過ごした後の今の気持ちと比べると、逢う前の物思いなど、しないも同然のことだったなあ。
というような感じです。
逢わなかった頃より、逢ってからの方が恋しいよ、という歌なわけですね。
どうやらこの歌は、初めて一緒に夜を過ごした翌朝の後朝の文だったらしく、ちょっと実感こもっているような感じもします。
言われた女性は嬉しいでしょうね、多分。…昔のことなんでわかりませんが…(苦笑)
作者の藤原敦忠は、三十六歌仙の一人でもあり、若くして結構出世しています。
ただ、38歳で亡くなっているんですね、どうやら。
実はこの人、以前に出てきた藤原時平の息子なんです。。。
時平と言えば、菅原道真の呪い・・・???
というのは昔から言われている話ですが・・・。![]()
なんせこの時平の一家は、みんな早世してしまっているようで、当時の状況を考えたらそう言われても仕方ないことなのかも…。(;^_^A
まあでも、本当のところはわかりませんけどね・・・。