春色寄情人 Will Love in Spring 全21話
春色寄情人は、日本語では春の情景を恋人に寄せるとでも訳すのでしょうか。
英語タイトルでは、春に恋をする。ドラマ内容的には春節が区切りになっているからでしょうか?
原作は、豆瓣で連載していた小説『情人』です。
高校時代の同級生が、約12年ぶりに再開します。
それがきっかけとなり、二人は徐々にお互いを再認識して恋愛感情を抱くようになります。
二人は夫々の一時の言動で相手を傷つけ乍らも互いを許し、またそれぞれの家族を絡めて描く恋愛ドラマかな。
主人公たち
莊潔(周雨彤)
莊潔は、中学の時に車の事故で父親を亡くし、自身も右ひざから下を切断する事になり義足を付けた生活を送っています。
高三の時に上海の親戚の家に寄宿しそのまま大学を卒業し、上海で紐維奈松醫療公司(ニューウェイ・ネイソン)に勤めて、医療機器の営業を行っています。
彼女は、胆嚢の手術を受けて術後療養が必要と医者に言われて故郷の南枰に帰ってきます。
右足が義足と言う事もありコンプレックスをバネにして自分の実力を証明したいと言う欲求にとらわれ過ぎているように感じられます。
陳麥冬(李現)
学生時代の莊潔との回想描写で、昔から孤高、平たく言えば片意地張ったような性格と態度、端的に言うとボッチに見える。
高三の時の親友を死から罪悪感を感じ、いわば免罪の為に亡くなった親友の妹とも付き合ったし、今の職業を選択した。
現在の職業は、遺体整容師です。友人の死後に葬儀館で友人の遺体を整えてくれたことからその男性に師事してこの業界に入ります。
昔の友人をなくした事件が、彼にとって悪い内容で噂が広まったことと今の職業は特別なこともあり孤独な感じの生活を送っているように見られます。
遺体整容師の仕事内容は、映画「おくりびと」で有名になった納棺師と同じように思われます。
莊潔の家族
彼女の一家は、母親廖濤、義父何彰躍(母の再婚相手)、弟莊研、妹何嫋嫋の5人家族です。
廖濤は、35歳の時に莊潔と莊研を連れて何彰躍と結婚した。
何彰躍は、莊潔の父親の戦友と言う設定です。戦友?何の戦?それとも企業戦士?
莊潔、莊研は何叔と呼んでいますが、父親として拒絶している感じではなく、どちらかと言うと大人の関係の方が強いのだと思います。
キャラ設定でいうと妹何嫋嫋が光ってます。
弟は画家になりたがっている、若干変わり者?です。
廖濤(劉琳)
最初は莊潔に厳しく早く結婚しとプレッシャーを与えるのです。しかし、陳麥冬と付き合っている事を知るとあまりい顔しません。
最終的には、彼を認めるのですが少し急変しすぎかなと思います。
何嫋嫋(張熙唯)
年の離れた妹でまさに天真爛漫、姉が大好きですぐに抱き着きます。
しかし姉の弱いところも理解しており、大人びた発言をする少女です。
彼女が笑えば、家族が笑うそんな子供です。
陳麥冬の家族
陳麥冬は、祖母との二人暮らし。母親は、一瞬出てきますがすぐに帰って行きます。
一瞬出てくる母親は疑問です、当初は家族の話もあったけれども、何かの都合でカットされた感じです。
谷蓓蓓・陳奶奶(方芳)
陳麥冬の祖母。孫の結婚を心配しており、勝手に見合いをセッティングして強制参加。
親友の林奶奶を機に、老いについて考えさせらえます。
唐突な再会、君は誰だ
高鐵で陳麥冬が座っている横の席にちょっと行けてる女が座ってじっと陳麥冬を見て、私のこと覚えていないとか言うのです。
知らない女から逆ナンパ、関わりたくないと思った陳麥冬はカバンを持って座っていた席から立って離れて行きます。
高鐵を降りた陳麥冬の後ろから先ほどの女がやって来て高校時代の同級生莊潔と言うのです、でも彼には分からない。
彼女は同級生に声を掛けたつもりでも彼は完全にナンパと思っていてそっけない態度。
車で来てるなら送ってと言われても用事があるからタクシーで帰ってと言って足早に立ち去って行きます。
故郷に帰った莊潔は、鎮の集いで陳麥冬の祖母陳奶奶に気にられますが、陳麥冬は見た目は相変わらず無関心です。
莊潔は、高校時代にまだ松葉杖の補助で歩くような状態でした。
クラスで演劇を行う事になった時、先生から立っているだけの樹の役なら出来るでしょと言われ、そのころからボッチだった陳麥冬も一緒にやるならと言って二人で樹の役をしたこと。
雨の降り松葉杖二つと傘が同時に持てない莊潔は立ち尽くしていた時に陳麥冬が彼女を背負って家まで送ってくれたことなど、何かと彼女を助けてくれる彼が好きでした。
しかし彼も高校時代の事を思い出して、内心は穏やかではない。
唐突なキス
上海に帰る莊潔を高鐵のホームまで陳麥冬が見送りに来てくれました。
荷物を棚に上げて列車から降りようとする彼に莊潔からキスするのでした。
二人がキスしているビデオがネットにアップされて、南枰の多くの人が知ることとなります。
陳麥冬は、彼女が南枰に戻ってくることはないと思い、莊潔の微信を削除してしまいます。
悲しい再会
3か月後に工場で事故が発生し、莊潔の義父何彰躍が亡くなり葬儀館に送られてきます。
莊潔は上海で会議中、嫋嫋から電話を受けてすぐに南枰に向かいます。
陳麥冬が遺体の修復を終えた時に莊潔に出会います。
彼女は、今迄何叔としか言わなかった遺影に向かって「爸」と呼びかけます。
きっと今までいろんな思いがあって爸と言えなかったかな。
でも今更遅いんだよ。。。
これを機に莊潔は、暫定的に南枰の実家に帰る事にして、会社も辞めます。
陳麥冬の過去
高三の時に莊潔は上海の親戚に寄宿するために南枰から去ります。
彼女がいなくなった後に陳麥冬は、親友宋然の妹宋怡から電話があったが無視しました。
宋怡が原因で宋然がチンピラと喧嘩し、彼が現場に駆け付けた時にはすでに亡くなっていました。
これが陳麥冬が罪を犯したと言う噂の元となった事件でしたが、彼はそれ以後罪悪感を抱くことになります。
陳麥冬は、宋然が葬儀館に運ばれ綺麗にされる過程を見ます、それを行った遺体整容師は陳麥冬の汚れた靴と足を洗い、足が綺麗になると人も綺麗になると、また亡くなる人は結局亡くなる、この世に留める事は出来ないと慰めます。
それで陳麥冬もこの道に進んだ。それからいろんな専門家に付いて学びましたが、彼にとって師父は宋然を綺麗してくれた遺体整容師ただ一人。
陳麥冬が17歳の時、師父は宋然を送り、27歳の時北京に居たが南枰に帰り師父を送った。
それ以来彼は、南枰に留まります。
二人の将来
陳麥冬は、莊潔に此れから如何するつもりだと聞くが、彼女は何も考えていません。
人算不如天算。天が道を示してくれるだろうと。
それじゃ今の関係はどんな関係、君にとって僕は何だ!
無理やりキスして唇を咬まれる陳麥冬。
私は貴方が好き本当だよ、でも上海はもっと好き、これが私とあなたの間の現実。
彼女の願いは、上海で成功すること。上海は私の故郷でもないけど、私は私の価値を証明したいの。
私は貴方の為に、私で無いようには変わりたくない。
彼女は、きっと自尊心を持てる自分になることを強く欲していると思いました。
彼はそんな彼女を支持します。
しかし二人が、親密な関係になろとするとき、彼が彼女の義足を外すのを見て、急に彼を跳ねのけてどうして私に強いるのと拒絶。
彼女は昔付き合った人が、義足を外して傷口を見たその時の顔が忘れられないでいました。
しかしそんなことを知らない、陳麥冬は訳が分からず怒り出します。彼は彼女には付いて行けないので終わりにしたいと言って去って行きます。
そこで登場するのが莊潔の親友王西夏。彼女は猛烈な勢いで胸のすくよう言葉を莊潔に浴びせかけ、すぐに陳麥冬に謝れと言います。
美人で絵になる人が言うと、スカッとしたした気分になります。
王西夏(萬鵬)
莊潔の閨蜜(親友)です。
何でも分かり怖いもの知らずで、常に的確な助言を行うパーフェクトな親友ですね。
その後莊潔は謝り、陳麥冬は受け入れます。
莊潔は彼女の思いを打ち明けます。
大学に行き恋人ができ初めて親密になった時に彼が私を見た時の表情が忘れられない。
当時家にはお金がなく、私は傷口を縫い合わせるだけの手術しか出来なかった。
だから私は私のような障碍者としか結ばれないと思った。それを打ち破る為、出来る女になって主導権を持つために努力した。
こうして二人は、親密な関係になるのでした。
漸く二人は、二人は将来の事を意識しだします。
そして悩みますが、答えは出ません。
分かっているのは今も将来も一緒に居たい、それだけです。
婚約はしたけれど
親密な関係になった翌朝、陳麥冬は彼の家に奶奶が来ているのを知ってびっくり、奶奶が女性が家に居ることについて詰問を始めます。
女性が莊潔と分かった後は、莊潔に無理やりそういう事をしたと思い、結婚しろと陳麥冬に迫る奶奶。
莊潔は、これは私が望んだことです。
ならば婚約しろと迫り、結果莊潔は指輪を見せびらかす事になります。
しかし乍ら、莊潔は陳麥冬に隠している事が有りました。
其れは、王西夏と共に上海で起業する事です。
上海に行くと言ったのは、高鐵のプラットホームに向かう通路。それも何時南枰に帰って来れるか分からない。。。
もう乗らないといけない列車が来るアナウンスが聞こえます。
貴女其れは無いんじゃない!酷すぎるよね!
故意じゃあないと言うが無意識に避けてたよね。
其れから半年後
莊潔はある仕事の為に、南枰へ帰ってきます。
しかし久々に会った陳麥冬は、冷淡で突き放したような反応。
はっきり考えろ、どのような生活が楽しいのか、それが一番重要なことだ。
母親や何時も慕ってくれる妹も彼女には冷たい。
また、王西夏に泣きつく電話。
最後は、莊潔が南枰へ帰ってくるかもしれないと期待させるような終わり方でした。
幾ら惚れた弱みとはいえ、感情の起伏が激しい女に合わせる無口な男は損な役回りではないでしょうか。
李現は、いつも無口な男の役で表情の変化に乏しいような気がします。
このドラマでは周雨彤が喜怒哀楽が激しい役なので二人でバランスはとれていると思いました。
何嫋嫋役の張熙唯が良いです。
母や姉が泣くことが無いように振る舞う天使のような役です。
花丸を上げます。
何嫋嫋は、陳麥冬に向かって、あんた姐に怒ったでしょ、姐はああ見えても神経質であれこれ考える人なの。
普段は笑っているけど本当はそうじゃない。
年越しの時に母と喧嘩して、それから気が張り詰めたまま。冬哥は、そんなに自責する事は無い、姐には私も哥もいる。何かあったら知らせるから。
セリフだけで言うならもう子供では無いですね。
あと全21話で終わらせるには、内容を詰め込み過ぎ。
それはちょっととか、敷いた伏線の回収はとかありますが、私は好きなドラマです。
現在視聴中のドラマ
4月放映開始の他のドラマは、すべてギブアップ。
慶餘年第二季が、5月16日から放映予定なので慶餘年第一季を見直しています。
もう4年以上経つと何が何だか。
綺麗に忘れていました。