先日の夜、ふと浴槽を見たら
水の入っていない浴槽の下に何やらグレーのものが見えました。
何だろう?葉っぱか巨大な虫か何かかな??と思ってよく見ると
なんとそれは手のひらに乗るくらい小さな鳥でした。
黄色いくちばしに黒い小さな目をして
体はグレーでお腹のあたりは白い色、どうやらムクドリのようでした。
私が手を差し伸べると怖いのか、小さく鳴いて羽をばたつかせて移動します。
窓から入り込んでしまって出られなくなったのだと思い、
何とか捕まえて外に出してやりたい一心で触ろうとするのですが触れません。
移動してはそこにじっとして私の顔を見つめています。
可愛らしい黒い目でキョトンとこちらを見ている様子はあまりにもキュートで、
この小鳥、飼えないかな、と思うくらいでした。
浴室の窓は外に向かって上側を押して開けるタイプで
窓が開いていてもその隙間は広くありません。
夜だったため隙間が多分わからないのだろうと思い、
翌朝明るくなってからまた外に出せるようにトライしてみようと思いました。
可愛らしい顔に明日までここにいるのね?と話しかけてから
浴室のドアを閉め眠りにつきました。
翌朝、小鳥は見当たりませんでした。
何とか自力で窓の隙間を探し当てて外に出られたのかな?と思いましたが、
いなくなってしまったことに、なんだかがっかりしてションボリもしていました。
するとその瞬間、ご近所のどこからともなくピアノを弾く音が聞こえてきました。
とても上手に弾いていて、その曲は聞き覚えのある
シューマンの「トロイメライ」だとわかりました。
練習だとは思うのですが、優しい音色の旋律をとても心を込めて弾いていました。
演奏が終わると誰が弾いてるのかわからないけど拍手をしたいくらい、
なんだかとても慰められてほっこりしました。
愛くるしい小鳥さんがひとときでもうちの浴室に来てくれたのもご縁だな、
旅立つことも必然だな、と思いました。
ありがとう、小鳥さん♪
短い時間だったけど一緒にいられてとてもうれしかったし、楽しかったよ♡