すでに私も紹介させていただいているのですが、スウェーデンの里の猫様 が、ご自身のCDレーベルMUSICA REDIVIVA から出された、オルガン伴奏によるマーラー歌曲集について、嬉しい記事を書いていらっしゃいます。


里の猫様からご了承をいただいて、ブログの記事を以下にそのまま引用させていただきます。


・・・・・・・・・・引用ここから・・・・・・・・・・・

スウェーデンの日刊新聞は大きなところが4つあります。
その中でもカルチャーに力を入れているDN(Dagens Nyheter=今日のニュース)が私のマーラーCDをベタ褒めしてくれました(3月31日)!
$北欧からコンニチワ-DN-IRFAN-3
書いたのはMartin Nystrom。なかなかウンと言わない気難しい批評家です。

見出しは「マーラー、電子音楽に手を振る」
書き出しは「文化の全ての発展は翻訳による」として、翻訳の意味を拡大解釈。音楽のトランスクリプションも翻訳の一つと言っています。

そして「グスタフ・マーラーを祝う中で、今年発売予定の全てのCDでおそらく最も興味をそそられるCDが発売された。Mahler Songs というタイトルで、アルト歌手、マリア・フォシュストロームとオロガニスト、ヨハネス・ランドグレーンがマーラーの交響楽をオルガンにトランスクライブしたものである。ゾッとするほど美しい。しかしそればかりではない。単なるイミテーションではなく、新しい分野につながる可能性をもつ翻訳である。普通なら考えられる宗教性ではなく、モダニスムに向かっていくものである(ウフッ、プレスリリースに宗教性を強調した私たちの手には乗らないわけね)」
最後に「ブルブル震えるバス・レジスターと明るく輝く高音を持つ壮大な「告別」は突然、後期ロマンティシズムの告別ではなく、その後に起こる電子音楽の始まりのように聞こえるのである」と締めています。


・・・・・・・・・・・・・引用ここまで・・・・・・・・・・・・・


ちなみに私はとても宗教的なものを感じました。

HMV左矢印リンク)で予約できます。 


先日ご紹介させていただいた次のCDがHMV左矢印リンク)で予約できるようになりました。 



スウェーデンの里の猫様 のCDレーベルMUSICA REDIVIVA から出る


オルガン伴奏による Mahler Songs


アレグロ・オルディナリオ~マーラーを中心としたクラシック音楽のことなど


 マリア・フォシュストローム:アルト

 ヨハネス・ランドグレーン:オルガン

 MRSACD-018


 スウェーデン、イェーテボリ市内のヴァーサ教会で2009年10月12日~15日に録音されたもの。

 


【曲目】

Ⅰ、亡き子を偲ぶ歌

Ⅱ、リュッケルトの詩による5つの歌曲

Ⅲ、交響曲第2番より「原光」

Ⅳ、『大地の歌』より「告別」


 

このCDについての詳しくは私の3月9日の記事 (左矢印リンク)をご覧になってください。

 今年と来年は、2年連続の「マーラー・アニヴァーサリー・イヤー」ということで、世界中で数々の意欲的な催しが行われることでしょう。

 そして、当然、数々の興味深いCDや映像ソフトが出されることでしょう。

 うれしい悲鳴を上げることがたいへん多くなりそうで、恐ろしくもあります。

 

 ところが、その、2年連続の「マーラー・イヤー」が始まったばかりだというのに、いきなり、この3月にこれ以上に注目すべきものはないのではないか、いや、「注目すべき」などと言うと、ただ珍しいだけというように思われてしまうのかもしれませんから、もっと端的に言ってしまいますが、これこそは、


・すべてのマーラー好きが聴かなければならない

・少しマーラーに興味を持っている人も聴いてみるべき

・マーラーに反感を抱いている人の心にもしみいるに違いない


というCDが出ます。


アレグロ・オルディナリオ~マーラーを中心としたクラシック音楽のことなど

 昨年の春から親しくしていただいている、スウェーデンの里の猫様 のCDレーベルMUSICA REDIVIVA から出る


オルガン伴奏による Mahler Songs


 という画期的な、世界初の試みによるCDです。

 マリア・フォシュストローム:アルト/ヨハネス・ランドグレーン:オルガン/MRSACD-018


 スウェーデン、イェーテボリ市内のヴァーサ教会で2009年10月12日~15日に録音されました。

 この教会のオルガンは1909年に作られたものです。


曲目は、

Ⅰ、亡き子を偲ぶ歌

Ⅱ、リュッケルトの詩による5つの歌曲

Ⅲ、交響曲第2番より「原光」

Ⅳ、『大地の歌』より「告別」


 マーラーの、アルトとオーケストラのための歌曲を、オルガン伴奏という形で演奏するという素晴らしい考えを、このCDの2人が抱いたのは2007年秋のことでした。

 それから2年間かけて練り上げられた成果が今回のこのCDです。

 ここに選ばれているマーラーの歌曲のもっている意味が、オルガンという「神聖な音楽を表現するための楽器」(CDの解説書の言葉)によってより深められているのではないでしょか。

 このCDに収められている曲にはどれもマーラー自身によるオーケストラ版とピアノ版がありますが、オルガン版の編曲にあたってはピアノ版に基づき、オーケストラ版も参考にされているとのことです。

 ただ、最後の「告別」は、オーケストラ版に基づいているようです。冒頭の、タムタム、ハープ、ホルン、コントラファゴットが作り出す響きを、オルガンがどのように表現しているか、非常に興味深いですね。

 それに何よりも、『大地の歌』の歌唱といえばシャスティン・トールボリィの不滅の名演がいくつも残されているわけですから、その後輩にあたるマリア・フォシュストロームの歌唱も大いに期待できると思います。


 このレーベルのCDは、いつも隅から隅まで心のこもった丁寧な作りになっているのですが、今回は、いつにも増して美しいジャケット・デザインです。

 この美しい空の色が、あたかもこのCDに収められている音楽の姿をそのまま表現しているかのようです。


 スウェーデンでは、この数日のうちに発表される予定ですが、日本で手に入るのには今しばらくかかるようで、一日も早く聴きたいものです。

 なお、HMV左矢印リンク)では予約が始まっています。


(ジャケット写真は里の猫様の許諾を得て、掲載させていただきました)

本日3月5日はセルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953)の命日でした。


プロコフィエフが小説を書いていたことはあまり知られていないのではないでしょうか。


昨年夏に一冊の興味深い本が出版されました。

そちらを紹介させていただきたいと思います。


「20世紀はじめのロシアを代表する作曲家プロコフィエフが不思議な魅力にあふれた短編小説をいくつも書いていた!

エッフェル塔が突然歩き始め、

キノコ狩りの子どもは地下王国に迷い込み、

ニューヨークの摩天楼に現れたエジプトの王がアメリカの石油王と奇妙な対話を繰り広げる…。

今世紀になってはじめてその存在が明らかになった音楽的小説の世界を初めて紹介。

日本滞在中の日記もおさめた音楽家プロコフィエフの耳で読み、眼で聞く 物語の世界!」(カバーより)


日本語版の出版に寄せてプロコフィエフの孫のセルゲイ・プロコフィエフ・ジュニアが文章を書いているのですが、それによればプロコフィエフは「もし作曲家になっていなかったら、かなりいい作家になっていただろう」と述べていたそうです。


プロコフィエフ短編集 (群像社ライブラリー)/セルゲイ・セルゲーエヴィチ プロコフィエフ

¥1,890
Amazon.co.jp

今夜は次の2枚のCDで『ピーターと狼』を聴いています。


グレート・コンダクター・シリーズ/セルゲイ・クーセヴィツキー
¥1,250
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エレノア・ルーズヴェルト(第32代大統領夫人)のナレーションがとても優しく響いてきます。

Prokofiev: Peter and the Wolf; Shostakovich: Sy.../Wolfgang Amadeus Mozart
¥1,245
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あの、ヘルデン・テノールのラウリッツ・メルヒオールのナレーションというだけで、誰でも聴きたくなるのではないでしょうか。

昨日の記事で紹介させていただいた松平敬さんの『MONO=POLI』ですが、大変な人気で、オンラインショップでは品薄状態になっているようです。
注文してもなかなか手元に届かないかもしれません。
ご本人が投稿された画像を見つけましたので、少しでも渇を癒すためにご覧になってください。
松平さんの顔が増えていくと、声部もどんどん増えていきます。



アレグロ・オルディナリオ~マーラーを中心としたクラシック音楽のことなど
HMVへ
左矢印(今だと特別価格みたいです)