それでも、ボジョレーを飲む | ルチアーノショーで働くスタッフのブログ

それでも、ボジョレーを飲む

 深まる秋、神宮外苑の銀杏並木が今年も見頃を迎えた。穏やかな陽射しのもと、青山通りから絵画館へと黄金に染まる風景はとても幻想的で、見上げた並木の迫力に我を忘れる。美しい黄金の葉が散りゆけば、季節は一気に冬へと向かう。
 LucianoShow支配人米澤です。

銀杏

 先週末、この世の不条理はまたしても、罪のない多くの人々の生命(いのち)を無惨に奪い去り、残された人たちの平穏な日常を打ち砕いた。
 天災、人災、事故、犯罪、理不尽な死は突如として、人の人生を狂わせる。天災は天の為すことゆえ、誰も恨みようがないが、人の行為による悲劇ついては、悲しみに加え加害者への恨みや憎しみが残る。悲しみは歳月(とき)が和らげてくれるが、恨みや憎しみはそうはゆかない、それを引きずり続けるうちにいつしか清らかな心さえも汚し歪めてしまう。蛮行の爪痕はどこまでも深く、その罪は果てしなく重いのだ。

パリ

 人は生かされている、という。ならば、今回の悲劇も意味のあるものとなるのだろうか。俄(にわか)には受け入れがたいことだろう。しかし、この悲しみを胸に刻み、世界の人々が結束し、文化、文明、宗教の壁を、抗争ではなく対話によって超えられる時代が来るのなら、いや、そうすることが残された者たちの務めである。

平和

 明日の木曜日、11月19日は今年のボジョレー・ヌーボの解禁日となる。その産出国フランス、パリでは今、ワインなど楽しんでいる場合ではないかもしれない。  
 無力な自分がこの東京に居てできることといえば、フランス製品を消費することくらいだろう。今年収穫の葡萄でできた最初に市場に出回る新酒、美しい深紅の雫。明日の夜は鎮魂の祈りを胸に、ひとりグラスを傾けよう。

ボジョレー

  花の都(まち)
  散りゆく銀杏(いちょう)
  愛でながら
  味わうボジョレー
  苦き香りか

 それでは、本日のBGMを。 “La Marseillaise” by Edith Piaf


 どんなことにも屈することなく、決して諦めることをしないルチアーノショーは、今回のような事件の後、自分たちに何ができるか、と必ず自問自答を続ける。パリのため、フランスのためにできることとして、微力ながらフランス産業への貢献のため、できる限りフランス製品を消費することを選んだ。シャンパンを開け、コニャックを飲み、そして、明日はボジョレー・ヌーボーを静かに味わう。

ルチアーノショー

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赤十字

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