こどもの日の朝は、気持ちの良い青空が広がりました。

 

(画像はPinterestよりお借りしました)

image

 

今日のブログは、ご依頼くださった方の心の深い部分に触れるお話です。

どう言葉を選べばよいのか迷いましたが、大切に綴りたいと思います。

 

お仕事でお世話になり、これまでも多くの花嫁様をご紹介くださっているWさん。

2年前に最愛の奥様・Mさんを亡くされ、「できれば遺骨は一生手元に置いて、大切にしたい」と願われていました。

(画像はPinterestよりお借りしました)

image

その想いを形にするため、昨年、Wさんはご友人のTさんに「遺骨を納める器」の制作を依頼されました。

 

Tさんは、日本の伝統と先端技術を融合させ、世界のラグジュアリーブランドや、国内外の様々なプロジェクトを手掛ける、ご活躍中のプロデューサーさんです。

 

私がその器を包む「布」の担当として、初めてのお打ち合わせに同行した際、Tさんが真っ先におっしゃった言葉が今も心に残っています。

 

「僕が作る(デザインする)のではなく、Wさんが考えてください。それが一番いいから」

(画像はPinterestよりお借りしました)

image

Wさんは、奥様のMさんのための器作りに関して、あえてじっくりと時間をかけ、歩みを進めてこられました。

 

早く作ることよりも、奥様のために少しずつ、大切に想いを築き上げていきたい――。

そんなWさんの願いが感じられる月日でした。

 

制作チームには、ガラス細工のIさん、木工のHさんが加わりました。

 

お二人とも伝統を守りながらも独自の世界を築く、ご活躍中の作家さんです。

 

洗練されたアーティストの方々の手によって、Wさんがイメージされた想いが、少しずつ形になっていく過程を私も傍らで拝見してきました。

(画像はPinterestよりお借りしました)

image

 

室町時代から続く「釘を一切使わない」伝統手法で作られた木のボックス。

 

そこに、繊細で奥行きの感じられるガラス細工の優しい花模様がアクセントになったものです。

 

いままさに、形が完成に近づくにつれ、Tさんが最初に放った言葉の重みと温かさを、より深く感じています。

 

奥様のMさんが何よりも望まれているのは、Wさんの「想い」そのもの。

 

それを形にすることにこそ意味があるのだと、Tさんは直感されていたのだと思います。

(画像はPinterestよりお借りしました)

image

私は昨年、ボックスの内側で遺骨を包む袋を一度試作しました。

 

今回は、その際の型紙やメモを元に、素材をさらに吟味。

 

直接遺骨が触れる内袋には、シルクサテンオーガーンジー、シルクタフタ、シルク羽二重と重ねることで、通気性や肌触りだけでなく細かい遺骨もキャッチできる安心感を大切にしました。

 

Wさんのご要望を反映し、リボンを両サイドから結ぶ仕様へと変更して仕立て直しました。

image

偶然にも、リボンを結んだら、大輪のバラが開いたように見えました。

バラの季節生まれの、華やかで美しいMさんの存在そのもののようです。

image

そして、仕上がった器を持ち運ぶためのバッグ。

重さも考慮し、Wさんと相談して決めたのは、持ち手タイプではなく、赤ちゃんを抱っこする時の「抱っこ紐」のような作りでした。

 

一生手元に置いておきたい、という想い。

それは、移動する時も大切に抱きしめていたい、という慈しみの形なのかもしれません。

 

image

こちらは仮縫いの試作段階です。

 

生地の風合いを生かしながらも、強度や安全性が必要です。

 

実際のボックスにMさんの遺骨を入れた段階で、さらに細かな素材やデザインを詰めていく予定です。

 

Wさんは、内袋やバッグの素材の手触りと、包まれた時の柔らかな雰囲気をとても喜んでくださいました。

 

最終的な仕上がりまでは、まだ少しお時間がかかりますが、Wさんの大切な想いを形にするお手伝いをさせていただけることに心から感謝し、最後まで気持ちを引き締めて取り組んでまいります。

 

貴重な経験をさせていただきまして、本当にありがとうございます。

image

 

GWの後半も、皆さまにとって素晴らしい時間でありますように*

今日もブログを読んで下さり、ありがとうございます。

 

ウェディングドレス ルーチェ クラッシカのサイト

ウェディングドレス インスタグラム 

着物リメイク「Luce-Ninifuni」サイト