ちょっと前に観たのですが、これもいい映画でした。
監督はジョン・マッデン、
「ペイド・バック」や「恋におちたシェイクスピア」の監督でした。
イギリスに住むそれぞれの事情を抱えたシニア世代のひとたちが、
インド・ジャイプールの美しいホテルに期待を持って
移住するところから始まります。
物語は物語らしく、ちっとも美しくない、広告とぜんぜん違うホテル
で・・・という感じで進んでいきます。
登場人物の気持ちを考えると、
切なかったり嬉しかったり苦しかったりといろいろ味わえますが、
同じ環境にいても、それをどう見るか、どう受け止めるかは
人それぞれですよね。
インドの強烈な環境を面白がって、楽しもうとする人、
絶対に外に出ないと決め込む人、
夫婦間に大きな溝があるのに、それを見て見ぬふりして
現実逃避する人。
私は登場人物それぞれに、どんなフラワーエッセンスを
すすめたいか、おせっかいながら考えていました。
英語教育も受けていない、貧しい層出身のホテルのメイドが、
マギー・スミス演ずるミュリエルを自宅に招待して、
ミュリエルの「なぜ私を招待してくれたの?」
という質問に答えたときの言葉とか、
トム・ウィルキンソンが思い出の人を訪ねる様子とか、
ジュディ・ディンチの最初から最後までとか、
いちいち私の心に響きました。
ガッチガチの人種差別者が、インドで沢山の人と関わったことで、
どんどん変わっていく。いくつになっても、本人が望めば人は変われる、
変わりたいか、そのままでいるか、それだけなんですよね。
しみじみするだけではなく、軽快で面白い作りの映画です。
私はシニア世代にはまだ早いですが、
今現在の日々を楽しみながら、これから先の生きかた、
60代以降のことも、徐々に考えていこうと思いました。
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