盛岡食いしん爺日記
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空は晴れて時々青空。
でも雲は早く流れ、風が冷たい。
ひょっとしたら、もう始まっているかもしれない。
行ってみよう。
足どりが軽くなる。
盛岡の中ノ橋通。
ホットライン肴町の向かいの路へ。
お気に入りの場所でブログによく登場する旧葺出町。
そこから、盛岡信用金庫本店の路地に入る。
愛染横丁と呼ぶ人も多い。
振り返ると老舗そば屋東家などが、
盛岡らしい景観を保っている。
丁度真裏になる場所にある「北田屋」。
生そばと書かれた濃紺の暖簾の隣になべやきうどんの旗。
お~!
始まっているぞ。
もう冷たい風を忘れている。
Sting - Englishman In New York
入ると女将さん。
「鍋焼きうどん、始まりましたね。」
「はい、始めましたよ。」
「では、鍋焼きうどんとご飯を少し。」
笑顔で「かしこまりました。」
待つ間、仕切りの壁などに飾られた写真を見た。
店のご夫婦は山好き。
今は、下りが怖くなったとのことで高い山に登らないそうだ。
あちこちの山に登った二人だが、特に早池峰山が好きだという。
何十回も登り、ご主人は高山植物の写真を撮った。
それを飾ってある。
やはり早池峰山の花が多い様だ。
奥さんは高校の先輩なので共通の知り合いも少しいる。
同級会の話になった。
昔は、夜に皆で飲み歩き、
だんだん始まる時間が早くなり、
終わる時間も夕方になってきた。
始まりが4時頃になり7時にはしめてしまう。
それが、今では昼に集まるそうだ。
参加する人の数も少しずつ減ってきたという。
この間、私も数名の同級生と花巻を歩いたが、
ランチを挟んで街を軽く散策し、お茶を飲む感じだ。
いよいよ、私達も昼中心になってきた。
心待ちにしていた鍋焼きうどん。
蓋をあげると、湧き上がる様な湯気。
吸い込みたくなる。
土鍋を支える木製の箱。
しばし湯気を浴び、久し振りの姿を眺める。
ここのご飯は地元産。
一粒ごと粒だって仄かに甘味がある。
始めにレンゲで汁を飲み、ご飯をひと口。
そうそう、これこれ!
様々な具を食べながら、いよいようどん。
ふうふうと息を吹く度に湯気が伸びる。
艶のあるうどんは、いい具合のコシ。
喉越しもいい。
あ~美味しい。
ふと、別のテーブルを見ると、
ひとりで食べている人や二人で食べている人も鍋焼きうどん。
みんな幸せそうに食べている。
今シーズン初の鍋焼きうどんは、胃の中に消えた。
つゆもほぼ飲み干して満足。
ご夫婦に美味しかったと言った。
帰ろうとして出入口で気がついた。
いつも入る時に見ていた花。
今日は、見ないでテーブルに座った。
色々な菊を眺めてから店を出た。
いよいよ今年も始まった盛岡市「北田屋」の優しい味で温まる鍋焼きうどん。
もうすぐ雪もちらつくだろう。
また、温まりに来よう。
猫達も鍋焼きうどんが食べられれば、
さぞかし温まることだろう。
車に乗り込んでスマホを見た。
また街中に熊が出た様だ。
連日の騒動。
いつしか盛岡は熊の街として知られるかもしれない。
盛岡市中ノ橋通
「そば処 中ノ橋通 北田屋」
















