資産除去債務による業績の歪み? | 女性起業家 ルミナスのブログ

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公認会計士であり、組織の仕組みづくりのお手伝いをする会社を経営しているルミナスが      

日々感じたことを書いています。


ルミナスです。


先日、こんな質問を受けました。

資産除去債務により莫大な費用が増加、
そして赤字に転落。。。

本当にこれでいいの?

会計処理が変わっただけで、

会社が赤字になるなんて・・・

この赤字は、本当に会社の業績なの?


"スターバックス

  資産除去債務による特別損失35億円"

・・・こんな記事が、数か月前に新聞を賑わせました。


金額が巨額になる理由
これ程までに巨額のコストが発生するのは

どうしてでしょう?


実は、初めて会計基準を適用する場合には、
当期、つまり1年分だけでなく
建物などの資産を使い始めた時から

今までの間に費用として処理すべきだった分が
まとめて一気に費用(損失)とされてしまうためなのです。
※過去の分は"特別損失"になります。


だから、くだんのスターバックスも、
新しい会計基準の適用2年目以降は

これ程大きな費用(損失)が
発生することにはなりません。


ただし・・・、それを踏まえた上でも、
"今までと同じ使い方をしているのに、
なぜコストが増加??"

直観的には、納得がいかないですよね。


実はこれ、費用が"増加"しているわけではないのです。